お笑いコンビ・霜降り明星のせいやがプロデューサー“セイ・Y・パーク”に扮し、アイドル歌手を発掘するオーディション企画「令和のアグネス・チャンを探せ」(テレビ朝日系バラエティ番組『霜降りバラエティー』[毎週火曜24:15~ ※一部地域除く]内)。昨日の放送では、グランプリに輝いた一ノ瀬陽鞠(16)によるデビュー曲「愛で溢れたい」(HIMARI feat. せいや)が初お披露目された。

“メソポタミアよりはまし”から始まる個性的な歌詞、一度聞いたら頭から離れなくなるメロディが特徴の同曲は、せいやと、4人組バンド・緑黄色社会の小林壱誓と穴見真吾による初めての共作だ。マイナビニュースでは、楽曲が初披露された直後の3人へ制作の裏側についてインタビュー。互いを本気で「天才」と評し合う3人が、ネタと楽曲制作には共通点があると口を揃えた。

  • 左から小林壱誓、せいや、穴見真吾 撮影:宮田浩史

    左から小林壱誓、せいや、穴見真吾 撮影:宮田浩史

■グランプリ・一ノ瀬陽鞠のパフォーマンスを大絶賛

――まずは令和のアグネス・チャンに選ばれた一ノ瀬陽鞠さんの「愛で溢れたい」初パフォーマンスを見た、率直な感想をお聞かせください。

せいや:最初はふざけたオーディションやと思ってたんですけど(笑)、ホンマにスターが生まれる瞬間を見ましたね。陽鞠ちゃんは歌がうまいのはもちろん、アイドルにとって大事な“ピュアさ”や“一生懸命さ”をたくさん持っている。そういう魅力って人工的に作れるものじゃないですから。今日はとにかくキラキラしてました。

小林壱誓(以下小林):自分たちの作った曲がこういった形でみなさんに披露されるのを目の当たりにできて 、素直に感動しました!

穴見真吾(以下穴見):陽鞠さんにとって、今日はデビューのような日。「これから始まるぞ」という気持ちは同じだったので僕もドキドキしちゃったんですけど、すごく感動しました。この曲が完成して本当に良かったです。

――緑黄色社会のお2人から見た、せいやさんの“プロデューサーとしての顔”をお聞かせ頂きたいのですが……。

小林&穴見:“プロデューサーとしての顔”!(笑)

  • プロデューサー“セイ・Y・パーク”に扮したせいや

――(笑)。お話をされた中での印象や、人となりでも。

小林:思ったよりも、と言うと失礼かもしれませんが、すごく真摯にこの企画に取り組まれていらっしゃるんだなと。

せいや:ありがとうございます。

■お笑い芸人とミュージシャン、制作の共通点

小林:陽鞠さんに対して「これから頑張っていく子だから、全力でバックアップしたい」という気持ちが伝わってきて、僕らも呼応しないとなと強く感じました。あと、僕たちの曲を聞いてくださって「すごく良かった」というお言葉を頂けたことがうれしかったです。

穴見:おこがましいですけど、僕たちミュージシャンと芸人の方の考え方というか「クリエイティビティ」は、近いものがあると感じました。初めてこういう形で芸人さんとお仕事をしましたが、せいやさんはクリエイターとしても素晴らしい方。発想力やスピード感が天才で、スターすぎる。初めて会ったときはびっくりしました。

せいや:いやいやいや、もう全然……!

――「スターすぎる」というお言葉が出ましたが、せいやさんのお2人への印象は。

せいや:「気持ちのいい天才」。天才なのに、その素振りを見せない人って一番すごい。2人は、まるで才能がないかのような立ち振舞いをするんです。それができるのは、そもそも“人間”ができているからだと思います。

僕はミュージシャンの方と一緒に曲を作るのは初めてでしたが、歌詞の世界観やサビのフレーズを伝えたらお2人が広げてくれて、曲を全部作ってくれました。歌詞も作って頂いたんですけど、直したいなと思うところが1つもなかった。僕の「こんな感じで」というイメージを何倍にもしてくれて感動しました。

曲ができていく過程は、ネタ作りを見ているようでした。お笑いのネタでいうと、いいフレーズやいいボケを最初に思いついて、そこへ向かう前フリやストーリーを後から考えていくというやり方もあるんです。緑黄色社会さんも曲作りのときに「とりあえず1個だよね、1個決めていこう」と似たようなことを仰っていて、「音楽もこうやって作ってるんだ」とすごく興味深かったです。