声優の下野紘が、あす6日に放送される日本テレビ系ドキュメンタリー番組『NNNドキュメント’20』(毎週日曜24:55~)で、ナレーションを担当する。

下野紘

太平洋戦争開戦で知られる12月8日を前に、今回は放送されるのは『マルレ 秘密特攻隊 出動せよ。』。太平洋戦争末期、ベニヤ板で作られた小さな舟で敵船にぶつかる極秘の特攻隊「マルレ」。兵力不足の中、乗り組んだのは今の高校生や大学生たちで、し烈を極めた戦地で、若い命が次々に散っていった。

そして、1945年8月6日。広島に原爆が投下された直後、秘密基地があった広島県江田島で訓練をしていたマルレの特攻兵にも、新たな命令が下る。若者たちが背負った過酷な任務とは…。

『鬼滅の刃』で人気キャラクター・我妻善逸の声を演じる下野は、今回が報道ドキュメンタリー作品のナレーションに初挑戦。下野の起用について、制作した北日本放送の土井あゆみディレクターは「秘密特攻隊マルレの隊員の年齢は、15歳から20歳、21歳ほど。下野さんがアニメで演じるキャラクターたちに近い年齢の若者が、太平洋戦争末期に、次々と散っていきました。彼らの死を、今を生きる私たちがどう受け止めるのか考えていくためにも、下野さんに声で表現していただきたい、と思いました」と狙いを語る。

さらに、「マルレを知ったのは3年前。被爆者を取材していた時でした。多くの若者が特攻で死んだこと、原爆救護に奔走したこと。マルレの歴史を埋もれさせてはいけない。その一念で制作しました。元特攻兵の言葉をぜひ聞いてください」と呼びかけた。