テレビ東京系6局ネットにて2018年から放送中のTVアニメ『キラッとプリ☆チャン』。2019年4月からはアニメシーズン2がスタート、2020年4月からはシーズン3の放送も決定している。本作にはさまざまなアイドルが登場。それぞれが自分の「やりたいこと」や夢などに向かって努力し、宝石のような輝きを放っていく。

  • 左から徳井青空、茜屋日海夏
    撮影:稲澤朝博

今回は、『キラッとプリ☆チャン』シーズン2 BD&DVDBOX 3」の発売に併せて、シーズン2から登場したアイドル、金森まりあ役の茜屋日海夏と黒川すず役の徳井青空にインタビュー。お互いのアイドルの魅力や、思い出に残っているエピソードなどについての話を聞いた。

●求める「かわいい」と「かっこいい」

――まずはそれぞれが『キラッとプリ☆チャン』で演じるアイドルのご紹介をお願いします。

茜屋 私が演じる金森まりあは、世界を「かわいい」で平和にしたいと思っているアイドルです。本当に「かわいい」の象徴みたいなアイドルで、「かわいい」の形容詞を使ったさまざまな言葉を生み出しているんですよ。その「かわいい」の世界は、すずちゃんや他のアイドルたちと関わっていくことで、より広がったんじゃないかな。まりあは面白い子ではあるのですが、常に笑顔は絶やさず自分が信じる「かわいい」を貫いているので、芯が強い子だとも感じています。

  • 茜屋日海夏(あかねやひみか)。7月16日生まれ。秋田県出身。81プロデュース、エイベックス・ピクチャーズ所属。主な出演は『プリパラ』シリーズ真中らぁら役、『手品先輩』お姉ちゃん役、『刀使ノ巫女 刻みし一閃の燈火』安桜美炎役など

徳井 黒川すずはまりあちゃんとはとにかく真逆で、「かっこいい」を追求しているアイドルです。ダンスもストイックに極めようとするなど、自分のやりたいことに真っすぐな子なんです。ただ、話が進んでいくにつれて周りの人に対する心遣いなど、「かわいらしさ」も出てきました。でも本人は「かわいい」より「かっこいい」と言われるほうが好きなんですよ。

  • 徳井青空(とくい・そら)。12月26日生まれ。千葉県出身。エイベックス・ピクチャーズ所属。主な出演は『ラブライブ!』シリーズ矢澤にこ役、『ご注文はうさぎですか?』マヤ役、『私、能力は平均値でって言ったよね!』レーナ役など

――最初は「かわいい」を求めるまりあと「かっこいい」を求めるすずの考えがぶつかる場面もありました。

徳井 だから、絶対に混ざり合うことがないと思っていました。でも、まりあちゃんの「かわいい」への本気度や思いを受け入れられるようになってからは、少し尖っていたすずちゃんも柔らかくなって、ふたりが混ざり合っていくんですよね。

――そんなまりあとすず。今度はそれぞれの魅力について、お互いに語り合っていただければと思います!

茜屋 まりあも言っていましたが、すずちゃんは本当に「かわいい」んです! 小さい体で一生懸命にダンスを練習しているところも、まりあに対して『ツン』とした態度を取っていたところも「かわいい」と感じていました。ただ、ふたりが「リングマリィ」のグループを結成するエピソードで、すずちゃんは大人な対応をするんですよね。

徳井 あのときは、まりあちゃんもすずも大人の駆け引きをしていたよね。

――大人の駆け引き。

徳井 すずが海外の事務所からオファーを受けたときに、まりあちゃんがその後押しをするために「かわいい」嘘をつくんですよ。それをすずも嘘だと気が付くけども、あえて、何も言わずにお互いが嘘をつき合うんです。そのやり取りが「大人だなぁ」って感じました。

茜屋 そういう大人な一面が垣間見えてから、改めてすずちゃんのかっこよさを理解しました。だから、「かわいい」し「かっこいい」のが、すずちゃんだと思っています。

徳井 まりあちゃんはどんなことも「かわいい」とポジティブに受け取る子なんですよね。それが、『プリ☆チャン』の世界をまた一段階明るくしている気がしています。彼女が登場するだけで雰囲気がパッと明るくなるので、すごいですよね。本当に否定的なことを言わない。作中に登場する強面で決して「かわいい」路線ではないキャラクターのシルクちゃんにも、「かわいい」と言っていました。それは、みんなに対しての優しさでもあるし、心から笑顔になって欲しいという一心からの行動だと思います。

茜屋 本当に、平和の象徴だなぁ(笑)。

徳井 確かに(笑)。あとカリスマ性もすごい。彼女が配信している「まりあのかわいい向上委員会」という番組だと、色々な動物たちが集まって列を作って歌いますからね(笑)。そんなカリスマ性もみんなを笑顔にするパワーも本当に素敵です。

●恋人みたいな関係

――キャラクターに続き、ストーリーの面についてうかがいます。『プリ☆チャン』シーズン2がスタートしてから1年間が経ちましたが、それぞれが印象に残っているエピソードについて教えてください。

茜屋 先ほども少し触れましたが、やっぱり67話「まりあとすず!ついにグループ結成!? だもん!」と68話「さよなら、すず  まりあ笑顔のお別れ! だもん!」の「リングマリィ」結成のお話が印象に残っています。まりあは最初の頃、「かわいい」を広げるためにひとりで突っ走って、すずちゃんに対しても「かわいい」を一方的にぶつけていたことで、すれ違っていました。それが、徐々にお互いのことを理解し合って、引き寄せられていく。そして、「リングマリィ」が結成される。このお話はウルッとしながらアフレコしました。

徳井 私も結成のところが印象深いですね。好きな人を送りだすために嘘をつくまりあちゃんと、それに気付くけどもあえて言わないすず。やっぱり大人だと思いますし、なんだか、恋人のような関係でもあると感じました。

――まりあとすずと同じく、結成のところはおふたりにとっても大切なエピソードなんですね。

茜屋 そうですね!

――その他、物語のなかで印象に残っているエピソードはありますか?

徳井 私は75話「いっしょにハピなる!めが姉えさんと私!だもん」で、でっかいパンケーキを作るエピソード。あの話では、てこの原理をつかってパンケーキをびよーんってひっくり返すんですよ! 夢があるなぁと思いました。ツボにはまりましたし、夢が膨らむので、すごく大好きなエピソードですね。

茜屋 個人的に小悪魔系プリ☆チャンアイドルの「おしゃまトリックス」が大好きなので、そのふたりが出てくるエピソードは印象に残っています。「おしゃまトリックス」はいたずらばっかりしているけども、憎めないんですよね。まりあとすずちゃんも彼女たちの解散危機を救うためにお手伝いをしたことがありますが、その時も「かわいらしいな」と思っていました。早く彼女たちの歌を聞きたいです!

――色々なエピソードを挙げていただきましたが、シーズン2では最終的に、まりあとすずはブロードウェイに旅立ちました。もし、今後、まりあとすずが帰国してくるとすれば、どのようなエピソードが見てみたいですか?

茜屋 すずちゃんにまりあが付いていったときは、もう「妻なのかな」と思いました(笑)。ただ、献身的にすずちゃんを支えるまりあがどんな感じになるのか、すごく気になります。もしかしたらアメリカ文化に染まってお色気を出すようになっているかも……。でも、帰国したふたりがどう成長しているのかはぜひ見てみたいです。

徳井 私もどういう関係性になっているのか気になる! シーズン2で、すずはまりあちゃんへの理解がどんどん深まっていったんですよね。他の人には伝わらないまりあちゃんの言葉もすずが通訳ができるくらいの仲になりました。そんなふたりがどんな曲を作って、どんなライブをするのか……楽しみで仕方ないです。あとは、お揃いの新しいオリジナルコーデも見てみたいですね!