厚生労働省は7月22日、2020年5月の毎月勤労統計調査(事務所規模5人以上)の確報を発表した。それによると、物価変動の影響を考慮した実質賃金指数は前年同月比2.3%減となり、速報値の同2.1%減から下げ幅が拡大した。

所定外給与の下げ幅、過去最大を更新

  • 2020年5月 毎月勤労統計確報(出典:厚生労働省Webサイト)

名目賃金にあたる現金給与総額(1人平均)は同2.3%減の26万8,789円で、速報値の同2.1%減の26万9,341円から下方修正された。

現金給与総額の内訳をみると、基本給にあたる所定内給与は横ばい(速報値:同0.2%増)の24万3,232円と、速報値を下回った。残業代などの所定外給与は同26.3%減(速報値:同25.8%減)の1万4,508円と、下げ幅は比較可能な2013年1月以降で最大を更新。所定内給与と所定外給与を合わせた「きまって支給する給与」は同2.0%減(速報値:1.7%減)の25万7,740円と、こちらも速報値を下回った。

一方、ボーナスなどの特別に支払われた給与は同10.7%減(速報値:同11.3%減)の1万1,049円と、速報値から上方修正された。

パートタイム労働者の現金給与総額は同4.1%減(速報値:同4.1%減)の9万2,970円と、速報値から横ばい。時間当たり給与は同10.5%増(速報値:同10.2%増)の1,284円と、速報値から上方修正された。