戦型は角換わり。糸谷八段が第2局同様端の位を取る意地を見せる

渡辺明棋王に糸谷哲郎八段が挑戦している将棋のタイトル戦、第46期棋王戦五番勝負第4局(主催:共同通信社)が3月17日に東京都「東郷神社」で行われています。本シリーズはここまで渡辺棋王が2勝、糸谷八段が1勝。渡辺棋王が防衛を達成するのか、それとも糸谷八段がフルセットに持ち込むのか。大注目の一戦です。

本局先手番は糸谷八段。戦型は角換わりとなりました。そして第2局と同様、糸谷八段が早々に1筋の位を取ります。第2局は渡辺棋王がこの位目掛けて逆襲して勝利を収めており、渡辺棋王の会心譜と言ってもいい内容でした。追い込まれた第4局で再び位を取るところに糸谷八段の意地を感じます。

もちろん糸谷八段は同じ手は食わないよう、序盤で第2局から手を変えました。第2局では1筋の位を生かすべく右玉に構えた糸谷八段ですが、本局は腰掛け銀に。これを見て渡辺棋王も第2局で採用した早繰り銀ではなく、棒銀を選択しました。相手の手に呼応して自分の手も変える。まさに「棋は対話なり」です。

棒銀以外の金銀3枚を自玉周りに配置し、堅く囲う渡辺棋王。一方の糸谷八段は、居玉のまま銀を2枚とも中段に配置。金銀は一つも連結しておらず、バラバラな印象を受けます。しかしこれが糸谷流。両者の棋風がよく表れている駒組みです。

39手目、糸谷八段は40分の考慮で右銀を五段目に繰り出し、攻めの姿勢を見せます。もう玉を囲うような展開にはならないでしょう。本格的な戦いが始まりそうです。

防衛に王手をかけている渡辺棋王は、本局で勝利すれば棋王9連覇を達成です。9連覇は第17期から25期まで保持した竜王戦と並ぶ、自己記録タイの数字となります。

また、先日の王将戦で防衛を果たしたことにより、渡辺棋王はタイトル通算獲得数27期となりました。これは谷川浩司九段と並んで史上4位タイの記録。棋王も防衛し、単独4位になれるでしょうか。

関係者が見守る中、第4局の対局準備を進める渡辺棋王(左)と糸谷八段(提供:日本将棋連盟)
関係者が見守る中、第4局の対局準備を進める渡辺棋王(左)と糸谷八段(提供:日本将棋連盟)