女優の柴咲コウと俳優の坂口健太郎が、日本テレビ系ドラマ『35歳の少女』(毎週土曜22:00~)の見どころなどを語った。きょう31日には、第4話が放送される。

  • 柴咲コウ(左)と坂口健太郎=日本テレビ提供

――3話まで放送されました。ドラマの反響はお2人の耳にどのように届いていますか。

柴咲:私は撮影をしているときには、どういう評価なのか積極的には見ないようにしているんですけど、身近な人からは作品について連絡をもらうことがあり、今回はちょっと多くいただいているかなという気がしています。

坂口:僕もいろんな方から連絡をもらったり、「今までの坂口とちょっと違うよね」っていう声もありました。この作品自体がとてもエネルギッシュというか、パワーがあるので、その熱に触れたたくさんの方々から感想をいただきましたね。

柴咲:今、時勢的にちょっと鬱屈しているというか、我慢せざるを得ないことも多い中で、望美ちゃんがあれだけ泣きわめいたり、感情を爆発させたりというシーンを見て、「代弁してくれる」というか、そういう風に見てくださってる方もいるみたいです、“涙活”的な(笑)

――1話で泣きわめいた望美(柴咲)に対して結人(坂口)もひょう変するシーンがありましたが、お2人は結人をどのような人物だとみていますか。

坂口:正直言うと、1話2話の段階では、まだ彼がどういう人間かがわからなかったんです。彼の怒りのエネルギーはどこから引っ張ってくればいいのか難しくて。でも根本はとっても優しい子だなと。今自分が置かれている状況に納得がいってないんですが、ちょっと軽い言い方をすると「いい奴だな」と思ってますね。

柴咲:こういう人は多いんじゃないかなって思いますよね。不可抗力というか、自分の意志ではどうにもできない事象が起きたときに、挫折しちゃったり、放棄しちゃったり、どう生きていったらいいかわからないって思い悩んでいるけど、表面上はそれを見せないで過ごしてる。実は結構いらっしゃるのかなって。

坂口:あと、人間臭いんですかね、とっても。

柴咲:起きたことに向き合うかどうかが大きなポイントになると思うんですけど、まだ向き合えてない結人が描かれてますよね。望美が出現したことによって触発される一方で、“めんどくさい、過ぎたこと、もういいじゃん、楽して生きたい”って感じなんですが、それってまったく本音じゃないわけじゃないと思うんですよ。

坂口:うんうん。

柴咲:そういう負い目やわだかまりがある状態で生きていく時点で、心が縛られてるわけですよね。けどいつかはそれに抵抗したり見つめ直したりしないとといけない。望美が来たことによって、その時期にきていて、そういう風に向き合おうとしている姿勢って美しいなと思います。

――ご自身の役柄や演じ方について脚本家の遊川さん、大平プロデューサーと相談はされてますか。

柴咲:私は結構しています。

坂口:僕もしますね。

柴咲:台本に書いてある言葉を字面で見ると、違和感があったり、どういうテンションで言ったらいいか迷うときもあって、そういうとき現場でも相談するんですけど、なんとなくではなく、的確に指示をくださったり、アドバイスしてくださいますね。

坂口:僕はクランクインくらいのとき最初に言われたのが、「根本的に結人はすごく声がでかい」「オーバーにやってくれ」と。それで、ほんとにわざとらしくやるというよりは、自分の中の解釈での“オーバー”でやっています。ただ、プロデューサーの大平さんから、「結人ってすごく遊川さんに似ている」って言われたんです。「遊川さんが思う“ちょっとむしゃくしゃしていること”を結人に乗せて書いている所はあると思う」って聞いたので、「遊川さんをちょっと真似てみよう」みたいなときもあったりしますね(笑)