●今のこの期間に、自分の仕事のタメになることをする

――「#みのりんごとおうち時間」配信やご自身のラジオ番組出演などのお仕事もされていますが、鈴木さんは自粛期間中、どのような過ごし方をされていますか?

思っていた以上に家のなかでやること・やりたいことがたくさんあって……! まずは料理。今までも生きるために必要なくらいはしてきたんですけども、いまはスマホにダウンロードしていた出前系のアプリを全部消して、料理するようにしています。

――覚悟が半端ない!

実は、料理にハマったというよりかは、節約にハマってしまいまして……(笑)。一週間に一回、自転車のカゴに入るくらいの食糧を買い込んで、それで生活することを心がけています。外出も基本はこのタイミングだけですね。あとは、元々ジムに通っていたのですが、今はお休みされているので、家で筋トレをやっています。ジムの先生が動画を送ってくださるので、それを見ながらやっていますね。

――自粛が明けたら、よりパンプアップされた鈴木さんが見られるってことですね。

そうでありたい(笑)。これまでは見た目を意識して筋トレをやっていたわけじゃなかったんですよ。どちらかというと芝居や歌のため。でも、友達がこの自粛期間中に太らないよう、毎日ショートパンツで過ごしていると聞いてから、自分のお肉が気になり始めちゃって……。私も油断せず、筋トレを続けていこうと思います。あとは、中学生以来サボりっぱなしだったギターの練習も再開しました。

――おぉ!

家にあったギターを久しぶりに引っ張ってきたのですが、もう土下座して謝りたいくらい弦が錆びていました(笑)。まずは弦を取り換えないと、と思ったのですが、素人すぎてなかなかうまくいかなくて……。結局、3時間くらいギターの弦と格闘しました。その甲斐あってか、今はものすごく愛着が湧いて練習にも精が出ています(笑)。

――弾き語りの配信も、許される範囲でやりたい?

そうですね。いつかできたらいいな。

――鈴木さんは、自粛期間に色々なことにチャレンジされているんですね。

配信やリモート収録の合間を縫って、色々なことをやっています。私、今のこの期間に、自分の仕事のタメになることをしたいなって思っているんですよね。筋トレもギターもそうですが、その他には好きだったマンガを読み返して当時の気持ちになったり、アニメをたくさん見たり、役者さんがお芝居されている映像作品を見たり。あとは、TVを消して、音楽だけを流して、自分の5年後、10年後を妄想しながら、「それなら、今はこういうことをしたいな」というプランを考えたりしています。

――なかなか普段通りの生活ができないからと言ってネガティブにならず、ポジティブに取り組んでいらっしゃる姿勢、話を聞いているだけで勇気を貰えます。

いやいや、そんな! でも、やれることはやりたいんです。最近は特に「できないと悔しい」という気持ちが強くって。だからこそ、昔に挫折したことでも、またやろうと思えるようになっているのかも。それが普通なのかもしれませんが、私としては大成長です。

●喜んでくださる方がいらっしゃるからパワーになる

――外見やスキルだけでなく、内面も成長した鈴木さんの活躍が楽しみです。この自粛期間では、同業者の方が鈴木さんと同じように、様々な形で自身の活動やエンタメに関する発信をされています。その中でも鈴木さんが印象に残っているものはありますか?

『アイドルマスター シンデレラガールズ』でご一緒している声優の鈴木絵理さんがブログに動画をアップされていたのですが、ご自身で照明を買ってみたり、誕生日用の壁紙を貼ったりなど工夫されていたのが印象的でした。

あとは、大空直美さん。直美さんはパン作りの過程を自身のナレーション付きで配信されていました。ナレーションは声優ならではだし、直美さんのトーク力も発揮されていてすごく面白いなと思って。また、視聴者の方に番組テロップに使用する絵を募集してコミュニケーションを図るところも、直美さんらしくって、素敵だなと思いました。私はわりとオタク目線で企画を考えちゃいましたが、直美さんは自分の職業だからこそできることをされていたので、さすがです。

――私も色々と拝見しておりますが、皆さん様々な形で自身の声や想いを届けていますよね。

そうですね!

――ここまで自粛期間でやられていることなどを中心にうかがってきましたが、この先、ある程度日常が戻ってきたらどのようなことをやりたいですか?

英会話に通いたいです。私、英語が全然しゃべれなくって……。「気にしなくてもいいよー」ってレベルではないんです。中学1年生にも鼻で笑われるレベル。だから、今のうちに中学3年生までに学ぶ内容を復習して、それを踏まえたうえで英会話教室に通いたいですね。終わらせられればいいんですけどね……ふふふ……。

――自粛期間中に色々とチャレンジされている鈴木さんなら、きっと大丈夫です! でも、英語を学習しておけば、お芝居や歌に活かせるかもしれないですね。

そうですね。演じているキャラクターが英語でしゃべることもあるので、これはきっと、神が英語をやれと言っているのだろうと。……頑張ります。あと、お仕事の面でいえば、やっぱりお芝居がしたいですね。今は少しでも力になればと思い、自分で作った防音室でひたすら「外郎売り」をやっています。歌手活動においてはライブもやりたいですし、とにかく思い切り歌いたい! 自粛期間中も色々とチャレンジしましたが、自粛が明けてからも、やりたいことはたくさんあります。

――どれも楽しみなことばかりです! 今回のコロナウイルスは、日本のエンタメ業界にも多大な影響を及ぼしました。明るい話題・暗い話題など、内容や影響の範囲も様々です。そんな今だからこそ、鈴木さんが「エンターテインメント」に対して、どのような想いを持っているのか、教えていただけないでしょうか。

「エンターテインメント」があるから、自分は生きているなって思っています、エンターテイナーさんが、自分の好きなことや伝えたいことを発信しているのを見るだけで、自分も「頑張ろう!」って気持ちになるんですよね。反対に、私自身がそういう活動をしたときは、喜んでくださる方がいらっしゃることが、パワーになっていました。

「#みのりんごとおうち時間」を企画する前、実は私も少しネガティブになっていたんです。一人暮らしゆえに寂しい気持ちもあって。でも、アーティストさんや声優さん、またYouTuberさんなどが色々な取り組みをされているのを見て、すごく元気をもらいました。やっぱり、私にとっては、なくてはならない存在なんだと思います。

――最後に、読者の方に向けてのメッセージをお願いします。

「#みのりんごとおうち時間」は自分が予想していた以上にたくさんの方に見ていただけたので、やってよかったなと思っております。自分が発信することを喜んでくださる方がいるんだと実感でき、自信にもつながりました。本当にありがとうございます。

今はポジティブな気持ちでいますが、それでも一人でいると暗い気持ちになるときがあって。そういうときは、SNSなどから目を離して、自分の好きなことを考えたり、触れてみたりしています。そうすると、気持ちが少し楽になるんですよね。今暗い気持ちになっている皆さんも、ポジティブに自分との付き合い方などを考えてみれば、きっと楽しいことが見つかるはず。その中で、私の配信や歌が少しでもチカラになればいいなと思っています。

●鈴木みのり配信シングル「エフェメラをあつめて」

発売日(配信日):6月3日
作詞:やなぎなぎ
作曲・編曲:kz

  • 「エフェメラをあつめて」