フジテレビの動画配信サービス・FODで配信されている連続ドラマ『スイートリベンジ』(毎週月曜24:00最新話配信)に主演する夏菜。朝ドラヒロインに抜てきされ、順調な女優人生を歩んでいたかに見えたが、役柄に縛られる苦しさで芝居から離れていた時期があったという。

それを打開したのが、今や大活躍のバラエティ出演。再びドラマに向き合えるようになった今、「人生で一番“生きてる実感”があるかもしれないです」と充実の表情で語る――。

  • ドラマ『スイートリベンジ』に主演する夏菜 撮影:蔦野裕

    ドラマ『スイートリベンジ』に主演する夏菜 撮影:蔦野裕

■昔の彼に復讐しているような気持ちに(笑)

――今作で夏菜さんが演じるマリコは、「恋愛復讐(ふくしゅう)代行者」を職業として、女性を傷付ける悪い男たちを成敗します。作品を読んで、夏菜さんはどう感じましたか?

私自身、過去にお付き合いした人の中に、マリコに復讐してほしい人はいます(笑)。マリコが本当にいたら、助かる女性は多いんだろうなと思いました。ドラマの中で私が困っている女性たちをスッキリさせてあげられたらいいなというのもあって、演じていて楽しかったです。少し、昔の彼に復讐しているような気持ちになりました(笑)

――マリコは、男性のタイプに合わせて様々なキャラクターの女性を演じ分けますが、どの女性を演じるのが難しかったですか?

それぞれ難しさがあったのですが、第1話で演じた「ブリッコ清楚系OL」は恥ずかしさがありました。サブカル系女子は、監督に「少しどもりながらしゃべってみて」と言われたのですが、どもる演技がすごく難しくて「佐藤二朗さんすごい!」と改めて思いました(笑)。でも一番難しかったのは素のマリコ自身でした。

――どんなところが難しかったのでしょうか?

マリコは恋愛経験がゼロで、復讐代行は「恋愛の実験」を遂行しているだけなんです。マリコがそうなった理由は過去に理由があるのですが……。マリコは理性的に計算した通りに動くのですが、私は感情的に動く方なので、あらゆる意味で真逆なんです。

すごく難しかったのは、マリコの声色でした。どんな声のトーンで話しをするのか想像できなかったんです。マリコが演じるお嬢様キャラなど、他のキャラクターの声は想像できたのですが、マリコの声だけは想像できなくて、最初の一音を出すのがすごく大変でした。

■「今までの恋愛と違った」結婚相手へのアプローチ

――ターゲットの男性をマリコに惚れさせるために「落としテク」を使いますが、印象的な戦略はありましたか?

広告代理店の男性は、「明日から仕事でパリなの」みたいな、ステータスの高い感じに弱いというのはリアルだなと思いました。一番参考になるのは、「忙しくてなかなか連絡取れなくてごめんなさい!」と相手を焦らすというか、自分のペースに持っていくテクニックかもしれません。あの我慢ができていればみんな恋愛がうまくいくと思うんですが、それができないから連絡しちゃうんですよね(笑)

――夏菜さんは今年1月にご結婚されたばかりですが、旦那様との恋愛がうまくいく決め手となったテクニックはありますか?

今までの恋愛と違うのは、私からグイグイ行ったことですかね(笑)。20代の頃は押しに弱くて、押されて付き合うことばかりだったんです。それで「自分からいい人を探さないとダメなんだ」と思って探して、出会ったのが旦那さんなんです。

周りの人によく恋愛相談をしていて、お母さんに「彼からこんな連絡がきたんだけど、どうやって返したらいい?」と話したりしていました。「すぐに返さないで焦らすのよ!」と言われたんですが、結局我慢できなくて返信しちゃっていました(笑)。だからテクニックというよりも、素直になることが大切なんだと思います。