新番組『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』(テレビ東京系2021年7月10日放送開始)のオンライン発表会が6月10日、「TSUBURAYA IMAGINATION」の生配信形式で行われた。人類を守る使命を帯びたエキスパートチーム「GUTS-SELECT」の司令室となる対怪獣用戦闘艇「ナースデッセイ号」のブリッジにて、主人公マナカ・ケンゴを演じる寺坂頼我をはじめとする本作の主要キャストが勢ぞろい。そしてメイン監督を務める坂本浩一監督もかけつけ、『ウルトラマントリガー』の魅力を伝えるべくエネルギッシュにアピールした。

今年(2021年)は空想特撮シリーズ『ウルトラマン』(1966年)の放送開始から55年。そしてウルトラマンシリーズの新しい時代を築いた記念碑的作品『ウルトラマンティガ』(1996年)放送開始から25年という節目の年である。『ウルトラマンギンガ』(2013年)から始まった「ニュージェネレーションヒーローズ」と呼ばれる新世代ウルトラマンシリーズの最新作として生み出された本作『ウルトラマントリガー』は、『ウルトラマンティガ』の系譜を受け継ぐ作品とされ、超古代から甦った“光の巨人”という基本設定や、マルチ、スカイ、パワーと3つの姿にタイプチェンジする能力など、『ティガ』が築き上げた意欲的な要素を積極的に導入。何かと暗いニュースが多い現代日本に、希望と明るさを取り戻したいという願いが込められている。

ナースデッセイ号ブリッジには、ウルトラマントリガーに変身するマナカ ケンゴ役の寺坂頼我、シズマ財団令嬢にして現役高校生隊員シズマ ユナ役の豊田ルナ、飛行メカ・ガッツファルコンの遠隔操縦を務めるナナセ ヒマリ役の春川芽生、ケンゴの兄貴分でナースデッセイ号のパイロット、サクマ テッシン役の水野直、ユナの幼なじみにしてケンゴのライバル、天才高校生エンジニアでもあるヒジリ アキト役の金子隼也、GUTS-SELECT隊長タツミ・セイヤ役の高木勝也が登場し、撮影現場でのチームワークのよさをうかがわせる、和気あいあいとした空気をかもし出した。

続いて、GUTS-SELECTの仲間としてナースデッセイ号に乗り込む重要なクルー、流浪のメトロン星人「マルゥル」が姿を現した。見た目は『ウルトラセブン』(1967年)で人間同士の信頼関係を壊し、互いに争わせようと企んだあのメトロン星人の同族だが、まだ子どものマルゥルは愛嬌満点の可愛らしいたたずまいが持ち味のようだ。子どもながら生意気な口をきくマルゥルの声を演じるのは、人気声優のM・A・O。今回の出演にあたり、M・A・Oは「長く愛され続けているシリーズの節目の作品に参加できて、とてもうれしく思います。GUTS-SELECTのマスコット?として、ビジュアルの可愛らしさと共に、ちょっと生意気で憎めないマルゥルを精一杯演じます」とコメントを残した。

ブリッジから自身の研究室へ移動したアキトのもとにも、本作の重要なキャラクターが出現。それは宇宙のトレジャーハンター、リシュリア星出身のイグニスだった。イグニスを演じる細貝圭は「今の段階では多くは語れないんですが、神出鬼没の男で、いろんなところに出現したりするんです。撮影はとにかく、めちゃめちゃ楽しいです!」とコメントし、ミステリアスなイグニスという人物に愛着を持って演じていることを明かした。

カメラがふたたびブリッジに戻されると、ユナの父親であり、地球平和同同盟TPUやGUTS-SELECTを設立に導いたシズマ財団会長シズマ ミツクニを演じる宅麻伸が登場した。宅麻は「ユナパパのミツクニです」とひょうきんな挨拶をした直後「お前ら、うるさいよ!」とGUTS-SELECT隊員たちの仲の良さからくる騒がしさに強烈なツッコミを入れ、場をいっそう沸かせていた。

55年前『ウルトラマン』を10歳のときに観ていたという宅麻は、本作の主役・寺坂について「いつも明るくて、主役にピッタリの青年。素直でとってもいい子です!」と絶賛。これを聞いた寺坂は「とてもうれしいです。宅麻さんの励ましを自信にして、これからもがんばりたいと思います!」と、感激しながら元気よくコメントした。

キャストが勢ぞろいした後、本作のメイン監督を務める坂本浩一監督が登場。坂本監督は『ウルトラマントリガー』を手がけるにあたり「この物語のテーマはケンゴの“スマイル、スマイル”という言葉にあるとおり、みんなを笑顔にしたいということ。作品を通じて、たくさんの人たちに笑顔を取り戻してもらえたら、と思いながら撮影に臨んでいます」と、コロナ禍の影響で暗い話題の絶えない昨今にあって、人々に明るさや笑顔を甦らせたいと願って作品作りを行っていると語った。GUTS-SELECTの面々の印象を聞かれると「みなさん、ここまで(配信を)ご覧いただいてわかると思いますけれど、とても現場は賑やかで、撮影はとても楽しくやっています。まず現場から笑顔でいっぱいにしようと思いながら取り組んでいますので、その空気はきっと観ている方たちにも伝わると思います!」と、非常に明るく元気でチームワークのよい現場であることを改めて強調し、まぶしい笑顔を見せた。

続いて、本邦初公開となる『ウルトラマントリガー』最新プロモーション映像が流された。坂部剛の作曲によるBGMは、刑事アクションドラマのような渋味と、いかにもウルトラマンシリーズらしい勇壮な「ワンダバ」コーラスが合体して、独特なカッコよさが生まれているようだ。GUTS-SELECTメンバーが横並びになり、正面から悠々と歩いてくるカットも最高に決まっている。映像を観終わった寺坂は、カッコいい映像の連発に感激して「いやあ~もうほんとに、生きててよかったな! 最初のころに撮ったカットを観て、懐かしい気持ちになりました。早く第1話の放送を、みなさんに観てもらいたいです!」と興奮気味に語った。

次のコーナーでは、寺坂が変身アイテム「ガッツスパークレンス」を用いて、ウルトラマントリガーへの変身ポーズを披露することに。寺坂はガッツスパークレンスにガッツハイパーキーを装填し「未来を築く希望の光! ウルトラマントリガー!!」と叫んで、見事にポーズを決めた。その直後、彼の隣にはウルトラマントリガー(マルチタイプ)がさっそうとかけつけた。改めてトリガーの姿を間近で見た寺坂は「めちゃめちゃカッコいいですね! ずっと見つめていたい!」とその勇姿を絶賛した。

ウルトラマントリガーの必殺技は、かつてのティガと名称もポーズも同じ「ゼペリオン光線」。トリガーがまずお手本を披露した後、キャスト全員がひとりずつゼペリオン光線のポーズを取ることになった。宅麻は「こんなポーズを取るのは55年ぶり!」と照れながらも、少年時代を思い出して気合い十分な光線ポーズを見せてくれた。

最後の挨拶では、出演者それぞれが『ウルトラマントリガー』の放送に向け、見どころを語った。坂本監督は「アクションもたくさんありますけれど、GUTS-SELECTメンバーのチームワークという部分に注目してほしいです」。宅麻「とても楽しい作品です。今の前向きな気持ちのまま、早く撮影に入りたい!」とコメント。

さらに高木は「人間の成長や、あきらめない心を大事にしつつ撮影に臨んでいます」、細貝「毎日の撮影が楽しみでなりません。このキャストチームは最高ですので、どうぞお楽しみに」と意気込みを語った。

金子は「アキトとケンゴのライバル関係に注目してほしいです」、春川は「私たちのドラマ部分と、ウルトラマンや怪獣の特撮シーンがどのように融合しているか、完成映像を観るのが楽しみです」と見どころを語った。

また水野は「キャストのみんなと、監督をはじめとするスタッフたちのチームワークが最高。たくさんの方たちにお楽しみいただけます」。豊田「ヒロインということでプレッシャーを感じていますが、たくさん勉強してみなさんに希望や笑顔をお届けできるよう頑張ります!」とコメント。

そして寺坂は、「こんなすばらしいメンバーと一緒に『トリガー』を作っているんだなあと、改めて実感しました。そしてウルトラマンを好きでいてくださるたくさんの方たちがいるから、こうして幸せをかみしめることが出来ていると思うので、もう感謝の気持ちでいっぱいです。みなさん『ウルトラマントリガー』を楽しんでいただき、一緒に前を向いていっぱい笑って、頑張っていきましょう!」と力を込めた。

さらに、3000万年の時を経て復活した闇の三巨人「妖麗戦士カルミラ」「剛力闘士ダーゴン」「俊敏策士ヒュドラム」が、それぞれの声を担当する声優陣とともに発表された。首領格の女性戦士「妖麗戦士カルミラ」を演じるのは声優の上坂すみれ。「ウルトラマンシリーズの記念碑となるようなこの作品に参加させていただけて、大変光栄です。私はカルミラの声を演じさせていただきます。カルミラはしなやかで美しいビジュアルで、とても心を惹かれます。トリガーへの強烈な愛と憎しみを、情熱的に表現できるよう頑張ります!ぜひ、お楽しみに!」とコメントを寄せた。

「剛力闘士ダーゴン」を演じるのは真木駿一。「『ウルトラマントリガー』にて、「ダーゴンの声」で出演致します。真木駿一です。今でもカラオケで「TAKE ME HIGHER」を歌うくらい『ウルトラマンティガ』ド世代だったので、出演が決まった時は嬉しくてたまりませんでした!これまでの長い歴史に敬意を払い、この作品に携わる方々と共にダーゴンというキャラクターをしっかりと作り上げ、盛り上げていけるよう頑張ります!よろしくお願いします!」とコメントした。

「俊敏策士ヒュドラム」を演じるのは高橋良輔。「遂にウルトラマンに!本当に感激しております!約15年前、特撮作品に出演時、敵将軍の声を担当していた声優さんを横で見ていて、かっこいいなぁと思っていたことを、遂に自分がそれをやるのか!と感慨深く思ってます。当時からの縁が縁を結び、今回の出会いをいただいたような気持ちもあり。なんだか"わらしべ長者"のように感じてます(笑)。沢山の出会いと感謝をこめて、子どもたちに夢を与えられるよう頑張ります!お楽しみに!」とコメントを寄せた。

『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』
出演:寺坂頼我、豊田ルナ、金子隼也、水野直、春川芽生、高木勝也、細貝圭、宅麻伸ほか
声の出演:M・A・O(メトロン星人マルゥル)、上坂すみれ(妖麗戦士カルミラ)、真木駿一(剛力闘士ダーゴン)、高橋良輔(俊敏策士ヒュドラム)
メイン監督:坂本浩一
シリーズ構成:ハヤシナオキ、足木淳一郎
監督:武居正能、田口清隆、辻本貴則(「辻」のしんにょうは点一つ)、越知靖、内田直之
脚本: 根元歳三、小柳啓伍、林壮太郎、植竹須美男、継田淳
音楽:坂部剛
オープニング主題歌:佐久間貴生「Trigger」
エンディングテーマ:ChouCho「なないろのたね」

あらすじ

3000万年前、世界を恐怖に陥れた闇。
しかし、その闇は光の巨人の手によって遠く宇宙に封印された。
力尽き、赤き星で眠りにつく光の巨人。
そして時は流れ――。
地球平和同盟TPUがエキスパートチームGUTS-SELECTの編成を急ぐ中、マナカ ケンゴは開拓された火星で植物学者として平穏に暮らしていた。
しかしその暮らしは、ある日突然終りを告げることになる。
超古代で封印された闇が再び息を吹き返したのだ!
火星の街が謎の怪獣に蹂躙される中、ケンゴは運命に導かれた出会いを果たすこととなる。 そう、それは眠りについていた光の巨人との出会い。 ケンゴとこの光の巨人との出会いは彼の、そして地球の運命にどう影響を与えていくのか。
悠久の時を超えて蘇る光の巨人。その名は――ウルトラマントリガー!

(C)円谷プロ (C)ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京