東武鉄道は4日、デビュー当時のカラーリングに塗装した100系「スペーシア」の車両撮影会を実施した。6月5日から営業運転を開始する。全9編成のうち5編成でデビューカラーリングを行い、今年度は2編成で実施予定とのこと。

  • デビューカラーリング「スペーシア」が報道関係者らに公開された

「スペーシア」は1990(平成2)年、浅草と日光・鬼怒川エリアを結ぶフラッグシップ特急としてデビュー。全9編成が就役し、スピード感とソフトで優雅なイメージを持たせる流線形の先頭形状が特徴となっている。2011年から始まった車両リニューアルで「雅」(紫色)基調、「粋」(水色)基調、サニーコーラルオレンジ基調のカラーリングに変更され、後に「日光詣スペーシア」も加えた4種類のカラーリングで活躍してきた。

東武鉄道は2020~2021年に100系「スペーシア」、200型「りょうもう」がデビューから30年を迎えたことを記念し、「スペーシア」2種類、「りょうもう」1種類のリバイバルカラー車両を運行予定。その第1弾として、デビュー当時のカラーリングに塗装した「スペーシア」を運行することとなり、営業運転開始に先立ち、塗装変更を終えた編成(109編成)が報道関係者らに公開された。

内装に大きな変更はなく、車外の種別・行先表示器はLED化されているものの、ジャスミンホワイトの車体にパープルルビーレッドとサニーコーラルオレンジのライン、窓部にブラックラインを配したデビュー当時のカラーリングが再現されている。車体側面のブラックライン上に、デビュー当時のロゴマークもデザインされた。

  • デビュー当時の「スペーシア」のカラーリングを再現。車体側面にロゴマークも

デビューカラーリング「スペーシア」は塗装が完了し次第、営業運転を順次開始し、当面運行予定。102・105・107・108・109編成の計5編成がデビュー当時のカラーリングとなる予定で、今年度は109編成の他にもう1編成で実施予定だが、どの編成を塗装変更するかは決まっていないとのことだった。5編成の中にはJR線との直通運転に対応した編成もあり、JR線でもデビューカラーリング「スペーシア」を見られるようになる。

なお、今回公開されたデビューカラーリング「スペーシア」に続き、今後は「スペーシア」の1編成(101編成)に別のリバイバルカラー塗装を行い、「りょうもう」も2編成(205・209編成)でリバイバルカラー塗装を実施する予定。内容や時期などは決まり次第、改めて発表される。

  • デビューカラーリング「スペーシア」(109編成)の外観