竹と笹の違いは明確に判断しにくいと言われます。日常でよく見かける身近な植物なのに、区別がつかないという人も多いのではないでしょうか。この記事では、竹と笹の違いや見分け方、英語表現などを紹介します。

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    馴染みのある竹と笹について、違いや見分け方を知って話題に活かしましょう

竹と笹の言葉の違い

竹は「高い」や「丈」など高く伸びるものを表す言葉と同源の言葉です。一方笹は丈の低いタケ類を指し、「ささやか」などと同音の小さいものを表す音に由来します。

竹と笹の名称は、大きさの違いを基準にして使い分けられるようになったという考えが一般的です。言葉の違いを知り、適切に使い分けましょう。

さらに、竹は竹細工・うちわ・簾や建築材料、観賞用など幅広い用途で用いられている植物で、笹はかご・ざるなどの細工物を作るのに用いられ、実が食用になる種類もあります。

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    言葉の違いを理解して使い分けましょう

竹と笹の見分け方

竹と笹のどちらも、イネ科タケ亜科に属する多年生植物です。言葉としては大きさの違いを基準に区別していますが、植物学では性質上の分類によって区別されています。

ここでは、竹と笹の見分け方をいくつか紹介します。例外も含めて、竹と笹の区別の仕方を知識として知っておくと便利でしょう。

大きさ

基本的に竹は高く伸び、笹はあまり大きくなりません。竹は成長スピードが速く、直径18cm・高さ22mにもなる大型種の「孟宗竹(モウソウチク)」や、竹細工によく利用される「苦竹(マダケ)」が有名です。

一方笹は、葉の白い縁取りが特徴の「隈笹(クマザサ)」は大きくても1m程で、正月飾りや盆栽で人気の「稚児笹(チゴササ)」は更に小型になります。

しかし例外もあり、「オカメザサ」という種類の竹は、大きくても2m程にしか成長しません。また笹の中にも、大きいものだと8mにも成長する背丈の高い「メダケ」という種類があります。

葉の模様

竹と笹では、葉の模様が異なります。竹の葉は、水や栄養分を運ぶ役割の葉脈が格子状で、笹は並行に伸びているのが特徴です。この違いは、葉をかなり拡大しないと見ることは不可能なため、肉眼での判別は難しいと言えます。

鞘が残るか

鞘(さや)とは、茎を包む外側の茶色い皮状の部分です。タケノコを想像するとイメージしやすいかもしれません。竹の鞘は成長と共に剥がれ落ちますが、笹は成長してもそのまま茎に残っています。竹と笹を区別する際に、外見から判断しやすいポイントです。

鞘が丈の成長に従って剥がれ落ち、茎がツルツルしているものが竹、枯れるまで茎に鞘が残っているものが笹と見分けられます。

生息地域

竹は本州から九州地方、及び熱帯地域に生息し、笹は寒冷地や標高のやや高い所で育ち、河川敷や道端に群生します。

竹は温暖で湿潤な地域で育つのが特徴です。アジアの温帯・熱帯地域に広く分布しています。一方笹は日本固有の植物です。縄文時代にはすでに生えていたとされ、寒さに強く、北海道や高山地帯でも見られます。

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    竹と笹を見分けるポイントを理解しましょう

七夕における竹と笹

七夕は、江戸時代に全国に広まった行事です。笹竹は、力強くまっすぐ成長する姿から生命の象徴と考えられ、神聖な植物として大切にされてきました。

また、葉に殺菌効果があることから、防腐用としてご先祖さまへのお供物の下に敷いたり、笹の葉にお供え物を乗せて川に流したりする風習にも由来します。

童謡「たなばたさま」に笹の葉が登場するため、七夕には笹に折り紙などの飾りをするのが正式だと考える方も多く見受けられますが、実際は、竹と笹どちらも関係なく飾って構いません。

竹の英語表現

一般的な竹の英語表現は「bamboo」です。正確には、bambooは熱帯地方に生息する竹の一種のことで、竹や笹が地下茎で根を伸ばすのに対して、根本から新芽が伸びて株分かれするという違いがあります。

タケ亜科に属しているため、大きく捉えてbambooと表現して問題ありません。

<使用例>

  • a bamboo shoot(たけのこ)
  • a bamboo sword(竹刀)

笹の英語表現

日本固有種がほとんどである笹は、英語で表す際には竹と同じbambooを当てて訳す場合も多く、竹と区別されずに使われることも多いようです。

シチュエーションに応じた具体的な使い分けを知っておくと、海外の方と七夕や工芸品など日本文化について会話する際に便利です。

bamboo grass

イネ科に属する草や牧草などを意味する「grass」と組み合わせて「bamboo grass」と表現します。竹と笹の種類に細かい区別をつけずに、丈の短い笹をイメージする場合に用いられる表現です。

<使用例>

  • a field of bamboo grass(笹原)
  • Pandas feed on bamboo grass.(パンダは笹の葉をエサにします)

bamboo leaves

とりわけ笹の葉に着目したい時には「bamboo leaves」と表します。leavesは、木の葉・草の葉を表す英単語の複数形です。竹の葉の英語表現も、同じbamboo leavesなので注意しましょう。

<使用例>

  • a cottage thatched with bamboo leaves(笹の葉で屋根を葺いた小屋)
  • ”Chimaki” is a food wrapped in bamboo leaves.(ちまきは笹の葉で包んだ食べ物です)

sasa

日本土着の種類の多い笹は、海外でも日本的な植物と認知されており、そのまま「sasa」で表現されることがよくあります。原料・材料などに笹が使われていて、詳細に伝えたい場合に好んで使われる表現です。

<使用例>

  • Sasa is not often used as a building material.(笹は建築材料としてあまり使われていません)
  • This sweets made out of kneaded sasa.(このお菓子は笹が練り込まれています)
  • 竹林の中を歩く人

    竹と笹の英語表現を知ってシチュエーションに応じて使い分けましょう

竹と笹の違いや見分け方を知ろう

竹も笹も、日本人にとって馴染みのある植物です。両者は海外でも日本的な植物として認知されており、英語ではbambooやsasaと表現します。同じイネ科タケ亜科に属し、基本的には大きさの違いによって区別されます。

七夕に飾る際は、どちらを選んで飾っても問題ありません。葉の模様や鞘、生息地域などに違いがありますが、見分け方を知っておくと知識の幅も広がるでしょう。