「隠れビンボー女子」というワードがあるのをご存じですか? ドキッ! とした人もいるのでは? 「隠れビンボー女子」とは、今は収入がそこそこあり、欲しい物は買えるし、レジャーにもお金が使えるのですが、実際には貯金がない人たちのこと。

彼女たちは、服やバッグなど身につけているものはお気に入りのブランドで、おしゃれは手を抜きません。なので見た目はリッチですが、実情は……。

「女子」と書きましたが、もちろん「男子」にも該当者はいます。女子も男子も思い当たる人は、お金とのつき合い方を見直してみてください。

「隠れビンボー女子」チェックリスト

あなたは「隠れビンボー女子」? まずは次のチェックにトライしてみてください。

□預金残高が10万円以上になったことがない
□定期預金はつくっては解約するを繰り返している
□自分が持っているクレジットカードの枚数がわからない
□現金よりクレジットカード払いの方が多い
□残高不足でクレジットカード会社から連絡がくることがある
□貯金をするより今は生活を楽しみたい
□ボーナスが入っても、いつの間にかなくなる
□貯金がないので何かあったときのために保険にたくさん入っている
□自分磨きにかけるお金はケチらない
□ブランド品を買うとワンランク上の自分になったきがする
いかがですか? チェックの数が多い人は、隠れビンボー女子の可能性大です。

「隠れビンボー女子」の特徴は、収入はそこそこあるのに、実際には貯金がない人のこと。つまり入ったお金を全部使っているということです。このお金の使い方が見直されない限り、お金が貯まる可能性は極めて低いかもしれません。

健康で、会社の業績がよく、収入が安定しているなら、お金を使っても、来月になればまたお金は入ってくるので深刻な事態にはなりません。でも思わぬケガや病気、会社の業績不振、地方に住む親の介護など、安定した収入の歯車が狂ったときはピンチになります。貯金がないので、途端に困ることに。

また「隠れビンボー女子」には自覚がある人と、ない人がいるのも特徴のひとつです。自覚ありの人は、お金に対する漠然とした不安を抱え、「お金を貯めたい」という気持ちがあります。一方、自覚なしの人は「先のことはわからないから、今を楽しんだ方が人生ハッピー!」と思っているので、そもそもお金を貯める気持ちがなく、症状はより深刻です。

「隠れビンボー女子」からの脱却法をアドバイス

次の3ステップで「隠れビンボー女子」から抜け出すことが可能になります。

ステップ1 先取りで貯金する

先取り貯金は、お金を貯める王道中の王道。貯めている人のほとんど全員が先取りで貯金しています。 入ってきたお金を全部使い切る人は、先に貯金分を差し引き、この分は最初からなかったものとして、残った分でやりくりするのがオススメです。

ステップ2 クレジットカードを封印する

クレジットカードを使うと、今月いくら使ったわかりにくくなります。クレジットカード支払いはやめて現金払いに徹しましょう。先取りで貯金して、残った分が今月使えるお金です。この金額内で赤字にならないようにやりくりを工夫します。

ステップ3 お金の使い方を見直す

先取り貯金を差し引いているので、1カ月に使えるお金がこれまでより少なくなったはず。その分をカバーするためにお金の使い方を見直します。お金の使い方の見直しに有効な方法をピックアップしました。

・洋服代を減らすために手持ちの服をフル活用する

クローゼットの中の服を全部出してスマホで撮影。通勤電車の中など時間があるときにチェックします。手持ちの服がこれだけあるとわかれば、新しい服を買うのを控える気持ちになりますし、同じようなものを買わなくなるはず。

・通販サイトの買い物確定は翌日まで延ばす

夜、通販サイトを見ていて「欲しいな~」と思うものがあっても、とりあえずカートに入れておき、買い物確定のポチッは翌日にします。1日あけることで、買いたいテンションをクールダウンさせることができます。

・欲しい物を書き出して優先順位をつける

まず欲しい物、やりたいこと、行きたい場所などの希望や目標を付箋にどんどん書き出します。次に、かなえたい希望や達成したい目標の順に付箋を並べていきます。自分が本当に欲しい物ややりやいことが見えてきて、満足度の高いお金の使い方ができるようになるはずです。

・帰宅したら財布からレシートを出す

家計簿をつけていなくても、毎日、財布からレシートを出して見ます。今日、自分が何にお金を使ったか? いくら使ったか? を知るだけでも、ムダ使いにブレーキがかかります。

・財布に1000円しか入れない日をつくる

週1回、財布に1000円だけを入れて出勤します。とにかく、その日1日は1000円だけでやりくり。最小限のお金しか持ち歩かなければ、ムダな買い物がなくなります。また「1日1000円でもなんとかなったという」という成功体験を積み重ねて、お金を使わない練習をしましょう。

まとめ

収入は低い方ではないのに貯金がない人は、「隠れビンボー女子」の可能性があります。今は大丈夫でも、急なピンチが訪れたときに慌てることになるでしょう。「隠れビンボー女子」を卒業するために①先取り貯金する、②クレジットカードを封印する、③お金の使い方を見直すの3ステップにトライしてみてください。

村越克子

村越克子

フリーランスライター。学習院大学文学部心理学科卒業。編集会社を経て、フリーに。主婦を読者対象とした生活情報誌を中心に執筆。家計のやりくりに奮闘する全国の主婦を取材し、節約に関する記事を数多く手がける。執筆協力に『綱渡り生活から抜けられない人のための絶対! 貯める方法』永岡書店など。