JR西日本グループは18日、広島市の「広島駅南口広場の再整備等に係る基本方針」にもとづき、2020年4月から進めてきた広島駅ビル建替え工事に関して、現駅ビル撤去工事と設計が予定通り進捗したことを受け、3月から駅ビル新築工事に着手するとともに、決定した新駅ビルの広場デザインを発表した。

  • 2階広場イメージ(今後の設計および関係機関との協議により変更する場合がある)

新駅ビルは、広島・せとうちの玄関にふさわしく、広島に新たなにぎわいや交流、感動を創出する施設になることをめざす。とくに路面電車が乗り入れる2階広場と屋上広場については、広島を訪れる人々に玄関口としての広島らしさが感じられ、地域の人々ににぎわいと親しみを感じられる象徴的な広場をめざすという。

そのため、広島出身の建築家が率い、国内外の幅広い分野で活躍している「SUPPOSE DESIGN OFFICE Co., Ltd.」を広場デザインの監修者とし、せとうちの穏やかな気候や河川とともに発展した広島の風景をデザインに取り入れることで、より広島らしさが感じられ、にぎわいの核となる広場を実現していくとしている。

2階広場は、駅ビルに路面電車が乗り入れ、JR広島駅とつながる最も象徴的な場所に。大きなガラス面から太陽の光が降り注ぎ、川の水面がゆらめく商業施設の壁面や水辺にせり出す雁木をイメージした3階テラスなど、穏やかな水辺空間を表現している。商業施設のにぎわいが広場に広がり、一体的な空間としてにぎわいのある広場を演出する。

  • 2階広場イメージ(今後の設計および関係機関との協議により変更する場合がある)

  • 屋上広場イメージ(今後の設計および関係機関との協議により変更する場合がある)

7階から9階まで重層的につながる屋上広場は、広島を訪れる人々や地域の人々に、にぎわいと交流、憩いなどさまざまなシーンで利用してもらえる空間にするとのこと。穏やかな広島の風景をアースカラーで表現するほか、7階屋上広場には雁木のような大階段を設け、路面電車駅前大橋ルートの直上のロケーションから路面電車や広島の街を眺め、屋外イベントや憩いの場として利用できる空間とする。

今後も工事の進捗に伴う通路等の順次変更を予定しており、通路の変更を行う際は駅頭掲示などで告知される。新駅ビルの新築工期は2021年3月から2025年春を予定している。