世界トップシェアを誇るバイク業界の盟主・ホンダ。2020年12月には生産台数が累計4億台を突破し、現在では世界21カ国、35拠点でバイクを作っている。そんなホンダが2020年に世に放つ、注目の新モデル3車種をピックアップしてご紹介したい。

  • ホンダ「CT125・ハンターカブ」

    「CT125・ハンターカブ」(写真はグローイングレッド)など、今年のホンダは注目車種が目白押しだ

レジャーのお供に! 「CT125・ハンターカブ」(44万円)

まずは、6月26日に発売となる「CT125・ハンターカブ」から見ていこう。ホンダの大ヒット作である「スーパーカブ」シリーズが持つ普段使いの気軽さに加え、アウトドアレジャーでの活躍が期待できる機能性をも兼ね備えた新モデルだ。

  • ホンダ「CT125・ハンターカブ」

    カラーバリエーションは「グローイングレッド」と「マットフレスコブラウン」(画像)の2種類

車体は「スーパーカブ C125」がベース。オフロード走行を視野に入れ、リアフレームの延長やヘッドパイプ周りの補強などを施し、フレーム剛性バランスを最適化した。

  • ホンダ「CT125・ハンターカブ」

    アップマフラーやアンダーガードなどを採用し、凹凸のある路面などを走る際にも扱いやすいバイクに仕上げてある

  • ホンダ「CT125・ハンターカブ」

    さまざまな形状の荷物の積載に対応する大型リアキャリア

エンジンは空冷4ストロークOHC単気筒の124cc。特に低・中速域でのパワフルな走りを持ち味とする。自動遠心クラッチを採用しているので、左手でクラッチを操作する必要はない。

近年、市場が活気づく原付二種クラスだが、CT125・ハンターカブが新たな旋風を巻き起こせるか注目したい。

個性を発揮! 「レブル250 S エディション」(63.8万円)

続いては、昨年の届出数でトップを獲得したクルーザーモデル「レブル250」に誕生したSエディションモデル。こちらは3月19日より販売中だ。

  • ホンダ「レブル250」

    見た目のインパクトが大きい4灯LEDヘッドライトを採用するなど、よりクールに進化した「レブル250」。今回のSエディションは初の派生モデルとなる

  • ホンダ「レブル250」

    クラッチ操作の荷重を低減したほか、急なエンジンブレーキ時にリアタイヤの挙動を抑制する「アシストスリッパークラッチ」を採用するなど、操作性が向上している

  • ホンダ「レブル250」

    ダイヤモンドステッチの入ったブラウンのシートが、ブラックアウトされた車体にアクセントを加える

2020年モデルで、灯火機器のLED化やアシストスリッパークラッチの採用、前後サスペンションの仕様変更など、装備の充実が図られた「レブル250」。Sエディションでは、ボディーカラーの「マットアクシスグレーメタリック」と同色のヘッドライトカウルやフォークブーツ&フォークカバー、ブラックの車体に映えるブラウンのシートが標準装備となった。4月24日から販売中の新型「レブル500」と合わせて、今後ますます勢力を拡大していきそうなモデルだ。

受注台数4,800台突破! 「ADV150」(45.1万円)

最後は2月14日に発売となった「ADV150」だ。「東京モーターショー2019」に市販予定車として出展された際に、高い関心を集めていたモデルである。年間販売計画は3,000台だが、受注台数がすでに4,800台を突破している注目株だ。

  • ホンダ「ADV150」

    アドベンチャースタイルの軽二輪スクーターとして早くも大人気の「ADV150」

ADV150の開発コンセプトは「限界を超えていく都会の冒険者」。通勤・通学から趣味や非日常の世界まで、幅広く楽しめる軽二輪スクーターを目指した。足回りは専用設計で、ストローク量130mmのフロントサスペンション、同120mmのリアサスペンション、3段レートのスプリングなどを装備。未舗装路から高速道路まで、さまざまな路面で快適な乗り心地と走破性を発揮するという。

  • ホンダ「ADV150」

    スクリーンには新開発のスライドロック機構を採用。高さは2段階で、スピーディーに調整可能だ

搭載するエンジンは耐久性、静粛性、燃費性能に優れたスクーター用グローバルエンジン「eSP」。「PCX」と同じものだが、細部を見直すことにより、低・中速域でのトルクフルで伸びやかな走りを可能にしたそうだ。

  • ホンダ「ADV150」

    スクエア形状の液晶スピードメーター。各種インジケーターは別体のセパレートメーターに集約し、情報表示量と視認性を両立させた

原付から1,800ccの大型モデルまで、幅広いラインアップのバイクを取り扱うホンダ。ここまで見てきたとおり、今年は250cc以下にも目を引く新モデルが豊富にそろっている。これら新型車の登場により、バイク業界が活性化するかどうかにも要注目だ。