明治は8月26日、「備蓄・防災意識に関するアンケート調査」の結果を発表した。調査は7月22日~24日、「第一子妊娠中」または「末子年齢が1歳未満」「末子年齢が1歳以上2歳未満」の20代~40代の女性465名(各155名)を対象に、インターネットで行われた。

  • 乳幼児を連れて避難所へ行くことへの不安

    乳幼児を連れて避難所へ行くことへの不安

はじめに、「避難所へ行くこと」に不安があるか聞いたところ、75.9%が「不安がある」と回答。「少し不安がある」(21.5%)を合わせると、実に97.4%の母親が乳幼児を連れて避難所へ行くことに不安を感じていることが明らかに。

理由を聞くと、「避難所に乳幼児に必要な備蓄品が揃っているかわからないから」(82.8%)、「避難所で授乳やおむつ替えなどが安心してできるかわからないから」(80.6%)、「避難所での新型コロナウイルスなどの感染症リスクが心配だから」(78.4%)、「子どもの泣き声などで周囲に迷惑をかけてしまいそうだから」(75.9%)、「乳幼児を連れて、安全に避難所まで移動できるか自信がないから」(62.0%)といった回答が多くあがった。

また、「災害時における授乳」についての不安を尋ねたところ、「哺乳瓶の消毒ができるか」「調乳に必要な安全な水やお湯が確保できるか」など、調乳に対する不安が多く見受けられたほか、「避難所で粉ミルクや液体ミルクの備蓄が十分にない」という意見も多かった。

  • 備蓄意識の変化

    備蓄意識の変化

次に、昨年10月の台風から、今年に入っても新型コロナウイルス感染拡大や豪雨など、この1年だけでも多くの災害に見舞われたことを受けて、災害時の備蓄意識の変化について調査を行った。その結果、「1年前に比べて、備蓄する意識が(やや)高まった」という人が67.5%、「新型コロナウイルス感染拡大によって、備蓄する意識が(やや)高まった」という人は64.8%という結果に。

また、災害用に備蓄している生活用品の備蓄状況を教えてもらったところ、2019年度調査結果と比べて、「ティッシュペーパー・除菌ウェットティッシュ」(前年比+7.3pt)や「トイレットペーパー」(同+8.8pt)など、新型コロナウイルス感染拡大初期に買い占めが目立ったものが増加傾向に。

一方、「懐中電灯」(同-5.6pt)や「常備薬」(同-6.4pt)、「ロープ・ガムテープ」(同-4.9pt)などは減少傾向となり、今年は自然災害に対する備蓄というよりも、新型コロナウイルス感染拡大に対する備蓄が目立つ結果となった。

  • 今後備蓄したい乳幼児用品

    今後備蓄したい乳幼児用品

続いて、末子0~2歳未満の子どもを持つ母親に「現在、災害時用に備蓄している乳幼児用品」を聞いたところ、「おしりふき」(61.6%)や「紙おむつ」(44.2%)に関しては、約半数の家庭で災害を意識した備蓄ができているものの、赤ちゃんの栄養源である「液体ミルク」(13.2%)や「粉ミルク」(16.1%)、「離乳食」(17.1%)は低い値を示す結果に。

「今後備蓄したい乳幼児用品」を聞くと、必需品である「紙おむつ」(92.3%)や「おしりふき」(91.0%)に次いで、「液体ミルク」(71.0%)や「離乳食」(67.1%)が上位に挙がった。