打ち合わせの後はお礼のメールを送るのがマナーですが、正しく対応できているか不安な方も多いのではないでしょうか。

本記事では打ち合わせのお礼メールでよく使うフレーズや、取引先が来社してくれたとき、確認事項があるとき、上司にお礼を述べるときなどのシーン別に文例を紹介。書き方のポイントや注意点もまとめました。

  • お礼メールを送る上での注意点

    お礼メールのマナーや注意点についてマスターして、打ち合わせ後に好印象を残せるようになりましょう

打ち合わせ後のお礼メールで使えるフレーズ

早速、お礼メールを作る際に使える具体的なフレーズをご紹介します。

ビジネスメールではよく使われるテンプレートのようなフレーズがあります。正しく使うシーンや意味を把握しておけば、自分でメールを作成する際も役に立つでしょう。

「貴重なお時間をいただきましてありがとうございました」

打ち合わせに時間を割いてもらったことへの感謝を表したいときに使います。相手が忙しくてもそうでなくても使えるので、万能でありながら好印象を与えられるフレーズです。社内でも社外でも使えるので、誰に対しても使えるでしょう。

「先ほどは貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました(ありがとうございます)」というように、メールの初めに添えるだけで印象が大きく変わります。

「ご足労いただきましてありがとうございました」

社外の方に向けて作成するメール向けのフレーズです。自分の会社で打ち合わせをした場合に、来てもらったことへの感謝を伝えられます。ビジネスメールではよく使われる言葉なので、正しく使えるようにしておきましょう。

来てもらった場合には「本日はご足労いただきまして、ありがとうございました」というように使います。また、雨の日など天候が悪い日に来てもらった場合は「本日はお足元の悪い中、ご足労いただきましてありがとうございました」というように、使うこともできます。

「お力添えいただけますと」

手伝ってもらうといった意味で、ビジネスメールでは締めの言葉として使われることが多いです。契約がもう少しで決まりそうな取引先に向けて「ぜひお力添えいただきますと幸いです」のように、一押ししたいときに添えておくような使い方ができます。

「精進いたします」

「精進」とは、ある目標に向かって頑張る、突き進むという意味を指しており、ビジネスメールでは締めくくりの表現として多く使われています。

「少しでもお役に立てるよう、日々精進いたします」のように、取引先の相手のためにこちらも頑張りますといった意味で使うことができます。

  • お礼メールで使えるフレーズ

    よく使われるフレーズを構成の中に組み込めば、丁寧で思いやりのある文章に仕上げることができます

打ち合わせ後のお礼メールの例文【社外編】

では、社外へのお礼メールの例文をシーン別に紹介します。

基本的に構成は一緒ですが、打ち合わせの内容によって使う表現が異なってきます。お礼メールを作成する際には参考にしてみてください。

新規お客様が来社し、打ち合わせをした後のお礼メール

〇〇株式会社 〇〇部

〇〇様

いつもお世話になっております。

〇〇株式会社、〇〇部の〇〇です。

本日はお忙しい中ご足労いただきまして、ありがとうございました。

弊社の新商品について、数々の有益なご意見をいただきましたことに、深くお礼申し上げます。

これから御社のご要望に合わせた形で、プロジェクトを進めさせていただきますので、お力添えいただきますと幸いです。

次回の打ち合わせでは、新商品についてさらに詰めていきたいと考えております。今後ともよろしくお願いいたします。

署名

打ち合わせがうまく進んだときには、相手に協力を促すような締め言葉や、成功させるといった内容の決意表明を添えるといいでしょう。

取引先とのオンラインミーティングを終えた後のお礼メール

〇〇株式会社 〇〇部

〇〇様

いつもお世話になっております。

〇〇株式会社、〇〇部の〇〇です。

本日は、〇〇の件で打ち合わせのお時間をいただき、ありがとうございました。

ご提案いただいた内容については社内で検討し、〇月〇日(〇曜)までにはご回答申し上げます。その他、ご不明な点やご質問などございましたら、お気軽にお申し付けください。

今後ともよろしくお願いいたします。

署名

勤務地が離れている取引先の人などオンラインでの会議になることもあるでしょう。構成は特に変わりませんが、時間を割いていただいたことの感謝と会える距離の場合には「お会いできると幸いです」などの言葉を添えておいたほうがいいでしょう。

また、通信環境の影響による不明点がある際には、文面で確認できるメールで解決しましょう。

確認事項や添付資料がある場合の打ち合わせ後のお礼メール

〇〇株式会社 〇〇部

〇〇様

いつも大変お世話になっております。

〇〇株式会社、〇〇部の〇〇です。

本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。

早速ですが、打ち合わせの際にご依頼いただいたものに関する資料を添付いたします。ご査収の程よろしくお願いいたします。

何かご不明な点などございましたら、お気軽にお尋ねください。今後ともよろしくお願いいたします。

署名

打ち合わせの中で資料やデータを送るという話になった場合には、お礼メールにて送付しましょう。その際には、なんのデータを送ったのか、どんな内容のものなのかを文面で説明するとより丁寧です。

また、添付ファイルの容量についても注意が必要です。相手の回線などを考慮して、なるべく小さい容量で送れるようにZip形式などを使いながら工夫しましょう。

打ち合わせ後のお礼メールの例文【社内編】

打ち合わせ後に上司へお礼メールを送る、という方も多いのではないでしょうか。

ここでは、打ち合わせ後に社内の自分の上司へお礼のメールを送る場合の例文をご紹介します。

社内の打ち合わせで上司に送るお礼メール

〇〇部長

お疲れ様です。企画部の〇〇です。

本日はお打ち合わせの時間を作っていただき、ありがとうございました。

〇〇部長からご指摘いただいた項目に関しては、再度練り直しをさせていただきます。貴重なご意見、誠にありがとうございました。

必ずこの案件を成功させ、結果で恩返しできるよう精進いたします。引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします。

署名

社内の打ち合わせで、社内の人に対して送るメールでは挨拶の部分が「お疲れ様です」になるので、注意が必要です。

  • お礼メールの例文

    シーンごとの例を参考にして、自分らしいお礼メールで相手にしっかりと打ち合わせの感謝を伝えましょう

打ち合わせ後のお礼メールの構成方法・書き方

例文を見てなんとなくのイメージはつかめたかもしれませんが、ここで改めて、お礼メールを送る際の構成の仕方について解説していきます。定型文で送るのは失礼な行為になるので、自分で構成できるようにしておきましょう。

メールが長いと相手にストレスを与えてしまう可能性があるので、なるべく簡潔に用件を伝えましょう。メールを作成するときは、読みやすさを意識するのが重要です。他のメールでもこの構成方法は生かせるので、把握しておきましょう。

挨拶は誰に送るかで考える

社内の人宛てなのか、社外の人宛てなのかで挨拶が変わってきます。社内の人に贈る場合は「お疲れ様です」社外の取引先などに送る場合には「お世話になっております」が使われます。

打ち合わせに対してのお礼を述べる

まずは、打ち合わせに参加してもらったことへの感謝を伝えましょう。相手が忙しくてもそうでなくても、相手の時間を割いてもらっていることには変わりないので、そのことに向けた感謝のフレーズを入れます。

打ち合わせ内容を絡めながら本題へ

打ち合わせで話していた内容や、重要な確認事項について触れながら本題に入ります。送るべき資料などがあれば、ここでデータを送りましょう。

もし契約が決まっているのであれば、今後のスケジュールや概要などを再度まとめ、契約が決まっていないのであればより自社の魅力を感じてもらえるような資料を送付するなど、本題では何を伝えたいのかを明確にしておく必要があります。

締めくくりをする

本題が終わったら、メールの締めくくりを添えましょう。結びの言葉では、今後の決意表明や挨拶を添えるのが一般的です。

また、最後には自分の署名を添えるのを忘れないようにしましょう。相手がメールを見たときに「どこの会社の誰から来たものなのか」がわかるので、連絡が返しやすくなります。

  • お礼メールの構成方法

    メールの構成方法はお礼メール以外でも使えるので、把握して自然とできるようにしておきましょう

打ち合わせ後のお礼メールを送る上での注意点

ここでは、打ち合わせの後のお礼メールで押さえておくべき点を確認しておきましょう。これを押さえておかないと、非常識だと思われたり、取引先としていい印象を抱かれなくなったりする可能性もあります。

相手への印象をいいものにするためにも、この注意点は守るようにしましょう。

お礼のメールは当日中に送る

打ち合わせが終わってから、お礼メールを送るまでのタイミングに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。 お礼メールのタイミングは、なるべく早いほうがいいです。遅くても当日中に送るようにしましょう。また、自社の営業時間ではなく、先方の営業時間内に送るのがマナーです。

件名は簡潔に

お礼メールを送る際には件名を簡潔に済ませるように心がけましょう。先方が受信ボックスを確認した際に、長い件名だと「誰から来た、どんな内容のメールなのか」が読み取れません。 先方にストレスを感じさせないためにも、一目で内容と送り主がわかるようにしておきましょう。

打ち合わせの内容について触れる

打ち合わせ後のメールなのに、何も内容についての記載がないとちゃんと話を聞いていたのか心配になります。また、定型文なのではないかと疑われてしまうこともあります。

そのようなことをなくすために、打ち合わせの内容について触れた文面を付け加えましょう。ひとことでも触れておけば、相手が抱く印象も変わります。

宛先の順番に気を付ける

何人かでの打ち合わせだった場合、宛先は上から順番に上位職の相手を並べるようにしましょう。これは打ち合わせ後のお礼メールに限らず、ビジネスメールを送る際には必ず気を付けるポイントです。

  • お礼メールを送る上での注意点

    相手が見やすくわかりやすい内容を意識しながら、相手の都合を考えた時間帯に送るのが大切です

打ち合わせ後はお礼メールを送り、ビジネスで良好な人間関係を築こう

お礼を言われて嫌な気持ちになる人はいないので、お礼メールを効果的に使って相手からの信頼を勝ち取りましょう。好印象を与えることができれば、成果につながる可能性もあります。

お礼メールを送る際には、なるべく早く簡潔な文章を心がけましょう。また、定型文ではなく相手に合わせた内容で組み立てることも重要です。メールでは対面と違い、相手の表情や声のトーンがわからないので、より丁寧でわかりやすい表現を使うようにしましょう。

場面や相手に合わせた適切な文章を使って、感謝の気持ちをしっかりと伝えられるようにしましょう。