物語も終盤に差し掛かり、ますます盛り上がりを見せているTBS系日曜劇場『半沢直樹』(毎週日曜21:00~)。帝国航空の経営再建をめぐり、半沢直樹(堺雅人)は国家権力という巨大な敵との戦いを繰り広げている。13日に放送された第8話では、片岡愛之助演じる金融庁の検査官・黒崎駿一が異動させられるというまさかの展開に。半沢とは違った立場で国家に対して立ち向かっていた志半ばで去ることになった黒崎は、自身がつかんでいた情報を半沢に渡した。

  • 『半沢直樹』半沢直樹役の堺雅人(左)と黒崎駿一役の片岡愛之助

前作から、それぞれの役割を全うする中で対立してきた半沢と黒崎。2人のパワーアップした掛け合いに視聴者は熱い視線を注いでいたが、国家という巨大な敵を相手に2人の力を合わせることに。この展開について、黒崎役の愛之助にインタビュー。堺との再共演の感想も聞いた。

愛之助はまず、「黒崎は確かに半沢の前に立ちはだかる存在ですが、本当に真面目で、ちゃんと仕事をしている人なんです。ただ半沢と対峙するからか悪役に思われがちですが、私としては良い人なんだけどなと納得いかない思いも」と、役目を全うしているだけで悪者ではないと“誤解”を解く。

そして、「黒崎は真面目に仕事をしていたわけですが、どの業界でも、どの世界でも、巨大すぎて逆らえない権力がある。立場的に大きな決断をできる位置にいるはずの人ですが、その黒崎ですら太刀打ちできない。やはり権力というものの強大さを感じました。しかし、そこにどう立ち向かっていくかというところで、『お! そう来るのか。黒崎いいところあるな』とジーンと来ました」と第8話を振り返った。

「あんたのことなんか大嫌い! だから、最後まで、私が大嫌いなあなたでいてちょうだい、半沢次長」と思いを伝えて歩き出す黒崎。半沢が「黒崎検査官!」と頭を下げると、優しく微笑む。

SNS上で、「何度見ても黒崎がかっこいい。泣ける」「黒崎検査官マジ惚れる 最後半沢に託して去るとかもう感動」「『大嫌いなあなたでいてちょうだい、半沢次長』が激熱すぎて目頭が熱くなる」「男と男の対立関係で、こんな敬意に満ちた褒め言葉があるだろうか」などと感動の声が続出した2人のシーン。

愛之助は「『託したぞ! これまでいろんなことをしてきたあなたならできる!』と。頼みの綱ですよね。敵なのか味方なのかわからないグレーなゾーンですが、やはりそこには一つの大きな愛がある」と語った。

そして、因縁のバトルを繰り広げてきた堺について、「普段はニュートラルで、温和で、いつもニコニコされている。『やられたらやり返す!』という迫力のある雰囲気とは対極だと思います。ですから、役者として素晴らしいなと。スイッチの入り方がすごい方だなと感じています。そして、お芝居が大好きということですよね」と称賛した。

黒崎の思いも受け取った半沢は、国家権力に対しても“倍返し”なるか! 史上最大の敵との戦いから目が離せない。

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