「人と人のつながりを創り続ける」というミッションを掲げ、2007年の設立以来、ワークフローシステムの普及をしてきたエイトレッド(東京証券取引所市場第一部 証券コード:3969)。ハンコ廃止やペーパーレス化など、稟議を取り巻く環境はますます変化してきています。

今回は、2度の出戻りを経て、2019年6月に同社代表取締役に就任した岡本康広氏と、税理士でありながら幾つもの事業を立ち上げてきた連続起業家のSAKURA United Solution代表・井上一生氏が対談を行いました。

  • 稟議DX・ワークフローシステムを中小企業に普及させ、働き方改革を推進【前編】

2度の出戻りを経て3度目の入社

井上一生氏(以下、井上)――本日はありがとうございます。岡本さんは、島根出身の数少ない東証一部上場企業社長ですね。経歴もユニークというか、とても印象的です。3回も同じ会社に入社したとか?

岡本康広氏(以下、岡本)――はい、そうですね。少し印象的かもしれません。最初は、エイトレッドの親会社であるソフトクリエイトホールディングス(旧:ソフトクリエイト)に中途入社しました。その後、2回出戻りまして3回目の入社です。2019年に代表取締役に就任し、今に至ります。また、島根のふるさと親善大使・遣島使にも就任させていただいております。

井上――そのお話を伺って、「辞めた人を呼び戻して良いんだ」と思いました。かつてはうまくいかなかったけど、タイミングや条件が揃うと「また、あの人と仕事がしたい」と感じるときがあるんです。優秀な人材を取り戻す、というのは、多くの中小企業にとって大切なことだと思います。しかし、再び雇い入れる側の社長も勇気がいる。思っていても声をかけられないと思うのですが、岡本さんのエピソードを伺って私も勇気をもらいました。

岡本――ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです。

  • (左)SAKURA United Solution 代表・井上一生氏、(右)エイトレッド 代表取締役・岡本康広氏

稟議DX・ワークフローシステムで企業の生産性を向上

井上――実は、私たちSAKURA United Solutionでも、岡本さんと知り合う以前から御社のワークフローシステムであるX-point(エクスポイント)を導入していました。今でいうDX(デジタルトランスフォーメーション)だと思うのですが、DXという言葉が生まれる前から、いわゆる稟議のデジタル化に取り組まれていたのですね。

岡本――エイトレッドの設立は2007年4月なのですが、2003年4月からソフトクリエイトの一部門としてX-pointの販売を中規模・小規模企業向けに開始していました。現在は、「X-point」とクラウドサービスである「X-point Cloud(エクスポイントクラウド)」、大規模・中規模企業向けのワークフロー「AgileWorks(アジャイルワークス)」の3ブランドを展開しています。

井上――ワークフローというのは、具体的にはどのようなことなのでしょうか?

岡本――経費精算や有給休暇申請などの稟議を必要とする業務プロセスをデジタル化し、システムにすることをいいます。申請書の作成から承認・決裁までをデジタル化するということですね。これまで紙でやっていた稟議をデジタル化することで、業務がシンプルになり、生産性が向上し、本来すべき仕事に集中できるようになります。約3,000社の企業に導入いただいているサービスです。

井上――今で言うなら、まさに稟議DXですね。確かに、総務や経理責任者から「承認をお願いします」と催促されたり、稟議書の山ができていたりする光景は中小企業でよく見ます。17年も前からハンコをいらなくしているというのが素晴らしいです。最近のハンコ廃止の傾向にも合っていますね。電子ハンコで承認できるわけですから。メッセージアプリなどで気軽にやり取りできちゃうので、社員の遠慮がなくなり、生産性が上がる効果もあります。離れたところにある地方オフィスなどにも、印刷して郵送する手間なく稟議ができますね。

岡本――ありがとうございます。仰るとおりです。

井上――「ワークフロー」という言葉は、定義も曖昧でわかりにくい点があるかもしれませんね。

岡本――そうなのです。私も就任したとき、そう感じました。そこで、「ワークフロー総研」というメディアを立ち上げました。このメディアは、ワークフローをわかりやすく解説し、中小企業の方々に意味を知ってもらうためのものです。あくまでも中立的で中小企業の方々に役立つメディア、正しい知識を啓蒙する目的のメディアです。少しでも、業務改善やDX化のお役に立てればと思っています。

井上――岡本さんの思いがとても伝わってきます。今のように、テレワーク・リモートワークが当たり前になると、紙だとどうしても不便なところが出てきますよね。新型コロナウイルスによって、稟議DXを行っている企業と行っていない企業の差が明確になったと感じています。DXは、中小企業のみなさんにとってもますます必要になる。私はそう感じます。次回は、X-pointについてさらに詳しく教えてください。

(次回に続く……)