東急と都市再生機構は19日、渋谷駅東口雨水貯留施設の整備が8月31日に完了すると発表した。8月31日から供用開始し、東京都下水局が管理を行う。浸水への対策を図るとともに、近年増加している集中豪雨などに備える。

  • 渋谷駅東口断面図イメージ

渋谷駅東口雨水貯留施設は、渋谷駅東口広場の地下約25mの深さに位置する地下空間で、広さは南北約45m・東西約22m。約4,000立方メートルの雨水を一時的に貯水できる。1時間あたり50ミリを超える強い雨が降った場合に雨水を貯め、天候が回復した後にポンプで下水道に排水する。

渋谷駅周辺はすり鉢状の地形で、降雨時の雨水の溜まりやすさが課題だった。そこで東急は、都市再生機構が進める渋谷駅街区土地区画整理事業の共同施行者として、2011年2月に雨水貯留施設の設置工事に着手。2014年8月の掘削完了後から本設工事に順次着手し、整備を進めてきた。

完成した雨水貯留施設は降水量に合わせた貯水ができる構造となっており、清掃範囲を限定できる。流入時の水流の勢いを抑える らせん状の水路で施設底部の劣化を防止するほか、脱臭・換気設備を設置するなど、効率的な維持管理に配慮した構造になっているという。

  • 雨水貯留施設イメージ

  • 雨水貯留施設の内部

東急と都市再生機構は今後も駅前広場や歩行者デッキ、バスターミナル、タクシープールなどの都市基盤施設の整備を推進し、渋谷エリアの魅力を高めるまちづくりを進めたいとしている。