労務行政研究所は5月12日、「東証1部上場企業の2021年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」の結果を発表した。調査期間は2021年3月17日~4月16日、調査対象は東証1部上場企業のうち、原則として労働組合が主要な単産に加盟している企業139社。

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平均額、前年比1万8,101円減の71万397円

2021年夏ボーナスの支給水準(単純平均)は71万397円。同一企業で見た前年の妥結実績で比べると、金額で1万8,101円減、前年同期比で2.5%減となり、夏ボーナスの伸び率としては2013年以来8年ぶりのマイナスを記録した。

製造業は同3.8%減の71万3,205円、非製造業は同2.4%増の70万1,004円と、傾向が分かれた。

  • 2021年夏季賞与・一時金の妥結水準集計(東証1部上場企業139社)(出典:労務行政研究所Webサイト)

産業別にみると、「建設業」が最も多く83万5,000円。次いで「情報・通信」が83万4,500円、「輸送用機器」が82万4,514円、「電気機器」が80万3,310円、「ゴム」が78万円と続いた。一方、最も低かったのは「水産・食品」の55万5,088円だった。

前年同期比の伸び率では、「陸運」が5.7%増と最も大きく、以下、「商業」が3.1%増、「水産・食品」が2.4%増との順に。反対にマイナス幅が最も大きかったのは「機械」の7.7%減で、続いて「その他製造」が6.4%減、「化学」が6.3%減となった。

平均月数(集計社数134社)は2.30カ月で、前年同期から0.10カ月減少した。個別企業の状況をみると、月数の最高は3.23カ月(前年同期4.53カ月)、最低は0.75カ月(同1.28カ月)となった。