一般社団法人 アツいまちと伊藤園は、環境省が後援する「第8回アツいまちサミット2021」を5月29日にオンラインで開催した。イベントでは、真夏の猛暑で知られる5都市(静岡県浜松市、埼玉県熊谷市、高知県四万十市、岐阜県多治見市、山形県山形市)が一堂に会し、「暑さ対策先進都市」として、住みやすい街づくりの提案や、地域資源を活用した熱中症対策"体感温度-10℃"などのノウハウを共有しあった。

伊藤園でも、水分とミネラルを補給できる「健康ミネラルむぎ茶」の提供などを通じて、各事業を積極的にサポートしていく構えだ。

  • アツいまちと伊藤園が共催し、環境省が後援する「第8回アツいまちサミット2021」が5月29日にオンラインで開催された

暑さ対策、ノウハウを共有へ

サミットの冒頭に登壇した熊谷市の富岡清市長は「今回、初めて浜松市の皆さんもサミットに加わりました。熊谷市でも『暑さ対策日本一』を目指し、若手を中心としたプロジェクトチームで事業に取り組んでいます。今夏もマスクをしながらの生活となり、苦しいところではありますが、皆さんと一緒にノウハウを共有し、意見交換しながら暑さ対策を進めていければ幸いです」と話した。

  • 熊谷市の富岡清市長は「暑さ対策とコロナ対策との両立をしていきたい」と話した

「アツいまちサミット」活動の目的は

アツいまちサミットの理念は「アツいまちを住みよくするために私達にできること」。各都市がSDGsを踏まえたアイデアを共有し、持続可能な社会を目指していく。未来へのビジョンとして「私の地域を誇りに思えるようにする」を掲げている。

また活動方針としては、5都市で「地域資源・産業を活用した体感温度-10度」を目指していく。四万十市が始めたグリーンカーテンで涼を感じてもらう『空中スイカ』事業なども、今年は5都市で実施していくとした。

  • 地域資源・産業を活用した体感温度-10度を目指す

共催の伊藤園も、6月1日頃から埼玉県内で「健康ミネラルむぎ茶 熊谷オリジナルパッケージ」を発売し、サミットの活動内容を周知する取り組みを実施する。

伊藤園の取り組み

また伊藤園 マーケティング本部の相澤治氏は「伊藤園では『健康ミネラルむぎ茶』を通じて、皆さんの健康づくりをサポートしていきます。暑さ対策の啓蒙、ミネラル補給の大切さもお伝えできたら」と説明。そして「弊社の社員は過去のアツいまちサミットにも積極的に参加してきました。今後も暑さ対策の先進都市と一緒になって、様々な提案をしたり、活動を行っていければ」と抱負を語った。

  • 伊藤園マーケティング本部 麦茶・紅茶ブランドグループブランドマネジャーの相澤治氏

伊藤園ではSDGsの取り組みも進めている。直近では、来月6月26日に小学生と暑さ対策を考えるSDGsサミットの開催を控えている。また環境への取り組みとして、飲料生産後のむぎ茶殻(含水)を緩衝材に練り込んだ製品を開発した。「麦には粘り気があるため、紙に混ぜ込むと強度が増します。従来より薄く軽くでき、製造工程は短くなり、輸送コストも削減、ひいてはCO2削減にもつながります」と説明した。

  • むぎ茶殻(含水)を緩衝材に練り込んだ製品を開発した

また「お~いお茶」の製造工程で排出される茶殻の再利用にも言及。社員が使う名刺・封筒・ダンボールに茶殻を練り込んだり、茶殻に含まれるカテキン成分の機能性に着目し、消臭・抗菌の特徴を生かした茶殻のマスクケース・マスクフレームや、自動販売機で人が触る部分に貼る茶殻抗菌シールの開発を行っているという。

ペットボトルのリサイクルについては「お~いお茶」は2025年までに、「健康ミネラルむぎ茶」を含むペットボトル全製品は2030年までにリサイクル100%を達成すると見込んでいる。

各都市の取り組み

「アツいまちサミット」5都市の代表者からは、各都市の"体感温度-10℃"の取り組みが紹介された。

  • 浜松市の取り組み

昨年(2020年)8月17日に日本歴代最高気温となる41.1度を記録し、サミットに初参加することとなった静岡県浜松市では、市内の小学校に通う児童を対象に夏休みの宿題「涼しくなる工夫」を募集。また涼感食材のハーブを屋内栽培する取り組みや、残暑の雑貨市では打ち水の実施や避暑アイテムの提供などを行っていくとした。なお毎年恒例となった企業連携によるゴミ拾い活動には、伊藤園が「健康ミネラルむぎ茶」を提供し、熱中症対策を考える機会にするという。

  • 四万十市の取り組み

高知県四万十市では引き続き、空中スイカによるグリーンカーテンで暑さ対策を実施。また身体を冷やす効果があるとされるナスに着目、四万十市で栽培している米ナスを使って様々なキャンペーンやイベントを実施していく。

  • 多治見市の取り組み

岐阜県多治見市では、アツい業界(美濃焼の窯元、地域特産のうなぎ店、名物のうどん店など)にインタビューして暑さ対策の秘訣を聞き、それをもとにショートドラマを制作。熱中症予防の知恵やノウハウをストーリーに入れ込むほか、名物、文化、観光情報も織り込んだものにして、内外に発信していきたいと説明した。

  • 山形市の取り組み

山形市では、涼を感じてもらえる風土料理の「水まんま」をフィーチャーし、レシピを募集するなどしながら、「冷やしラーメン」「冷やしシャンプー」など、山形ならではの冷やし文化も盛り上げていく。

  • 熊谷市の取り組み

埼玉県熊谷市では、市内を流れる星川にスポットを当てる。例えば、グリーンカーテンで囲まれた休憩スポットをつくるほか、川の周辺の商店街にも協力してもらいスイカ、きゅうりの植木を店頭に置いてもらう。また飲食・サービス店の割引券を使ったイベントなども実施。地域の人々に涼を感じてもらえるような仕掛けを考えている。

ミネラル補給も大事

また、千葉中央メディカルセンターの医師 黒沢哲生氏より、暑さに対策に関するビデオメッセージも寄せられた。日中の屋外だけでなく、室内や、夜間でも熱中症は起こります」と注意を促す黒沢氏によれば、気密性の高い住宅では日中の日差しによる熱が天井や壁に蓄えられ、放射熱となって室温を下げにくくするという。また「マスク生活では体内に熱がこもりやすく、喉の乾きも感じにくい」と説明。特に暑さを感じにくい高齢者、体温調節が未熟な乳幼児は、充分な暑さ対策が必要と説いた。

  • 千葉中央メディカルセンターの黒沢哲生氏

熱中症対策には水分補給が必須となる。そこで気をつけたいポイントとして、水分と一緒にミネラルも補給するように、と黒沢氏。「ミネラルは汗と一緒に失われます。意識的に補給しましょう。私がオススメしているのは伊藤園の健康ミネラルむぎ茶です。手軽にミネラルが補給できるだけでなく、無糖でノンカフェインのため、誰でも飲めます」とした。なお飲み方としては、最適な量をこまめに点滴のように飲む『点滴飲み』を推奨。一気飲みでは、ミネラルがうまく身体に吸収されない、と説明していた。


5都市のサテライト会場をオンラインでつなぎ、情報の共有が活発に行われた「第8回アツいまちサミット2021」。最後に、各会場の関係者が一斉に健康ミネラルむぎ茶を飲み、水分とミネラルを補給して締めくくられた。

  • アツいまちサミット5都市の参加者が「健康ミネラルむぎ茶」で乾杯