デフォルトという言葉は、ビジネスシーンやニュースなどの日常的なシーンでも見聞きする機会があるのではないでしょうか。ただ、デフォルトという言葉が持つ意味は、使用されるシーンによって異なります。

デフォルトの複数の意味合いを理解していないと、ミスコミュニケーションや誤解につながる恐れがあります。そうしたリスクを避けるためにも、しっかりとデフォルトの意味や使い方を知り、ビジネスの実務シーンや、日常生活でも活用できるようになりましょう。

  • 「デフォルト」をビジネスシーンで活用しましょう

    「デフォルト」をビジネスシーンで活用しましょう

デフォルトの意味

デフォルトという言葉はビジネスシーンのみならず、さまざまな場面で利用されます。英語のDefaultの本来の意味や語源は、「なにもされていない」「するべきことがされていない」という状態を表しており、その意味が派生して、いろいろな場面で利用されています。詳細をみていきましょう。

初期設定

デフォルトの1つ目の意味は「初期設定」です。主にIT分野で使われ、ソフトウェアやパソコンの設定などが、工場出荷状態であることを表します。

債務不履行

2つ目の意味は「債務不履行」です。主に金融業界で使われ、「デフォルト宣言」といった使い方をします。

標準

3つ目の意味は「標準」です。ビジネスシーンや日常会話でもよく使われており、「いつもどおり」といったニュアンスを含みます。

欠場

4つ目の意味は、「欠場」です。スポーツで欠場することを意味しますが、ただの欠場ではなく、「参加する権利があるのに出場しなかった」という際に使われる言葉です。

ビジネスにおけるデフォルトの使い方

デフォルトは、言葉の持つ本来の意味合いは同じですが、使用するシーンによって意味が変わってきます。ここでは、「デフォルト」のそれぞれの使い方について、具体的な例を交えて紹介していきます。

ビジネスシーンで「デフォルト」を耳にしても戸惑うことのないよう、理解を深めていきましょう。

パソコンソフトの場合

パソコンソフトの場合のデフォルトは、「初期設定値」を意味します。たとえば、多くのパソコンソフトはデフォルトの文字サイズなどが決まっており、これは「初期設定値の文字サイズ」を意味します。

ちなみに、デフォルトの文字サイズでは見づらい場合に、自分の好みに変更することを「カスタマイズする」といいます。

初期設定値はソフトによってさまざまであるため注意しましょう。

スマホの場合

スマホの場合のデフォルトは、「工場出荷時の状態」を意味します。通常、スマホはデフォルトの状態(工場出荷時の状態)で届き、初期設定を行ってから使えるようになります。

注意するべきは、スマホに何らかの不具合が起きて「デフォルト状態に戻しますか」などの通知が出た場合です。これは「工場出荷時の状態に戻る」ということを意味します。データや画像、アプリも消えてしまうため、このような注意書きには気をつけましょう。

金融の場合

金融用語として使われる場合のデフォルトは、「債務不履行」を意味します。債務不履行とは、正当な理由がなく、一部、または、すべての債権の元本や利息が定められた期日までに支払われないことをいいます。

「A社は資金10億円についてデフォルトに陥った」「B国は外国債についてデフォルトが発生した」といった使い方ができます。この場合は、そのまま「デフォルト」を「債務不履行」という日本語に置き換えても問題はありません。

日常会話の場合

日常会話で使われるデフォルトは、「ありのまま」「標準・基準」「いつも通り」などを意味します。

「〇〇社は期日の前日にデフォルトで電話してください」と言われたら、「〇〇社は期日の前日にいつも通り電話を入れるようにしてください」という意味になります。その他にも、「彼がコンビニに寄ってから出社するのはデフォルトだ」というように、「定番」といった意味合いもあります。

デフォルトの関連用語

デフォルトは、その言葉単体だけでなく、熟語や漢字と合わさった関連用語がいくつかあります。ここでは、ビジネスシーンで耳にする機会が多いデフォルトの関連用語を例を交えて紹介します。

■デフォルト設定

デフォルト設定とは、「いつも通り」のニュアンスが強い言葉です。主にパソコンやスマホを使用する際に使う用語です。

たとえば、メール画面からWebサイトを開く際、「このブラウザをデフォルト設定しますか」という通知を見かけたことはないでしょうか。これは「今後はこのブラウザで毎回表示しますか」と聞かれたことになります。

このように、「同じ設定を使い続ける」「いつも同じ設定にする」といった意味が「デフォルト設定」となります。

■デフォルト値

システムやデジタルツールなどのユーザーや購入者が、何も指定していない場合に適用される標準的な設定の値のことを、デフォルト値や規定値といいます。前述した「初期設定値」に近い意味を持ちます。

デフォルト値は、システム開発者がそのシステムやデジタルツールを使ううえで、一番標準的であると見なしている値でもあります。ユーザーや購入者は、必要に応じてその数値を変更することになります。

■デフォルト宣言

デフォルト宣言とは、金融用語として使う際の「債務不履行」を宣言するという意味です。国や会社などの債務者が、債務不履行に陥るときに「デフォルト宣言をする/した」というように使われます。

「C国がデフォルト宣言をした」というように国や大きな組織の場合に使用されますが、個人や小さな組織の場合にはデフォルト宣言という言葉は使われません。

  • デフォルトの関連用語を理解しましょう

    デフォルトの関連用語を理解しましょう

デフォルトの類語

デフォルトという言葉と似たようなシチュエーションで使われる類語があります。

デフォルトが使われる場面を金融シーンと金融シーン以外に分けて、類語を紹介します。そのまま言い換えて使うことも可能なため、覚えておくとビジネスシーンで役立つでしょう。

金融シーン

金融シーンにおけるデフォルトは、日本語で「債務不履行」という意味です。そのため、債務不履行の類語が当てはまります。これには「未払い」「未納」「滞納」「怠納」などが挙げられます。

それぞれ「借金を支払っていない」ことは共通していますが、「未払い」「未納」は「払っていない状態」そのものであり、「滞納」「怠納」は「払っていない状態が継続している状態」を表します。

金融シーン以外

金融シーン以外では、ITやデジタルツールなどの分野において、「初期設定値」「標準」「規定値」といった類語があります。使用場面によってどの類語を選ぶか、不自然さがないように気をつけましょう。

一般的には「標準」が一番言い換えやすい類語であるケースが多いです。「工場出荷時の状態」「ありのままの状態」といった文章で置き換えられます。

デフォルトの英語表現

英語のデフォルト(default)の意味には、初期値・基準値、債務不履行という意味以外にも、裁判への欠席などの意味もあります。本項では日本語と同様の意味を持つdefaultの英語表現について紹介します。

1つ目は、初期値・基準値の意味での表現例です。

I settled my new phone as default.(新しい電話を初期設定にした)

change the default.(初期設定を変更する)

2つ目は、債務不履行という意味での表現例です。

Some countries had defaulted because of financial failures in these 10 years.(この10年でいくつかの国が財政上の失敗により債務不履行を起こした)

デフォルトの意味や使い方を理解しよう

デフォルトは「いつも通り」「標準」という意味と、金融業界において「債務不履行」という意味があります。デフォルトには複数の意味があるため、使われる場面や文脈をしっかり把握して意味を選り分けることが大切です。

本記事を参考にして、ビジネスや日常シーンで使えるようにしましょう。