俳優の宮沢氷魚が29日、東京・府中の森芸術劇場 どりーむホールで行われた第12回TAMA映画賞 授賞式に登場した。

  • 宮沢氷魚

    宮沢氷魚

同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる"いきのいい"作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。

初主演作『his』で最優秀新進男優賞に選ばれた宮沢は「役者を3年やっていますが、賞をいただくのは初めてなので、一生忘れないものになると思います」と喜ぶ。『his』について「初主演映画ということでプレッシャーはあったんですけど、相手役の藤原季節くんに助けられて、すごく楽しい作品にもなった」と振り返る。「LGBTQをテーマに作ったので、どういう意見が飛び交うのかなと思っていたんですけど、実際公開されて、たくさんの方に見ていただいて、たくさんの意見をいただいて、本当に幸せに思っています」と感謝の気持ちを表した。

藤原については「白川で10日間共同生活を送ったんですけど、本当に変わってる子で」と笑顔に。「Tシャツ1枚と下着1枚くらいしか持ってこなくて、『ごめん氷魚、タオル貸して!』というところから始まったので、季節くんが自分を開いて受け入れてくれたことに感謝しているし、季節くんじゃなければ成立しなかったと思います」と語る。今泉力哉監督についても「このタイミングで今泉さんに出会えたことは、役者人生の中では宝物ですし、また成長して今泉さんの作品に出られるように頑張りたいと思います」と意気込んだ。

同賞には俳優の北村匠海も選出され、ビデオメッセージで登場。「とにかく前に進んで色んな作品を打ち出したいと思っています。"新進"という言葉がさらに似合う俳優として、2021年も頑張っていきたいと思います」とメッセージを寄せた。

■最優秀作品賞
『海辺の映画館-キネマの玉手箱』(大林宣彦監督、及びスタッフ・キャスト一同)
『ラストレター』(岩井俊二監督、及びスタッフ・キャスト一同)

■特別賞
城定秀夫監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『アルプススタンドのはしの方』)
岩井澤健治監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『音楽』)

■最優秀男優賞
福山雅治 (『ラストレター』『マチネの終わりに』)
濱田岳 (『喜劇 愛妻物語』『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』『コンフィデンスマンJPプリンセス編』ほか)

■最優秀女優賞
水川あさみ (『喜劇 愛妻物語』『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』『ミッドナイトスワン』)
長澤まさみ (『MOTHER マザー』『コンフィデンスマンJPプリンセス編』)

■最優秀新進監督賞
HIKARI監督 (『37セカンズ』)
ふくだももこ監督 (『君が世界のはじまり』)

■最優秀新進男優賞
宮沢氷魚 (『his』)
北村匠海 (『サヨナラまでの30分』『思い、思われ、ふり、ふられ』『影踏み』ほか)

■最優秀新進女優賞
松本穂香 (『君が世界のはじまり』『わたしは光をにぎっている』『酔うと化け物になる父がつらい』『his』ほか)
森七菜 (『ラストレター』『青くて痛くて脆い』『地獄少女』『最初の晩餐』)