コロナが収束したら「エジプトに行ってみたい! 」と思っているみなさん。出発前に、りのさん(@ririririnotan)がツイッターに投稿したこちらの旅行記をご覧ください。

まさかの展開。(@ririririnotaより引用)

  • イラスト:三浦ポパ

最後の暗号……面白いオチですね。この投稿を見た人からは、「こんなことあるんだwwwwwwww」「おもしろいなー 堂々と書かれてるのに、現地の人はわかってないww」「日本語の威力よw」「ノート書いた人GJですね! 」「きっと良い事がかいてあると思っているおじさんかわいい」など、多くのコメントが寄せられていました。

また、実際にラクダ観光でぼったくられたというエピソードをはじめ、騙されたお返しに「私も同じような暗号を書き残してきた」という人もいれば、客引きの文句として「I am ぼったくり! 」「タカイヨタカイヨ ボッタクリダヨ」「ヨクデキタニセモノ! 」と相手に教えたり言われたりしたなど、世界各地での経験談も。

これまで世界一周を2回、日本一週を2回するなど、世界中を旅してきたという旅クリエイターのりのさんに、このエピソードのその後や旅の魅力などについて伺いました。

ツイ主さんに聞いてみた

―― 手帳に記されていた暗号(?)を見た後、どうされたのですか?

りのさん:悪い人には見えなかったし、世界中でボッタクリ対応はしてきたので、もし何かあっても大きなトラブルにはならないだろうと、ラクダに乗りました。

―― あのメッセージを見た上で乗るなんて、さすが旅慣れていらっしゃいますね。ラクダ観光はいかがでしたか?

りのさん:結局おじさんは、入り口から一番遠い場所で「入り口まで戻るならプラスで料金が必要だ」と言いました(笑) ただ、たくさん写真を撮ってくれたり、「走るラクダに乗ったことはあるか? 」とラクダを走らせてピラミッドの周りを回ったりしてくれたので、満足して金額は多めに払いました。とても楽しませてもらったので、私はぼったくられたとは思っていません。

―― なるほど。忠告通り、復路の料金を追加請求されたものの、少なくともりのさんが金額に納得するだけの内容だったというわけですね。りのさんは英語が話せないまま世界一周を始めたということですが、旅に出たきっかけや理由などはあったのでしょうか?

りのさん:青森県の田舎育ちだったので、元々都会や海外へ対する憧れが強く、社会人になって初めて自分で稼いだお金でオーストラリア一人旅に行きました。そのときの開放感やゾクゾク感が忘れられず、「もっと遊びたい! 仕事なんてやってらんねー! 」と思い、世界一周を決意。帰国後すぐ旅費のための貯金をスタートしました。

―― これまでいろいろな経験をされたかと思いますが、海外で予想外の出来事やトラブルに遭遇した時に、心がけていることなどがあれば教えてください。

りのさん:いちいち慌てないことです。世界一周した当初は、信じられないほど多くのトラブルに見舞われてパニックになることも多かったのですが、最近では焦っても状況は変わらないことをよく知っているので、飛行機に乗り遅れたとしても「またネタができた」くらいに思ってます。パスポートとクレジットカードさえあれば、よっぽど秘境でない限りなんとかなるので、ちょっとやそっとでは慌てません(笑)

―― 異国の地でのトラブルに動じないようになるには、それなりの経験も必要なのですね。これまで世界中を周ってきて、最も「もう一度行きたい」と思う場所はどこですか?

りのさん:フランス領とオランダ領に分かれた、カリブ海に浮かぶ島「セントマーチン島」です。滑走路すぐ横のマホビーチという場所があるのですが、飛行機が頭上スレスレを通り、飛行機好き・旅好きにはたまらない場所です。2019年に行った際、こんなに面白い場所があるのかとビックリしました。海も恐ろしく綺麗で、フランス領のため、カリブ海なのに通貨がユーロ、言語もフランス語、というのも新鮮でした。

―― 飛行機が頭上スレスレを……! 日本ではなかなかできない体験ですね。日本国内ではいかがですか?

りのさん:日本国内では青森県です。地元なので他の県よりも行く機会は多いのですが、青森のねぶた祭りは時期が決まっているので、大人になってから一度も行くことができていません。世界に誇るお祭りだと思うので来年あたり、開催するなら行きたいです。

―― これまで世界中、日本中を旅してこられて、旅の魅力はどんなところにあると感じられますか?

りのさん:旅では行く場所も、移動する手段も、泊まる宿も、食べるものも、すべて自分で決めます。行きたいと思ったところに行くし、見たいと思ったものを見ます。日常ではどこか「こうするべき」「こうでなければならない」という義務感を感じながら過ごすことが多いですが、旅では一切それがありません。「生き方は自分で決めていい」ということを思い出させてくれるのが、旅の最大の魅力だと思っています。


いかがでしたか? 現地の人とのやり取りやそこでしかできない経験は、多少ハプニングに見舞われたとしても、貴重な経験であり、旅の思い出のひとつになるようです。何にお金をかけるのかは人それぞれ。りのさんなりの旅の楽しみ方、とても参考になりました。

なおこの漫画は、発売中の書籍『拝啓、世界であわてふためく女子たちへ 旅先のトラブル解決します』(雷鳥社/著者:りの、イラスト:三浦ポパ)に収録されています。今回のエジプト編をはじめ、りのさんの多くの体験談や有益な情報が掲載されていますので、興味のある方はぜひ読んでみてくださいね。