女優の吉永小百合が主演を務める映画『いのちの停車場』(5月21日公開)の予告映像、及び特別バージョン予告が2日に公開された。

  • 左から広瀬すず、西田敏行、吉永小百合、松坂桃李

    左から広瀬すず、西田敏行、吉永小百合、松坂桃李

同作は都内の終末期医療専門病院に勤務する現役医師でありながら、作家として活躍する南杏子の同名小説の実写化作。救命救急医として、長年大学病院で患者と向き合ってきた咲和子(吉永)は、とある事情から石川県にある父の住む実家へと戻り、在宅医療を通して患者と向き合う「まほろば診療所」に勤めることになる。

今回公開された予告映像では、咲和子をはじめとする「まほろば診療所」の4人が、7組の患者とその家族に向き合い、最期の一瞬まで“自分らしく”生きようとする患者の願いに寄り添う場面が描かれる。桜が舞う中、幼馴染の中川朋子(石田ゆり子)の問いに力強い言葉をかけ笑顔で自撮りに応える咲和子や、病を抱えた芸者の寺田智恵子(小池栄子)、難病を患う娘が「病院に見捨てられたんです」と泣き崩れる若林祐子(南野陽子)、最期の時を平穏に過ごしたいと願う宮嶋一義(柳葉敏郎)、在宅医療を望む愛する妻とともに暮らす並木徳三郎(泉谷しげる)など、それぞれの患者と、思いを抱えた家族たちの姿が映し出された。

さらに特別バージョン予告では、本作で描かれる“もう一つのストーリー”である、野呂(松坂桃李)と麻世(広瀬すず)の若い2人が初めて触れる、少女の最後の願いを中心に描かれた。医師になれなかった青年の野呂と、事故で家族を失った看護師の麻世は、小さな体で懸命に生きようとする少女の最後の願いに触れ、次第に失った大切な何かを取り戻していく。麻世は優しく時に涙をこらえ、野呂は涙をこらえることなく感情のおもむくまま、少女を一心に見つめる様子が描かれた。