アイドルグループ・NEWSの加藤シゲアキが、著書『オルタネート』(新潮社)で「第42回吉川英治文学新人賞」を受賞。2日、都内で行われた記者会見に出席した。

  • 加藤シゲアキ

「第42回吉川英治文学新人賞」は、毎年1月1日から12月31日までに、新聞、雑誌、単行本等で優秀な小説を発表した作家の中から、最も将来性のある新人作家に贈呈される賞。今年は加藤の『オルタネート』と武田綾乃の『愛されなくても別に』(講談社)に決定した。

加藤は「率直に驚いています。だんだんと実感がわいてきて、うれしいのかなと思っています」と心境を告白。「僕はジャニーズ事務所のタレントという立場で、小説を書いたときもそういった話題で書かせていただいたのかなと思っております。それはすごく光栄なことだったんですけど、コンプレックスなところもあって、横入りしたような感覚があった」と打ち明け、「しかしながら出版社や作家の方が温かく歓迎してくださったこともすごく感謝していたので今回、吉川英治文学新人賞をいただいたことで少しは恩返しができたかなと思っていますし、ここがスタートかなと思っています」と語った。

今後、作家としての時間とアイドルとしての時間と、どちらに重きを置いていくのか聞かれると、「僕は11歳の頃からジャニーズに入って、ジャニーズのタレントは最初からマルチにいろんなことをやる。歌って踊るだけではなくて、バラエティに出たり、お芝居をしたり、はっきりとした専業という感覚がなかった。何でもやることができるのがジャニーズのタレント」と説明。「なので、僕の中では作家活動がジャニーズの活動だとは思っていない。どれも僕自身の仕事。好きなことをただやっているだけなので、どちらかの比重が大きくなるというよりは、今までと変わらず、歌って踊る日があって、お芝居する日があって、書く日があるだけだと思っています」と話した。

続けて、「今回受賞して、多くの方に『書き続けてほしい』とエールもいただきましたし、自分も当たり前のようにそのように思っていますが、スケジュール的にはグループの仕事やタレント活動の空いている時間に書くもの」とし、「小説を書くために休みをくれと言ったことはこれまでもないので、これから先もそうなるんじゃないかなと思っています」と述べた。