日本テレビ系ドキュメンタリー番組『NNNドキュメント’20』(25:25~)では、治療の余地がない人たちに寄り添う訪問看護師を追った『そして、命に寄り添う』(福島中央テレビ制作)を、きょう5日に放送する。

  • 少年(左)と父親

福島県須賀川市の訪問看護師・結城光さんが担当する患者の多くは「もはや治療の余地がない」と告げられた人たち。ガンの激しい痛みや死に対する恐怖を抱えた患者の精神は不安定で、看護師に怒りをぶつけることも珍しくない。それでも患者と向き合い、体と心のサポートを続ける看護師たちは、地域医療にとってなくてはならない存在だ。

高齢の患者がほとんどの中、結城さんは視力を失った13歳の少年と出会う。彼は生まれてすぐに目のがんを患い、長い間、家族と離れて入院生活を送ってきた。そして、医師から告げられた「余命半年」の厳しい現実。両親は少年の「家に帰りたい」という願いを受け止め、訪問看護がスタートした。

しかし、少年は自分の気持ちを表に出さない。何に苦しんでいるのか、どんな時が楽しいのか、結城さんたちは、その閉ざされた心に寄り添い始める。

痛みに耐える背中をさすり、手を握り、何度も何度も耳を傾ける。一言、また一言…少年の心からこぼれ落ちていた言葉を1つ1つ拾い集め、手紙を書き上げた。手紙は少年の手から家族へ。そして、父が息子の代わりに家族の前で読み上げる。

「お母さんが笑ってくれるのが一番うれしい」「お父さんが仕事に出かける時『気を付けて行ってらっしゃい』って心の中で言ってるんだよ」「お母さんの誕生日をお祝いしたい」…手紙にはたくさんの感謝とこれからどう生きたいかの思いが込められていた。家族は涙を流し、少年は満足したように穏やかな表情を見せたが、その1カ月後、大好きな家族と結城さんたちに見守られ、少年は亡くなった。

「最期の一呼吸まで支えたい…」死と向き合う患者に寄り添い続ける訪問看護師の姿を、林原めぐみのナレーションで追っていく。

  • 訪問介護の様子