山陽新幹線の停車駅であり、山陽本線と山口線、宇部線が接続する主要駅であるJR新山口駅。山口市の住居表示整備事業にともない、今年2月に駅周辺のエリアで住所の表示が変更され、新山口駅の現住所は「山口県山口市小郡令和一丁目2番1号」となった。

  • 新山口駅の在来線駅舎は橋上駅舎に。南北自由通路で結ばれ、北口駅前広場も整備された

同駅は1900(明治33)年に小郡駅として開業。1975(昭和50)年の山陽新幹線岡山~博多間開業後も、長きにわたり駅名は小郡駅のままだったが、JR西日本が2003(平成15)年秋に実施したダイヤ改正で、「山口県の玄関口として分かりやすい」駅名として新山口駅に改称され、「のぞみ」の一部列車が停車する駅となった。

2005(平成17)年、山口市や小郡町など旧1市4町の合併によって新しい山口市が誕生し、新山口駅も山口市内の駅に。その後、在来線駅舎の橋上駅舎化と南北自由通路の整備が進み、2016年に完成。2018年には、北口駅前広場が全面供用を開始している。

  • 2018年に全面供用を開始した北口駅前広場のコンセプトは「街と駅をつなぐ0番線」。バスロータリーを設け、路線バスの乗降場も北口駅前広場に集約した

  • 駅東側にあった既存の自由通路は部分的に改良され、自転車利用を中心とした通路に。新設のスロープから、新山口駅に停車中の列車や車両基地の様子を見ることもできる

今年2月、山口市は新山口駅周辺で住居表示を実施。大字名「小郡下郷」と地番を使った表示から、新しい町名を使った表示に変更した。新山口駅の駅構内と北口の駅前広場、「KDDI維新ホール」などのあるエリアの新町名は「小郡令和一丁目」となり、新山口駅の所在地も「山口県山口市小郡下郷1294番地」から「山口県山口市小郡令和一丁目2番1号」に変更。駅の南西側、山口市小郡浄化センターや長谷ポンプ場のあるエリアの新町名は「小郡令和二丁目」となった。

小郡地区では、新山口駅の北側・南側に「明治」「大正」「昭和」「平成」の元号を用いた住所や自治会名、通り・橋・公園等の名称が多く存在する。新山口駅と山口宇部道路長谷ICを結ぶ道路(県道214号新山口停車場長谷線)の愛称「令和通り」に続き、新町名「小郡令和一丁目」「小郡令和二丁目」により、駅周辺で「明治」から「令和」までそろうこととなった。

なお、県内一のビジネス街の形成をめざすエリアとして、新山口駅北口エリアも来年2月中旬の住居表示実施を予定している。町割・新町名に関するアンケート(昨年12月に実施)では、回答者の約半数が新町名に元号を用いる案を支持したという。