みなさんは、自分の職場がブラックかどうか分かりますか?ブラックではないと思っていても、労働基準法に違反している職場って意外と多いようです。実は今、その判断に必要とされる重要な知識がツイッターに投稿され、大きな反響を呼んでいます。

それが、ブラック企業アナリスト新田龍さん(@nittaryo)が投稿したこちらのツイートです。

・罰金の給与天引は違法
・年俸制でも残業代は出る
・アルバイトにも有給休暇はある
・仕事の準備や後片付けも労働時間に含まれる
・6時間を超えて働いてるのに休憩がないのは違法
・退職届が受理されないときは内容証明郵便で。届いた時点で受理扱いになる

(@nittaryoより引用)

  • ※画像はイメージ

いかがでしょう。皆さんの職場で当てはまること、ありませんでしたか?投稿者である新田龍さんは、働き方改革総合研究所で代表取締役を務める、いわば労働問題の専門家です。

この投稿を見た人からは、「知らなかったー!!!!」「勉強になるわぁ」「このスレめっちゃ役立つから全労働者は必見」「バイトに有給休暇があることを初めて知った…」「前までの会社で全部経験してる(笑)」「よし起訴しよ」など、反響が続々と。

自分の職場に当てはまる項目が多い人は、「嘘だろこれ全部」「私、ブラックなとこにいたんだね!!」「何が怖いって、新卒の時何一つ知らなかったことよ」と驚きを隠せない様子。リプライ欄をみると、特に「アルバイトにも有給休暇はある」ことを知らなかった若者や、「仕事の準備や後片付けの時間を労働時間に含めていない」職場などが目立ちました。

実は、新田龍さんが今回投稿した内容はこれだけではなく、何がブラックで何がホワイトなのか、その定義となるものがツリーとなって連投されています。

新田龍さんに、新年早々にこのような投稿をした理由を尋ねたところ、「専門家としての活動とTwitter歴が長くなると、情報発信に対してつい『こんなことは皆知っているはず…』『これは前も投稿したし…』と、無意識のうちにメンタルブロックがかかることを自覚しています。そんな自分自身への戒めのためにも、有益と思われる情報は何回目であっても躊躇せず発信して、多くの方のお役に立ちたいという思いで仕事始めに連投しました」とのこと。一連の投稿が話題となっていることについて「多くの方から反響を頂き嬉しい限りです」と話していました。

また、コロナ禍で労働環境が劣悪な状況に陥っている人が多いことを受けて、こんなアドバイスも。

劣悪な環境にドップリ浸かってしまうと、自分自身が今置かれた環境がいかに異常なのか気づけないリスクがあります。ぜひ普段から多様な環境の人たちと交流し、視野を広く持ち、「自分の環境って、もしかしたらおかしいかも…」と気づけるようにしておいてください。

「ブラック企業と闘え!」と煽る論調も見かけますが、時間もお金もエネルギーも消耗します。まだ気力が残っているうちに転職活動し、サッサと辞めてしまいましょう。そのためにも普段の仕事で結果を出し、どこでも転職できるだけの実績を確保しておくとよいです。

もし未払金を取り返したい場合は証拠が必要になるので、労働契約書、タイムカード、業務指示メールのコピーなど、具体的な残業時間が分かる証拠を確保しておきましょう。

働くことは楽しいことばかりではないけれど、苦しいことばかりでもないはず。労働環境に疑問を感じたら、何が正しいのか、誰が間違っているのか、客観的な視点で整理してみるといいかもしれませんね。