■総評

調査の結果、今年の夏のお盆で、実家や義実家に帰省する予定がある人は43.0%、帰省の予定のない人は37.0%、未定は20.0%となり、数字の上では帰省予定がある人が若干多い結果となった。

ただし、本アンケートを行ったのが7月17日だったことを考慮すると、この時点で「未定」とする人が2割いるのはやや多い印象もある。やはり、新型コロナウイスルによる未曾有の事態を受け、盆の帰省についても考えあぐねている、ということだろうか。

どれくらいの期間、帰省する予定かを聞いたところ、「1〜2泊」が最多で半数近く(46.4%)を占めた。続いて、「3〜4泊」(25.2%)、「日帰り」(20.3%)、「5泊以上」(8.1%)の順番となっている。

「日帰り〜2泊」以内が7割近くになり、こちらも比較的短めに帰省を行う傾向があるように見受けられる。また帰省に際して、新型コロナの感染防止対策をする予定がある人は72.2%と、多くの人が感染防止対策を講じるつもりであることもわかった。

感染症対策についての具体的な方法を訊ねると、目立った回答としては「公共交通機関を利用せず、自家用車やレンタカーで帰省する」や、「マスク着用やうがい、手洗いなどを徹底する」「混雑している期間帯などを避ける」「なるべく人と会わない」などだった。

これらは、それぞれ単体での対策というよりは、「普段よりいっそうマスクの着用を心がけ、自家用車で帰省する」や「レンタカーを借り、SAなどに寄り道をしないで帰る」、あるいは「電車など公共交通機関は利用するが、混んでいる時間は避ける」「他の親戚のいないタイミングを見計らい、地元の友人とも会わない」など、複数の対策を組み合わせて実行する、という人が非常に多かった。

今回の新型コロナウイルス事態にあっては、とくに都市部から地方への感染拡大が懸念される。帰省というのはまさにその、都市から地方への人の大移動に他ならず、誰もが神経質にならざるを得ない部分だろう。

公共交通機関を使わず、いわゆる"3密"を避けることは感染対策の基本ではあるけれど、家族で楽しく会話をしながら電車に揺られたり、名物サービスエリア・パーキングエリアに立ち寄ったり、地元の有名観光地で遊んだり、懐かしい友人たちと旧交を温めたりといった本来の帰省の醍醐味が味わえないのは、なんとも寂しい限りだ。

来年の夏にはどうかこの状況が終息に向かい、誰もが普段通りの里帰りができるようになることを願わずにはいられない。そんな感慨をおぼえる調査結果となった。

調査時期: 2020年7月17日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 803人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません