■関は「本当に真面目で、芝居が大好き」

――武藤さんはTwitterでドラマについて投稿されることもありますが、SNS上の反応はどう感じていますか。

  • 関智一/牧園隆文:警視庁刑事部捜査一課長。ノンキャリアの猛者たちが集う捜査一課を束ねる。キャリアとノンキャリアの狭間で事件解決のため日々奮闘している

武藤氏:僕は『仮面ライダー』シリーズのときからそうなんですけど、あまりそこは気にしないですね。最初から描くことが決まっているものを変えることはありません。ただ、どういう反応があったのかは見ています。「ここで盛り上がるんだ」とか、逆に「ここは意外と盛り上がらないんだ」とか(笑)、そういったリアクションはこれから物語を作っていくうえで非常に大きな糧になりますし、見てくださっている方の感想はすごく励みになります。

たとえば『3年A組』では、生徒の誰と誰がくっつくとか、そこで盛り上がったのが意外でした(笑)。ホッとしてほしいなと思って入れたシーンの反響が大きかったということもありますね。

『桜の塔』でびっくりさせられたのは、牧園課長(関智一)です(笑)。牧園課長のあの反響、そしてあの演技の上手さ!(笑) びっくりしました!

田村監督:びっくりしましたね(笑)。しかも関さんはいい人で、撮影現場ではスネ夫の声とか、色んな声を気さくにやってくれるんですよ。本当に真面目で、芝居が大好きで楽しんでやっているというのがにじみ出ています。自分のシーンじゃなくてもずっと見ています。

――『のだめカンタービレ』の千秋真一を実写版で演じた玉木さん、アニメ版で演じた関さんによる「W千秋」の共演となったのは偶然でしょうか。

プロデューサー:偶然です(笑)。

■テレビドラマでは見られない驚き……2話のラストとは

――最後に、視聴者へのメッセージと2話の見どころをお願いします。

武藤氏:1話で漣の悪の部分が現れましたが、2話では、早くもその部分が表立って露呈していきます。1話は視聴者が「騙された」と感じる仕掛けにしていましたが、漣がどうやって事件を操っているのかを見せていくのが2話。1話と違う楽しみ方ができると思います。そのうえでラストの見せ場、漣と対峙する爽の話にもなってくるので、非常に見応えのある2話になっていると思います。ご期待頂きたいです。

田村監督: 2話ではまた別の事件が起きるので、1話完結の事件ものとしても楽しめます。そして、謎めいたキャラクターたちのより深いところが見れる。漣と爽の対のような関係にも注目です。

1話はドラマとしての新しさも提示しましたが、2話まで見ると『桜の塔』の世界観がはっきりと分かる。先程も言いましたが、ラストシーンは、20年この業界でやって来た僕にとってもなかなかないシーン、テレビドラマではやらないくらいのものになってると思うので見て頂ければなと。びっくりすると思います。2話はもうマストです!

■武藤将吾
『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ 19年)で東京ドラマアウォードグランプリなど数々の賞を総なめにした脚本家。代表作に『電車男』(フジテレビ 05年)、『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』(フジテレビ 07年)、『家族ゲーム』(フジテレビ 13年)、『怪盗 山猫』(日本テレビ 16年)など。2017年には『仮面ライダービルド』で仮面ライダーシリーズに初参加。

■田村直己
テレビ朝日総合編成局ドラマ制作部所属のテレビドラマ監督・演出家。『ドクターX ~外科医・大門未知子~』、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズの演出や、『仮面ライダーエグゼイド』(16年~17年)、『仮面ライダージオウ』(18年~19年)の監督を手掛ける。