京浜急行電鉄は20日、座席指定列車や貸切イベント列車などフレキシブルな運用に対応するとともに、ウィズコロナ時代において安心・快適に電車を利用できるように車内設備を一新した1000形の新造車両を導入し、2021年春から順次営業運転を開始する予定と発表した。
今回新造する車両は、座席指定列車や貸切イベント列車に対応できるように、ロングシートからクロスシートへ切替え可能な自動回転式座席(L/C腰掛)を採用。座席幅も「ウィング号」で使用している2100形より10mm拡幅し、京急電鉄の車両の中で最も広い座席を提供する。
京急電鉄の車両では初めてバリアフリー対応の洋式トイレ(2号車にバリアフリー対応洋式トイレ・3号車に男性用トイレ)を備え、全座席にコンセントも設置(各L/C腰掛に2口)。2・3号車にベビーカーや大きな荷物を持っている場合に利用できるフリースペース、1・4号車に車いすスペースを設ける。防犯や迷惑行為等の防止を目的に、防犯カメラを各車両に3台設置し、安全・安心して利用できる車両とした。
その他、ウィズコロナ時代に合わせ、新型コロナウイルス感染症などに対する抗ウイルス効果が確認された抗菌・抗ウイルス座席シート地を採用するとともに、冬季の暖房と外気導入空調による換気を両立し、車内換気を維持しつつ安心・快適な車内環境を提供。ドアと座席の仕切りに強化ガラスを採用し、吊り手の径と太さも拡大。前面展望席も復活(乗務員室後方にクロスシート設置)する。
1000形の新造車両は計8両(4両編成×2編成)を導入し、車両番号は「1891-1」~「1891-4」・「1892-1」~「1892-4」。2021年春から順次、営業運転を開始(予定)する。