NTTコム リサーチは11月10日、「テレワークと会社に対する満足度」についての調査を実施し、そのレポート(前編)を公表した。
同調査は、9月14日~23日、東京、千葉、埼玉、神奈川、大阪、愛知、福岡に在住し、従業員数51人以上の企業に勤めている男女3,485名(20歳~59歳)に対し、非公開型インターネットアンケートを行ったもの。
今回の発表は、調査結果の【前編】として、在宅勤務の実施状況と在宅勤務が、業務の生産性と社員のメンタルやキャリア意向にどのような影響を与えているのかについてレポートしたものだ。
新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として、現在でも27.1%が在宅勤務を継続しており、その割合が高い業種は「情報サービス」(50.4%)、「通信」(49.7%)、逆に割合が低いのは、「医療・介護」(9.2%)、「運輸・倉庫」(11.7%)であった。
在宅勤務では、業務だけに集中できる、無駄な会議が減った等の理由により、34.6%が「以前に比べてワークライフバランスが向上した」と回答し、24.0%が「業務の生産性が向上した」と回答している。
一方で、在宅勤務でチームやプロジェクトで仕事を進める場合の生産性は、「以前より低下した」との回答が29%と、向上したと感じる人の16%を上回わった。その理由として、非対面コミュニケーションでは返事を待つタイムロスの発生や、意図の誤伝達が生じるといった意見が挙がったという。
コロナ禍で働く就業者の47%が心身のストレスを感じており、なかでも20代でストレス度が高く、モチベーションの低下、気分の落ち込み、不眠、孤独感といったメンタルの不調を抱えていることがわかった。さらに、在宅勤務者の24%、30代以下の若手社員では30%超が「転職を検討している」と回答。会社の将来性への不安、給与不満、制度・評価の不満、新型コロナに対する会社の対応への不信感といった理由が上位に挙がったということだ。
なお、【後編】では「在宅勤務と会社に対する満足度」についてレポートするという。