俳優の木村拓哉が、ヨーロッパ各国の主要放送局とHulu Japanが共同製作するドラマ『THE SWARM(ザ・スウォーム)』(原題、2022年世界同時放送・配信 ※日本ではHulu独占配信予定、全8話)に、日本人キャストとして出演することが15日、分かった。木村が海外制作ドラマに参加するのは、これが初めて。

木村拓哉

この作品は、2011年から8年にわたる放送で大ヒットをとばしたHBO製作ドラマ『Game of Thrones(ゲーム・オブ・スローンズ)』の主要プロデューサーの1人で、数々のエミー賞受賞歴を誇るフランク・ドルジャー氏が製作総指揮を務める大型国際ドラマ。いよいよイタリアで制作を開始する。

ドイツ最大級の公共放送局・ZDF、フランス国営放送局グループ・France Televisions、イタリア国営放送局の国際テレビサービス・RAI ITALIA、オーストリア公共放送局・ORF、スイス公共放送局・SRF、北欧を代表するメディアエンタテインメント企業・Nordic Entertainment Group、そしてオンライン動画配信サービス・Hulu Japanが参画している。

ストーリーは、深海に生息する未確認知的生物の群れに直面する“人類の闘い”を描く。全人類の運命は一握りの科学者グループの手に託されることになっていくが、木村は、人類の危機に立ち向かう科学者グループのひとつを組成し、海洋問題に取り組む“ミフネ財団”の創設者で自らそのチームを指揮するアイト・ミフネを演じる。

フランク・ドルジャー氏から、「『ゲーム・オブ・スローンズ』と同様に、この『THE SWARM(原題)』においては、全体の調和が本質的に重要であり、キャラクターたちに生命を吹き込んでくれるオリジナリティーあふれる魅力的な俳優たちの布陣が成功の鍵であると常にイメージしていました。木村さんに演じてもらう役は、強く権威ある雰囲気と際立った知性を同時に表現できることが求められますが、彼の作品を拝見しこのキャラクターを演じるのにまさしくうってつけと確信しました」とオファーし、今回の出演が実現した。 木村は「『Game of Thrones』は大好きな作品でしたので、そのチームからのオファーがあった際は、素直にうれしい気持ちでした。原作の世界観の完成度が高く、この世界観の中に自分が参加できることを大変うれしく思います。どんな役であれ、頂いた役柄を大切に演じたいと思っています。また、日本だけでなく、世界がまだこのような時世ですので、細心の注意を払って現場に赴きたいと思っております」とコメント。

Huluの長澤一史チーフ コンテンツ オフィサーは「われわれが『THE HEAD』という作品に共同製作で参加したことに注目した独ZDFの首脳から“あの『Game of Thrones』を手掛けたフランク・ドルジャー氏がGOTの次に手掛ける作品にパートナーとして参加しないか?”と投げ掛けられた時は本当に驚きました。そして原作『THE SWARM』を読み、その深淵なテーマと壮大な世界観にこれはすごい作品になると確信しました。さらに製作総指揮のフランク・ドルジャーが出演いただくことを熱望した木村拓哉さんにオファーを受けていただけたことはフランクをはじめとする制作チームが大変興奮したことはもちろん、われわれHulu Japanチームにとってもさらに大きな励みとなりました。日本でもHuluユーザーの皆様に作品を届けられる日が今から待ち遠しくてなりません」と期待を語っている。

そのほか、セシル・ドゥ・フランス(『ニュー・ポープ 悩める新教皇』)、アレクサンダー・カリム(『ラスト・リベンジ』)、レオニー・ベネシュ(『バビロン・ベルリン』『ザ・クラウン』)、バルバラ・スコヴァ(『ハンナ・アーレント』)ら、10カ国を超える国際色豊かな実力派俳優陣の出演も決定。

フランク・ドルジャー氏は「原作『THE SWARM』のドラマ化に当たっては、クリエイティブ面で様々な課題がありました。最もやりがいのあった課題は、ますます多様化する現代の科学者コミュニティを反映して登場人物を再解釈することでした。これにより、小説が執筆された2004年当時には想像もつかなかったようなキャスティングが実現しました」と胸を張っている。