フリマアプリのメルカリでは、2020年9月から本人確認が強化されています。しかし、方法がわからなかったり認証に失敗したりというケースも多いようです。ここではメルカリの本人確認について、メリットやデメリット、やり方やマイナンバーカードなどの必要書類、かかる時間などをわかりやすくご紹介します。
メルカリの本人確認とは
メルカリの本人確認といっても、正確にはフリマアプリのメルカリの子会社が運営する「メルペイ」というスマホ決済サービスにおける本人確認にあたります。メルペイのサービスそのものは、今のところ本人確認を行わなくても使用可能です。しかし、その機能をフルに利用するためには本人確認が必要となります。
「アプリでかんたん本人確認」で登録完了できる
本人確認というと、さまざまな書類を用意して郵送しなければならないといったイメージを抱いている人も多いかもしれません。しかしメルカリの本人確認とは、「アプリでかんたん本人確認」を完了することを指しています。「アプリでかんたん本人確認」という仕組みは、本人確認の手続きがアプリ内で完結できるようになっています。詳しいやり方は後述します。
なお、マイページの個人情報設定からの「本人確認」とは異なりますので、注意しましょう。
メルカリの本人確認のメリットとは
具体的に、メルカリの本人確認をすることで得られるメリットを見ていきましょう。
売上金の振込申請期限がなくなる
メルカリの売上金には振込申請可能な期間が設けられており、180日以内にポイントを購入するか、振込申請を行う必要があります。しかし、本人確認を行うと振込申請までの期限がなくなり、売上金の期限切れの心配をしなくてよくなります。
ポイント購入が不要で、メルペイ残高(売上金含む)で直接買い物できる
実際に利用する上で大きなポイントとなるのが、メルカリの売上金をそのままメルペイに移行してくれるというサービスです。メルカリの売上金があればわざわざメルペイポイントを購入したり、一度振込申請をして現金化してからクレジットカードやコンビニ払いなどで商品を購入したりする必要がありません。メルペイ残高で買い物した場合は手数料は無料です。
前述の振込申請をした場合、振込手数料は金融機関・申請金額にかかわらず都度200円かかる上、商品購入時にコンビニ払いなどを使うと手数料がかかるため、手数料を抑えるという意味でもメリットがあるでしょう。
お支払い用銀行口座の登録ができるようになり、メルペイ残高のチャージ(入金)ができる
メルカリで使用する銀行口座には、前述の売上金を出金するための振込先口座とは別に、お支払い用銀行口座があります。このお支払い用銀行口座は、「アプリでかんたん本人確認」が完了していないと登録できません。
登録をすると、お支払い用銀行口座からメルペイ残高へ、アプリで簡単にチャージ(入金)ができるようになります。チャージしたメルペイ残高はもちろん買い物に使うことができます。
本人確認済みバッジがプロフィールに表示され信頼度が上がる
本人確認を行うことで、緑のマークとともに「本人確認済」と書かれた本人確認済みバッジがプロフィール、マイページ、商品画面に表示されるようになります。このバッジが付いているということは、メルカリが定める基準を満たしていることを示し、安心して取引ができるという一つの目安になります。
メルカリの本人確認のデメリットとは? 危険はあるのか?
反対に、本人確認をすることによりデメリットはあるのでしょうか?
個人情報の漏洩の可能性
デメリットとしては、個人情報の流出の可能性がゼロではないことが挙げられるでしょう。メルカリは過去、2017年6月、2021年5月に個人情報が流出したことを発表しています。
セキュリティーとはこれをやったら完璧というものはなく、さまざまな施策を、日々積み重ねていくことが大切です。個人情報を登録することに対してどうしても抵抗がある人もいるかもしれませんが、過去にこうした問題があったメルカリだからこそ、セキュリティー体制をさらに強化していることでしょう。
ユーザー側としても、いつもと違う方法でパスワードなどの入力を求められたら安易に入力しない、勝手に操作が行われていないかをこまめに確認する、疑問や違和感があれば即座にメルカリ側に問い合わせをするなどを心掛けたいものです。
本人確認をしないとどうなる?
冒頭でもご紹介した通り、本人確認をしなかったからといってメルカリやメルペイのサービスがすべて利用できないわけではありません。ただし、かなり機能が制限されてしまうというデメリットがあります。
本人確認が必要になった理由・背景
メルペイの公式ページに「メルペイでは、悪意のある第三者からお客さまの財産をお守りし、これまで以上にあんしん・あんぜんにご利用いただくため、2020年9月より本人確認の強化を行なっております」とあるように、現在では以前よりも本人確認が強化されています。
以前は銀行口座の紐付けでも本人確認を行えましたが、2022年11月現在、メルペイにおける本人確認は上記の「アプリでかんたん本人確認」のみとなっています。以前に別の方法で本人確認を行っていたとしても、改めて本人確認を行う必要があります。
昨今では、ウェブサービスや決済システムが悪意ある第三者によって不正に利用されるというケースや、なりすましなども少なくありません。このような背景から、メルペイでも本人確認が強化されたと考えられます。
メルカリの本人確認のやり方
メルカリの本人確認は、前述のように「アプリでかんたん本人確認」を使用して登録します。その手順をご紹介します。
本人確認に必要な書類はマイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど
メルペイの本人確認には身分証明が可能な書類が必要です。現在、メルペイで使用できるのは運転免許証(運転経歴証明書)、マイナンバーカード、在留カード、パスポートのいずれか1種類となっています。ただし、記載されている住所が最新のものではない場合は、公共料金の領収書などの補完書類が必要となります。
書類が手元に用意できたら、アプリから登録をしていきます。
メルカリのアプリを起動すると上記のような画面が表示されます。下部に表示されているバーの中から「メルペイ」をタップします。本人確認が完了していない方の場合「本人確認を行ってください」と表示されますのでそこをタップしてください。 すると「アプリでかんたん本人確認」のページに遷移します。
この画面で「本人確認をはじめる」をタップします。または、「マイページ>設定>個人情報設定>本人情報>本人確認」からも進むことができます。
登録方法には2通りあります。それぞれ説明していきます。
マイナンバーカード読み取り方式
スマートフォンでマイナンバーカードを読み取り、電子署名を行う方法です。自撮りは必要ありません。
手順は下記の通りです。
- 「同意して撮影を開始する」を選択
- 本人確認書類の選択画面で「スピード本人確認」のマイナンバーカードを選択
- 署名用電子証明書のパスワードを入力する
(マイナンバーの交付時に市区町村の受付窓口で設定した英数字) - マイナンバーカードにスマートフォンを数秒かざし、マイナンバーカードを読み取る
- 本人情報入力画面で必要情報を入力
- パスコードを設定
書類撮影・自撮り方式
スマートフォンで本人確認書類と、ご自身の顔を撮影する方法です。マイナンバーカードの他、運転免許証(運転経歴証明書)、在留カード、パスポートも使用できます。
手順は下記の通りです。
- 「同意して撮影を開始する」を選択
- 本人確認書類の選択画面で「他書類で本人確認」から使用する本人確認書類を選択する
- 本人確認書類を、画面に表示される説明に沿ってスマートフォンで撮影する
- 自身の顔を、画面に表示される説明に沿ってスマートフォンで撮影する
- 本人情報入力画面で必要情報を入力
- パスコードを設定
本人確認の認証ができない場合は?
本人確認の手続きを行ったにも関わらず、認証ができないというケースもあるようです。そんな時はどうすればいいのでしょうか。最後にメルカリ・メルペイの本人確認がうまくいかないケースについてご紹介します。
そもそも本人確認にかかる時間
まず、本人確認にかかる時間を把握しておく必要があります。メルペイの本人確認の審査には通常2~3日程度、最大で5日程度かかります。手続きを行ってすぐに審査が終わらないからといって心配する必要はありません。
ただし、本人確認の審査期間中は売上金の振込申請ができません。振込申請を早く行いたいのであれば審査を開始する前に済ませておきましょう。審査が完了すればアプリで「審査結果の通知」が行われます。
審査に通らない理由
審査というと厳しいものをイメージされる人も多いかもしれません。しかし、クレジットカードなどの審査とは違い、単なる本人確認ですので基本的には落ちることはないでしょう。
審査に通らない場合は
- 画像が不鮮明、間違いがあるなど、用意した書類に不備がある
- 何らかのトラブルによってこちらからのデータがメルペイ側に届いていない
- あるいは完了通知が届いていない
などの可能性があります。
どうしても認証されない場合は問い合わせを
本人確認の手続きを行ったにも関わらずいつまでも完了通知が届かない、あるいは審査に落ちて認証できない場合は問い合わせを行ってください。
メルカリではアプリ内のマイページにある問い合わせフォームからの連絡が可能となっています。メルカリおよびメルペイでは本人確認を推奨していますのでしっかりと対応してもらえるでしょう。
メルカリの本人確認をしっかり実施して、機能を最大限活用しよう
メルカリや決済システムのメルペイでは本人確認が強化されています。本人確認を行わなくてもサービスそのものは利用できますが、一部の機能が制限されてしまいます。
今回ご紹介した通り、本人確認の手続きはすべてアプリ内で完結しますのでそれほど難しくはありません。メルカリを利用する機会が多いという人はしっかりと本人確認を行っておくのがいいでしょう。