アメリカをはじめ世界的にブームとなっている発酵ティー「コンブチャ」。“昆布茶”ではなく、その昔“紅茶キノコ”の名で流行ったものだ。お茶に“スコービー”と呼ばれる菌膜を入れて糖類を加えて発酵させたドリンクのことで、活きた菌を含んでいるので飲み続けると腸内環境を整え、美肌効果が期待でき、免疫力強化やストレス緩和などにもつながると一般的には言われている。

  • 2021年1月15日に新発売される非加熱タイプのコンブチャの瓶ボトル

2019年のコンブチャ世界市場は1400億円以上というデータ(INDUSTRY RESERCH 2020年7月)もあり、中でもアメリカではここ2年でコンブチャ市場が1.6倍に伸びており、2019年には約800~1000億円もの市場が形成されているという(Kombucha Brewers International)。日本でもコンブチャが量販店やコンビニなどでも販売されるようになってきているが、海外では菌が活きたままの非加熱タイプのみをコンブチャと呼ぶのに対し、国内では加熱処理したタイプのものまでコンブチャとして販売されているようだ。

  • 爽やかな酸味と微炭酸が魅力のコンブチャ

醸造所もある非加熱製法の活性コンブチャ「KOMBUCA_SHIP」

そんな中、自社でコンブチャ専用の醸造所を持ち、京都・宇治にある「永田茶園」が管理するオーガニック茶葉を使って非加熱タイプの活性コンブチャのみを製造・販売しているのが大泉工場(本社所在地:埼玉県川口市)だ。同社は2018年8月から発酵スパークリングティー「KOMBUCA_SHIP」(コンブチャ シップ)というブランドで全国の飲食店やホテル約60店舗にコンブチャ(15L樽)を卸しており、さらにコンブチャを提供する飲食2店舗(東京の西麻布・表参道)も自社で運営している。

同社 代表取締役の大泉寛太郎氏は「仕事でアメリカに行った際、グローサリーストアでコンブチャに出会いました。お腹の調子もいいし、アメリカに行くたびに飲んでいました。毎年行くたびに、コンブチャの売り場がどんどん広くなっていき、その人気拡大ぶりに驚き、自分も日本でコンブチャのビジネスをやってみたい、とコンブチャのことが頭から離れなくなったのです」と話す。

  • 左が大泉工場 代表取締役の大泉寛太郎氏、右がKOMBUCA_SHIP TEAMリーダー石橋和典氏。記者会見にて

これまではお店などに行かないと同社の活きたコンブチャが味わえなかったが、2021年1月15日からブランドのECサイト「KOMBUCHA SHIPオンラインショップ」にて手軽な250ml(小売希望価格600円)の瓶ボトルで購入できるようになる。もちろん全国のKOMBUCA SHIP取扱店や同社の飲食店でも販売スタート。

フレーバーはオリジナル、ユズ、シソ、クワの4種。ECサイトでは定番フレーバー1種類の計12本、もしくは4種類3本セットの計12本で7200円(別途送料)。同社・広報の林健志さんは、「非加熱製法のコンブチャで、飲みきりサイズの小瓶としては国内で唯一の商品になるかと思います」と説明する。

オシャレなコンブチャ・モクテル! 昼間から楽しめる大人の味

12月に開催されたメディア発表会ではこれら4種のコンブチャを使ったモクテル(ノンアルコールカクテル、カクテルも可)も提供された。考案したのは「バカルディレガシーカクテル コンペティション2018」日本大会ファイナリストであり、カフェ&バー「No.」(ナンバー、東京・代々木上原)のバーテンダー荻島渉さん。

  • 昼間からでも楽しめるモクテル・カクテルを提供しているバーテンダー荻島渉さん

「もともと前職でKOMBUCA_SHIPのコンブチャを使用していて気に入っていました。うちの店でもコンブチャを使ったカクテル・イベントを開催しています」と荻島さん。荻島さんが考案したカクテルはコンブチャのオリジナルにオーツミルク、デトックスグリーン、レッドビューティー、イエローエナジーの4種のコールドプレスジュースを加えたもの(下の画像・右から順番に)。

  • コンブチャ(オリジナル)にコールドプレスジュース4種を合わせたモクテル

真っ赤な見た目のレッドビューティーのモクテル(上写真の左から2番目)は、グラスの表面に赤いビーツパウダーをふりかけて見た目も工夫したもの。フルーティーな香りの中にどこか土っぽさが残り、斬新な味わい。ビーツを使ったモクテル(カクテル)は初めて!

一方、緑のカクテル・デトックスグリーン(上写真の左から3番目)は、ケール、セロリを使っているのか、ほのかな苦味が感じられ、口に含む際に炙ったレモンの香りも漂い、口に含んだ瞬間に驚いてしまう楽しい味わい。どれも複雑な味がいくつもの層になっているような感じで、味わえば味わうほど奥深い美味しさだった。大人が満足できる味わいで、ノンアルコールとは思えない。これらのモクテルは同社の直営店「大泉工場NISHIAZABU」(東京・西麻布)でも提供されるそうだ。

今年の年末年始はおうち時間が長く、また“コロナ太り”の予感。新年こそはスッキリと迎えたい、普段から菌活してコロナ対策として免疫力を高めておきたい、という人にオススメの非加熱タイプのコンブチャ。この機会に試してみてはいかがだろうか?

※価格は全て税別