「はじめまして」は、初対面の相手にする挨拶として日常的に使われている言葉です。ビジネスメールでも使われますが、使い方によって第一印象を大きく左右する可能性があるので、正しい用法を覚えておきましょう。
本記事では、「はじめまして」の使い方やビジネスメールでの書き方、英語表現などについて、くわしく紹介します。
「はじめまして」は挨拶メールの冒頭に使わない
「はじめまして」は、ビジネスシーンでも頻繁に使われる言葉ですが、ビジネスメールの冒頭に使うとスパムメールと誤解される恐れがあるので注意が必要です。スパムメールでは冒頭では「はじめまして」がよく使われるため、 誤解を招かないためにも「はじめまして」を言い換えた表現を用いた方がいいでしょう。
ビジネスシーンでは処理するメールが多くなるので、心当たりがない相手からのメールは、最初の1行で読むか読まないかを決めるケースも少なくありません。
「はじめまして」の言い換え表現
「はじめまして」の言い換え表現には、主に以下のようなものがあります。
・初めてメールを送らせていただきます
・初めてメールさせていただきます
・突然のメール失礼いたします。
・〇〇様のご紹介でメールさせていただきました
ビジネスメールの挨拶文では「お世話になっております」もよく使われますが、すでに面識がある相手への挨拶なので、初対面の相手に送るメールには適していません。
初めての相手に送るビジネスメールの書き方
初めて相手にメールを送る場合は、「件名」「本文」「結び」「署名」に注意します。
件名
件名には「送信者と内容」を明記します。送信者の所在と要件を件名で判断できない場合は開封してもらえなくなる可能性が高まるので注意が必要です。
なお、件名に墨付きカッコ(【】)を用いて【ご連絡】や【お知らせ】などのように書くと、より目につきやすくなります。必要な情報がすぐ目に入ってくるため、相手も内容の把握がしやすくなるでしょう。
【ご挨拶】〇〇事業における協議について(株式会社△△)
「〇〇打ち合わせのお礼(営業部〇〇)」
「【〇〇様】ご質問いただいた件について(担当〇〇)」
ただし、件名が長くなると受信リストに全文が表示されません。件名全体を確認できるようにするためにも、件名は20文字程度を目安にするといいでしょう。
本文
メールを読んだ相手が短時間で要件を理解できるような「簡潔な本文」を書きましょう。初めての相手にメールを出す場合は、本文の最初で自分の会社名、所属部署、担当している仕事の内容を簡単に伝えます。
「要点は箇条書きにする」「本文には適度な段落を設ける」といった、読みやすくするための工夫も大切です。
結び
結びでは「クッション言葉」を用いると相手に悪い印象を与えにくくなります。
・クッション言葉なし:「よろしくお願いいたします」
・クッション言葉あり:「お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします」
クッション言葉を用いると、単に「よろしくお願いいたします」と書くよりも口調が柔らかく感じられます。クッション言葉を使った結びの例文をみてみましょう。
「ご多用のところ恐縮ではございますが、どうぞよろしくお願いいたします」
「お忙しいところ恐縮ですが、ご検討のほど、どうぞよろしくお願いいたします」
「お手数ではございますが、ご確認いただけますと幸いです」
署名
メールの最後には必ず自分の所在を明らかにする署名を記載します。署名には最低でも以下の情報を盛り込みましょう。
- 会社名
- 部署名
- 担当者名
- 肩書き
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- WebサイトのURL
署名を見やすくするため、記載するときには項目ごとに改行します。
株式会社〇〇 △△部 ××課
主任 山田 一郎
〒000-0000 東京都中央区〇〇
TEL:00-0000-0000 / FAX:00-0000-0000
Mail:×××@××.co.jp
URL:htto://×××.××
初めての相手に送るビジネスメールの例文
ここからは、初めての相手に送るメールの例文を紹介します。定型文としても使えるので、ぜひ参考にしてください。
【初めての相手に送る営業メール】
〇〇株式会社〇〇 △△部 〇〇様
突然のメール失礼いたします。株式会社〇〇 △△部の××と申します。
本日は弊社の商品「〇〇」ご紹介の件でメールさせていただきました。
貴社のサイトを拝見したところ、〇〇の業務改善にお役立ちできるのではと思います。
もしご興味をお持ちいただけるようでしたら、下記日程よりご都合のいい日時をご教示いただけますと幸いです。
◯月◯日 △時~△時
◯月◯日 △時~△時
◯月◯日 △時~△時
ご多用のところ恐縮ではございますが、ご検討いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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株式会社〇〇 △△部 ××課
主任 山田 一郎
〒000-0000 東京都中央区〇〇
TEL:00-0000-0000 / FAX:00-0000-0000
Mail:×××@××.co.jp
URL:htto://×××.××
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【初めての相手に送る見積もり依頼の例文】
〇〇株式会社 ご担当者様
初めてメールさせていただきます。株式会社〇〇 △△部の××と申します。本日は、貴社商品「〇〇」のお見積もりをいただきたく、ご連絡いたしました。
下記要件にて、◯月◯日までにお見積もりをいただけますと幸いです。
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商品名:△△
数量:△△
仕様:△△
納期:△△
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お手数ではございますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
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株式会社〇〇 △△部 ××課
主任 山田 一郎
〒000-0000 東京都中央区〇〇
TEL:00-0000-0000 / FAX:00-0000-0000
Mail:×××@××.co.jp
URL:htto://×××.××
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「はじめまして」の英語表現
カジュアルな「はじめまして」の挨拶には「Nice to meet you」を使います。
・Hi, my name is Ichiro Yamada. Nice to meet you!(山田一郎です、はじめまして!)
丁寧に挨拶をしたいときには「It’s an honor to meet you(お会いできて光栄です)」を使いましょう。
・It’s an honor to meet you.Welcome to Japan.(お会いできて光栄です。日本へようこそ)
いろいろな「はじめまして」の表現を覚えて活用幅を広げよう!
「はじめまして」は、初めての相手に対する挨拶として日常的に使われている言葉です。ビジネスメールでは顔を合わせていない相手への挨拶になるので、好印象を与えられるように正しい書き方を覚えておきましよう。
「はじめまして」の言い換え表現や英語表現も覚えておけば活用幅が広がり、より適切な挨拶ができるようになります。