日本テレビ系ドラマ『家政婦のミタ』(11)など、子役時代より活躍し、女優、タレントとしてだけでなく、現役のフィギュアスケーターとしても活躍している本田望結(16)。高校生となった今年、12月31日から2021年1月11日に開催予定の第99回全国高等学校サッカー選手権大会の第16代目、応援マネージャーに選ばれた。

高校サッカー応援マネージャーは、堀北真希、新垣結衣、広瀬アリス、川口春奈、広瀬すず、永野芽郁、清原果耶、そして昨年の森七菜などが担当してきた、人気者の証ともいえる役回り。応援マネージャーになることが、昔からの夢だったという本田に、「応援」にまつわる思いや、「手紙」に関するエピソード、また大役への意気込みを聞いた。

  • 「第99回全国高等学校サッカー選手権大会」第16代目応援マネージャーの本田望結

■大役が決まって、泣いてしまった

――まずは応援マネージャー就任の感想をお願いします。

いつも誕生日をむかえると携帯のメモに目標を書きます。2020年は、高校生だからこその目標にしたいなと思って、「高校サッカーの応援マネージャーになる」と書いたんです。父がずっとサッカーをやっていたので、高校サッカーも観ていましたし、去年も父と決勝戦を観に行きました。ずっと夢で憧れだったので、決まったと伝えられたときは、嬉しいを通り越して、緊張していたものがほぐれたような感覚で泣いてしまって。自分でも驚きました。

――今回はコロナ禍によって、開催が危ぶまれたときもありました。人とのつながりを改めて考え直した人も多かったと思います。本田さんは、何か発見などはありましたか?

開催されると決まって、選手のみなさんもとても嬉しいと思います。みなさんそうだと思いますが、やっぱり普通にお仕事に行ったり、外食したりといったことが当たり前じゃないんだと私も感じました。私も、フィギュアスケートの練習ができない期間もありました。少し前に試合がありましたが、練習する、スケート靴をはく、試合で緊張するといった、その感じが本当に嬉しくて楽しかったです。以前も楽しいと思っていましたが、スケートにしてもお仕事にしても、楽しまなきゃダメだなと、より感じるようになりました。

■姉や妹からの「手紙」をお守りに

――フィギュアのお話が出ましたが、本田さんはご自身もアスリートです。応援というのはどんな影響があると実感していますか?

応援って、する側の方が思っているよりも、選手にとってはもっと大きいものだと思います。プレッシャーに感じてしまう方もいらっしゃるとは思いますが、応援してもらえるから頑張れるし、応援してくれる人がいると思うと練習も頑張れます。

――フィギュアでも女優業でも、どんな応援が心に響きましたか?

そうですね。女優のお仕事だとファンレターで、ファンの方から応援していただくことが多いです。ひとつひとつ、どのメッセージもとても大切です。手紙ということで考えると、特に小さな頃は、フィギュアスケートの試合に行くたびに、姉や妹から手紙をもらっていました。最近だと携帯でのメッセージが多いですが、小さな頃は、手紙で「頑張って」と応援してもらっていたし、私も渡していました。お守り代わりに試合に毎回持っていっていました。

■子役時代はスタッフ全員に手書きの手紙を!?

――ご家族の方以外に、本田さん自身がファンとして誰かに手紙を書いたような経験はありますか?

ファンとしてという話ではないのですが、小さい頃は、お仕事でお会いする方、みなさんにお手紙を渡していました。バラエティ番組でもそうですし、ドラマの現場ではスタッフさん全員にお手紙を書いていました。

――スタッフさん全員にですか!?

はい。同じ内容のものではなく、たとえば照明さんだったら、照明さんに向けて、ちゃんと考えて書いたお手紙です。台本に書かれているスタッフさんの名前を見ながら、全員に手書きのものを渡していました。

――誰かに言われたのではなく、自分からそうしていたのですか?

そうです。照明さんやカメラさん、音声さんといろんな方がいらっしゃって、ひとつの作品が出来ていることを分かっていたので。スタッフさんの名前を覚えることができましたし、スタッフさんにも覚えてもらっていたんじゃないかと思います。毎回すごく大切にやっていました。自分としては当たり前にやっていたことですが、応援というわけではないですけど、その手紙を嬉しいと感じてくださった方がいるのなら、すごく嬉しいです。

■20歳、30歳の自分にメッセージ

――本田さんが、自分自身を鼓舞するときは、どんなことをしていますか?

私の場合は、いつも全力になって頑張りすぎたり、考え過ぎたりしてしまうんです。なので、「ちゃんとやりなさい」と自分を奮い立たせるというより、「大丈夫、自分、落ち着け」と抑えることが多いです。

――20歳、30歳の自分自身にメッセージを送ってもらえますか?

二十歳の自分は、今と同じく穏やかな状態でいられたらと思います。小さいころからいっぱい悩んで、自分の将来について不安になることもたくさんありました。でも自分自身で考えて解決できると思えるようになったので、きっと二十歳になっているときも、穏やかに、お仕事ができていると思います。ちゃんといい子でいて欲しいです(笑)。それからフィギュアスケートもちゃんとやっていて欲しいです。あとは妹と2人暮らしをするのが昔から夢なので、できていたらいいなと思います。

――30歳になるころには?

結婚していたらいいなと思います。どんな相手なのか、めちゃくちゃ気になります(笑)。母が海外の恋愛映画が好きで、よくおススメのDVDを貸してくれるんです。そういうのを観ていると、「どんな人が現れるかなぁ」なんて考えます。あとは、姉と兄の結婚相手もすごく気になります! 想像すると楽しいですね。

■高校サッカーの一体感って、特別

――まだまだ将来はこれからですね。最後に改めて、応援マネージャーとしての決意と抱負をお願いします。

選手のみなさんには、練習の成果を出し切って欲しいです。それが難しいことは、私も現役のスポーツ選手なのでよく分かるのですが、とにかく悔いが残らないように、全力で頑張って欲しいです。何より、今回、開催されることが本当に嬉しいことなので、そのことをちゃんと胸に置きながら、感謝をしながら、熱いプレーを見守りたいです。それからテレビや配信で見られる方が多いと思いますが、試合を観るときに、選手自身のパーソナルなことを知っていると、もっと深く応援できると思うんです。そして、それを伝えることが今回の私の使命のひとつかなと。

――応援マネージャーとして取材も頑張る。

テレビ越しでもみなさんが選手を応援したくなるような取材ができればと思っています。高校サッカーの一体感って、特別だと思うんです。選手も、応援する各チームのマネージャーやコーチや家族も、同じ夢を持って、同じ気持ちで緊張したり涙したり。テレビで観る人たちも熱い気持ちになれる。「高校生である」という意味、熱さがあると思います。全力で、みなさんと一緒に決勝まで走り切りたいです。

■プロフィール
本田望結
2004年6月1日、京都府生まれ。2008年、4歳のときCMで芸能界デビュー。11年に連続ドラマ『家政婦のミタ』への出演で人気を獲得する。女優、タレントとして活動しながら、現役のフィギュアスケーターとしても活躍を続けている。女優としての主な出演作にテレビドラマ&劇場版『コドモ警察』、ドラマ『探偵少女アリサの事件簿』、映画『ポプラの秋』など。第99回全国高等学校サッカー選手権大会の16代目応援マネージャーに就任。「本田望結カレンダー2021」発売予定。