「洋服の⻘⼭」を展開する青山商事は5月27日、コロナ禍でのテレワーク等ストレス対策として、新企画商品として「アイスタッチドレスシャツ」「アイスタッチVネックインナー」を提案。合わせてマネキンや特設サイト、SNSでのプロモーションやキャンペーンをスタートさせる。

  • 企画商品「テレワーク等ストレス軽減シャツ&インナー」

withコロナに向けて価値を再編集

新型コロナウイルスの流行は、健康面だけでなく、精神的・経済的な面でも社会に多大な傷あとを残している。アパレル業界でもその影響は大きく、青山商事では「洋服の青山」「ザ・スーツカンパニー」といった店舗の約半数を一時的に休業。本業であるビジネスウェアの売り上げは大きく減少。一方で、ECサイトの売り上げは1.5倍ほどに上昇したという。

  • 新型コロナウイルスは青山商事にも大きな影響を与えた

青山商事 常務執行役員の千葉直郎氏は「新しい生活様式が求められるように、ビジネスにおいてもそれに合わせた新しいスタイルが求められると考えています。ピンチこそチャンス。アパレル業界は大変厳しい状況に置かれていますが、こんな時だからこそ既成概念にとらわれないチャレンジが必要です」と述べ、休業期間中にこれまでの青山商事の事業や商品、プロモーションの価値について振り返っていたことを明かした。

「これまでアパレル業界は価格競争、新商品の開発競争を行ってきましたが、withコロナの社会においては発想の転換が必要です。今後、既存の商品や資産を活用し価値を再編集することが必要になると思います」(千葉氏)。

  • 青山商事株式会社 常務執行役員 千葉直郎 氏

withコロナの社会では通勤する人もテレワークを続ける人もいるが、多くのビジネスパーソンが以前よりも仕事に対してストレスを感じている。この「ストレス軽減」をテーマとして同社が新企画商品「テレワーク等ストレス軽減シャツ&インナー」として提案するのが、「アイスタッチドレスシャツ」「アイスタッチVネックインナー」だ。

涼感素材で働く人のストレスを軽減

「アイスタッチドレスシャツ」は、ミズノの涼感素材「アイスタッチ」を使用した、ミズノと青山商事の共同企画商品。スタイルは⻑袖(スタンダード)、半袖(スタンダード、スタイリッシュ)が展開され、襟デザインはボタンダウン、ワイド、種類は長袖14種類、半袖31種類が用意される。サイズはS〜5L。

  • アイスタッチドレスシャツ

効率的な熱放散技術と高い吸湿・速乾性技術によって夏場でもムレを感じることのないサラっとした着心地を実現した。また接触涼感性が高く、着用時にヒンヤリ感が得ることができる。

  • ミズノの涼感素材「アイスタッチ」を採用

さらに、3D CG解析や解剖学をもとに動きやすさを追求した「ダイナモーションフィット」によって、脇部のツッパリ感やパンツからのシャツのずり上がりといった課題を克服している。昨年より販売されている商品だが、袖周辺をスリム化するなどデザインを変更して再提案するという。

  • 動きやすさを追求した「ダイナモーションフィット」

「アイスタッチVネックインナー」は、「アイスタッチ」を使ったミズノのアンダーウエア。「アイスタッチドレスシャツ」と組み合わせることでよりビジネスパーソンのストレスを軽減できるという。スタイルは半袖、ノースリーブが展開され、色は半袖が白とグレージュ、ノースリーブが白。サイズはM、L、LLとなる。

  • アイスタッチVネックインナー

「アイスタッチドレスシャツ」は3,900円(税抜)、「アイスタッチVネックインナー」は半そで2,000円(税抜)、ノースリーブ1,900円(税抜)で「洋服の青山」全店および公式オンラインストアで販売する。

マネキンやネットを使ったプロモーション

店舗の約半数が休業するなか、「洋服の青山」では意外なものがネットで注目を浴びた。ショーウィンドウの“マネキン”だ。同社は従来の軽量品と比べて15%軽いビジネススーツをアピールするため、本年4月より10店舗で躍動感あふれる浮遊マネキンを設置していた。その中の1店舗、京都河原町店がSNSで話題となり、ネットニュースなども通じて拡散。およそ600万人に情報が届いたという。

「休業中であってもショーウィンドウは見てもらえる」という事実から、同社はショーウィンドウという資産を再確認。在宅勤務でのWeb会議をイメージした「上半身がスーツ姿、下半身は下着のみ」という展示を行ったところ、こちらも大きな反響があったそうだ。これを受けて、6月から「ストレス軽減」「透けハラ」をテーマとした新たな特殊マネキンを全国14店舗に設置。テレワーク等ストレス軽減シャツ&インナーや、透けにくいシャツ&インナーを訴求していくとする。

  • ストレス軽減をテーマにマネキンを展示予定

  • 透けハラをテーマとした展示も行われる

また5月27日より「ストレス軽減」をテーマとした特設サイト「日本一ストレスが溜まるサイト」の公開がスタートした。これはさまざまな“ストレスが溜まる仕掛け“を、サイト上のスッキリボタンを押すことで解消できるというもの。「透けハラ」をテーマとしたサイトも6月中旬ごろより公開予定となっている。

  • 「日本一ストレスが溜まるサイト」が公開開始

合わせて、SNSを利用したプロモーションも展開する。1つはTwitterの公式アカウントをフォロー&RTするというもの。もう1つは「#テレワークあるある」「#洋服の青山はノンストレステレワークを応援」のどちらかのハッシュタグをつけて“テレワークのあるある話を投稿するというものだ。ともに抽選で青山ECサイトで使える1,000円分のギフトコードが進呈される。