ステージには、主演を務める内藤秀一郎ほか、本作のメインキャスト陣が現れ、作品にかける意気込みやこれからの抱負を熱っぽく語った。

本作の主人公・神山飛羽真(かみやま・とうま)/仮面ライダーセイバーを演じる内藤秀一郎は「神山飛羽真は小説家で、本に対して人一倍強い思いを抱いています。そして飛羽真は、誰よりも約束を大事にする男です。劇中でたくさんの人と約束を交わすのですが、その約束を守ることができるのか、守ることができない約束もあるのか……。そういった点にも注目しながら見ていただけたらなと思います」と緊張気味ながら堂々とした姿勢で挨拶を行った。

神山飛羽真は小説家であると同時に、「ファンタジック本屋かみやま」の店主でもあり、本のことを語り出したら止まらない人物。ひょうひょうとしているが熱い一面もあり、相手を否定せずすべてを肯定する優しい性格の持ち主だという。

飛羽真役に決まったと知らされたとき、感激のあまり頭が真っ白になり、ただ涙をこぼしていたと語る内藤は「20歳からお芝居をはじめて、マネージャーには『いつか花を咲かせるために、ずっと芝居を続けます!』と言っていましたが、今回『秀、やっと花が咲いたね』と言われたときは、本当にうれしかったです」と、改めて主役に決定したときのことを噛みしめ、感動を新たにしていた。

また「『仮面ライダーセイバー』では、街が異世界に飛ばされて、今まで当たり前だった生活ができなくなってしまうんです。それって今の世界とちょっと似ているような気がして……。だからこそ、視聴者のみなさんに元気や希望を持ってもらえるような作品にしていきたい」と、世界規模で"コロナ禍"の真っ只中にある現在の状況を見つめつつ、仮面ライダーセイバーの活躍を通じて子どもたちを励ましていきたいと抱負を語った。

飛羽真の役作りとしては「僕は今までアプリを使って日記を書いていたのですが、小説家の役なので万年筆を買いました。ノートでは味気ないので原稿用紙も買って、毎日少しずつ日記を書いています」と、シリーズ史上初となる「小説家の仮面ライダー」役に意欲を燃やしていた。

はるか昔から、人知れず世界の均衡を守ってきた組織「ソードオブロゴス」に属する"水の剣士"=新堂倫太郎(しんどう・りんたろう)/仮面ライダーブレイズ役・山口貴也は「倫太郎は組織の中で育った人間。戦士たちにもまれて、戦術や剣術には長けているのですが、実は現実世界のことを本でしか読んだことがないという設定です。飛羽真や芽依との掛け合いを1年間、楽しんでいただけたらうれしいかなと思います」と、自らのキャラクター設定を明かし、さわやかに意気込みを語った。

役が決まった時のことを回想した山口は「一緒にオーディションを受けていた仲間やこれまでの歴代ライダーの先輩たちの思いを受け継ぐという、すごく大きな責任も感じました。最初は覚悟が決められず、自分でもビビっていたのですが、胸を張ってやらせていただこうと思います」と、役の重さを実感するかのようなコメントを残した。

倫太郎の役作りについては「倫太郎は本を大事に読む役なので、まずは書店に通いました。でも僕自身は本を読むのが苦手だったので、最初はスポーツや料理、車の雑誌を読みました。そのあと小説も読み「本っていろんな知識が詰まっていて楽しいな」と感じられたので、倫太郎に少し近づいてきているのかな……と思っています」と、本作のキーアイテムとなる"本"に親しもうとする姿勢を明かしていた。

本作のヒロインで、飛羽真の担当編集者である須藤芽依(すどう・めい)を演じる川津明日香は「新人の編集者で、SNSや楽しいことにしか興味がない、イマドキな女の子です。さまざまな困難を乗り越えようとする芽衣の力強さと、キャラクターの面白さを見ていただけたらうれしいと思います。1年間よろしくお願いいたします」と明るい笑顔で挨拶を行った。

今年2月に20歳になって、最初に受けたオーディションが『仮面ライダーセイバー』だったという川津は「それなりの覚悟をもって受けたんです。それもあって、マネージャーさんから『受かったよ』って言われたとき、一緒にいた内藤くんの存在を忘れて『やったー!』と叫んでしまいました(笑)。その場では涙が出なかったんですけど、家に帰ってからちょっと泣きました」と、同じ事務所の内藤と共に本作への出演が決まったときの喜びをしみじみ振り返った。

元気いっぱいの芽依を演じるにあたっては「直感で行動するところや、前向きな性格が自分と似ているなって思いました。私はよく"リアクションが大きい"と言われるので、そこは素でできるんじゃないかと思います。でも、芽依は私の何倍も何倍も元気なので……朝から頑張っています(笑)」と、とにかく明るい芽依を演じるために張り切っていることを明かした。

役作りについては「監督やプロデューサーさんから"芽依のキャラクターはフワちゃんみたいな感じ"と言われたので、フワちゃんの動画や出演番組を欠かさず見ています。あと、芽衣はリアクションのとき"顔芸"をするので、鏡に向かってコツコツ表情の練習をしています」と、人気お笑いタレントの超絶ハイテンションを参考にして、コミカルな芽依のキャラクターを演じあげるための努力を語った。