生活していく上でなくてはならないスマートフォン。SNSだけでなく、電車利用や、普段の買い物までスマホで完結するということが、当たり前になりつつあります。「お財布を忘れても問題ないけど、スマホがないと生きていけない……」という人もいるのでは。

投資もスマホを利用して、情報収集から取引までできるようになりましたが、投資初心者にとっては、ちょっとハードルが高い感じがします。しかしここ最近、投資初心者をターゲットにした「スマホ証券」が登場しています。今回は、代表的なスマホ証券をいくつか取り上げながらその仕組みをご紹介します。

そもそも「スマホ証券」とは メリットは?

スマホ証券とは、株式投資の銘柄選びから取引まで、スマホで完結できる仕組みをもつ、スマホ利用を前提とした証券会社のこと。「投資商品の選び方がわからない」「投資に興味はあるけどまとまったお金がない」などの悩みをもつ投資初心者が利用しやすい証券会社といえます。

個別銘柄の株式投資をする場合、最低単元に数万円~と、ある程度まとまったお金が必要になります。その点スマホ証券であれば、大手企業の株でも1株から購入可能。さらに数百円~数千円と少額から投資ができます。初心者には複雑に感じられる取引も、簡単な手順を踏むだけで完結できるように、操作がわかりやすく工夫されています。そのため、口座開設や銘柄選び、取引完了まで迷わず利用することができます。

もちろん、一般的な証券会社と同様「投資者保護基金」へ加入しているので、証券会社が破綻してしまったとしても、1,000万円までは補償されており、補償面でも安心です。

注意点を確認した上で利用しよう

スマホ証券には、メリットがある反面注意すべき点もあります。ひとつは運営会社によっては、取引できる銘柄が限定されていること。「せっかく口座を開いたのにお目当ての企業の株がない!」ということにならないよう、事前に確認するようにしましょう。

また、取引額が大きくなると、投資にかかる取引手数料が、ネット証券などよりも割高になってしまうこともあるのでその点も意識するようにしてください。

各社の特徴をチェックしよう!

手数料が無料、ポイントで投資ができる、ユーザー同士の交流があるなど、特徴的なサービスがあります。自分に合っていそうな特徴を意識しながら、スマホ証券を選ぶようにしてください。

■SBIネオモバイル証券

ネット証券として約20年の運営実績のあるSBI証券と、Tポイントの運営会社CCCマーケティングが共同出資で設立した会社で、安心度は高め。特に注目したいのは、Tポイント(1ポイント=1円相当)で株を購入できること。ポイントなら損してもダメージは少なくてすむため、投資初挑戦しやすいといえるのではないでしょうか。サービスの利用料分(税抜)でTポイントを獲得することも可能です。

手数料は定額制で、月間の国内株式約定代金合計額50万円までで税込220円かかりますが、200円分のTポイント(※)が還元されるので実質は20円ですみます。「Tポイントの使い道がない!」という人に特にオススメ。IPO(新規株式公開)銘柄を1単元ではなく、1株単位で申し込みができるサービスもあります。

※SBIネオモバイル証券のみで利用できる期間固定ポイント
※2020年3月時点 : 公式サイト

■LINE証券

LINEアプリの「ウォレット」タブからはじめられるので、LINEユーザーならアプリのインストールは不要。スマホで顔画像と本人確認書類の画像を撮影して送るだけで口座開設が完了し、最短で翌営業日から取引開始が可能です。

国内上場株を1株単位で購入できるので、数百円から取引が可能になっています。取引できる4つの時間帯を設け、(昼間9:00~11:20、11:30~12:20、12:30~14:50/夜間17:00~21:00)取引所が開いていない時間帯もフォローしています。「忙しくてヒマがない!」という人でも使いやすいといえそうです。投資信託は100円以上1円単位で取引でき、LINEポイント(1ポイント=1円相当)での購入ができる点も魅力的です。

※2020年3月時点 : 公式サイト

■STREAM(スマートプラス)

従来の株式委託手数料が、いつでも何度取引しても無料で無制限に。複数のニュースソースが提供されるので、世間の動向を銘柄選びの参考にできます。口座開設者が24時間利用できるオンラインコミュニティがあり、情報交換ができます。投資経験が浅いから心配という人は、ベテランの知識を学べることも。「身近な友達とお金の話はちょっと……」という人でもオンライン上の投資仲間なら気兼ねなくお金の話ができそうです。

ログイン/役立つ/フォロー/コメントなどのアクションでランクが上がっていき、信用取引の金利優遇がうけられるというユニークな仕組みも注目です。

※2020年3月時点 : 公式サイト

■One Tap BUY

日本初のスマホ証券「One Tab BUY」は、国内株だけでなく、米国株への投資ができます。投資できる銘柄を、業績の安定している優良企業中心に厳選しており、米国株もAmazon、Apple、マクドナルドなど世界的に有名な企業が揃っています。株数単位ではなく金額指定での取引なので、まとまった資金が必要になる大手企業の銘柄も、1,000円から購入ができます

銘柄選びから購入までの操作が(1)銘柄を選択、(2)金額の指定、(3)買うと、3タップで完結するシンプルな仕組みに。「銘柄選びに悩みたくない。あまり冒険したくない」といった、比較的安定志向の人に向いています。投資の基礎知識を漫画でサポートしてくれるコンテンツがあるのも、初心者にはうれしいポイント。他にも1株から申し込めるIPOや日本株CFDなどサービスが多めです。

※2020年3月現在 : 公式サイト

スマホ証券は、スマホ1台ですべてが完結できるため、毎日忙しく働く人でも、通勤などの空き時間を使って簡単に株式投資に挑戦することができます。実際に、自分のお金を投資することで、資産運用への知識も広がっていきます。まずは、数百円の少額から株投資へチャレンジしてみるのもいいかもしれません。