NHK連続テレビ小説『わろてんか』、『チア☆ダン』(TBS)、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ)など数々の話題作に出演、昨年は『恋つづ』のほか、『危険なビーナス』(TBS)でも存在感を示し、この春には『死との約束』(フジテレビ)で三谷幸喜作品に初参加。女優として勢いが増すばかりだが、上京した当時、思い描いた“将来”の自分と“現在”の自分を比べ、「私、頑張ったなって思います」と自己評価する。

「学生時代にテレビで見てスターだと思っていた方と同じ板の上で芝居をしている時、『自分、頑張ったんだな』と思います。『危険なビーナス』や『死との約束』で諸先輩方と長い時間撮影させていただいたので、そう思うことが多かったです。吉高由里子さんのようにずっと見ていた人としゃべっていると思うと、環境が変わったなと。そして、みなさんが1人の役者として接してくださることがすごくうれしいんです。出始めの頃は認められていない感がありつつ、それが悔しくて原動力になって頑張っていましたが、最近は1人の人間として認めてもらえているんだなと感じます」。

そして今度は、自分が目指される立場になる。「吉高さんだけでなく、ほかの方ともそうなのですが、主演としての現場での立ち方というものを、自分自身が主役ではない場所でたくさん見てきました。自分がその立ち位置になったら、こういう風にしないといけないということは、学ばせてもらっています」。

とはいえ今後も“変わらない”俳優人生を目指す。「先ほどの衣装合わせ時の話のように、『変わらないね』と言われるような雰囲気は、ずっと変えないでいきたいですし、ちょっとでも違うようになったら『言ってくださいね』と周りの人にお願いしているんです(笑)。これからも、お芝居をしていない時の自分も大切にしてあまり染まりすぎないように、変わらない自分を大切にしていきたいです」。

かつて堀田はインタビューで、主演を務め、出演作がたくさん増えても「満足していない自分がいることはよかったと」と言っていた。これからも現状に満足せず、“正解”を探す作業は続いていく。

「正解には、100%の満足もないと思うんです。芝居が上手だったから正解という意味もあるだろうし、人それぞれ捉え方が違うので難しい話ですが、自分の中で基準はあります。作品に入る前の準備を中途半端にするのは、その作品に対しても、スタッフさんに対しても、とても失礼だと思います。しっかり準備して余裕をもって演じることは、先輩方がいる前で気遣いができることもつながっていく。自分のやるべきことをしっかりやって“正解”にしていきたいです」。

■堀田真由
1998年4月2日生まれ、滋賀県出身。2014年16歳の時、新人発掘イベント「オーディションフェス2014」で3万2214人の中から選ばれ、WOWOW連続ドラマ『テミスの求刑』(15)で女優デビュー。ドラマは、『わろてんか』(2017)、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(2019)、『恋はつづくよどこまでも』『危険なビーナス』(2020)などに出演。映画では2019年公開の『プリズン13』で初主演を務めた。また、2020年3月号より女性ファッション誌『non-no』の専属モデルに就任した。