お笑いコンビ・鬼越トマホークの坂井良多と金ちゃんが、28日深夜(27:00~)に放送されたニッポン放送『オールナイトニッポン0(ZERO)~決戦!お笑い有楽城~』で優勝し、『オールナイトニッポン0(ZERO)』の単発パーソナリティ権と優勝賞金10万円を獲得した。

  • 左から坂井良多、金ちゃん

この番組は、各芸能事務所イチオシの若手芸人がラジオ形式でのトーク力を競い合うプログラム。出演芸人は、鬼越トマホークの他、Yes!アキト、駆け抜けて軽トラ、きしたかの、SAKURAI、さんだる、鈴木幹也、ストレッチーズ、TCクラクション、トンツカタン、はなしょー、真夜中クラシック、ゆかりてるみの計13組で、審査員はお笑いコンビ・TKOの木本武宏、タレントの野呂佳代らが務めた。

予選ラウンド第1位は、審査員投票で18ptを獲得したトンツカタン。鬼越トマホークは持ち前の毒舌トークを繰り広げて笑いをさらうも、9ptで第2位と、ダブルスコアをつけられていた。

決勝戦を控えて坂井は、「もし僕らが放送禁止用語ばかりだったら、トンツカタンを使ってもらえれば」「僕らは存分にリミッターを外していきます」と宣言。すると、木本から「鬼越の優勝狙ったトークが見たいわ」と要望があった。

金ちゃんが「どういうのが良いですか?それに合わせてトークします」と教えを求めると、木本は「使われへんことは一切ゼロにした “使える”ことを意識したトークをして」とアドバイスを送った。これに金ちゃんは「多分だいぶつまらなくなりますよ?」と苦笑い。坂井も「毒舌でテクニックがないのをごまかしてきたから…(笑)」と弱気になるも、木本からは「行けるって。頼むわ」と背中を押されていた。

その助言に従って、決勝戦では毒を抜いたエピソードトークを披露した鬼越トマホーク。その結果、優勝が決まり、金ちゃんは「えー!俺ら絶対ないと思って、全部、木本さんのせいにしようとしてたのに!」と驚きを露わに。

木本は「鬼越トマホークは『オールナイトニッポン』にめっちゃハマりそうな気がする。1回だけという話ですけど、もしかしたら、そのまま続いて“オールナイトニッポンの人”になっていくんじゃないかな」と総評。坂井は「(そうなったら)TKOさんを呼びたいです。TKOさんが復帰する時は僕らのラジオでお願いします!」と恩義を示した。

優勝した鬼越トマホークは番組終了後、囲み取材に応じた。

■爆笑問題・太田からはアドバイス、田中からは「派手に散れ」

――まずは優勝の感想をお聞かせください。

金ちゃん:本当に木本さんのおかげですね。

坂井:木本さんはラジオの経験が豊富なので、本当の真面目なアドバイスをくれたと思うんですよ。僕らみたいな芸風には、ちょっと釘を刺してくれる人が必要だと思っていました。やっぱり、いくところまでいっちゃうと放送できないわけで。

金ちゃん:そうそう。木本さんってちゃんと売れた人じゃないですか。「悪口聞きたいよ」とか「もっといけよ」とか言ってくる、しょーもない作家とかいるんですよ(笑)。絶対責任取ってくれないじゃないですか。

坂井:爆笑問題の田中(裕二)とかね(笑)。

金ちゃん:ウーチャカ(田中の愛称)のほうね(笑)。

坂井:そう、めっちゃ「言え」って言ってくる! 太田(光)さんは、たとえば「今度『お笑い有楽城』があるんですよ」って相談したとしたら、「お前ら、ちゃんと放送を考えろよ」って言ってくれるんですよ。でも、ウーチャカは「派手に散れ」って言って、放送の後に「今までありがとな」って帰りますから(笑)。

■「キャラが被らない」が強み

金ちゃん:いずれにせよ、(優勝は)完全にトンツカタンが獲ると思っていたので、ちょっと申し訳ないですね。

坂井:まぁ、(同じお笑いトリオの)四千頭身のおかげもあるけどな。四千頭身がいない世界線だったら、トンツカタンになってたよ(笑)。

金ちゃん:今度、四千頭身に会った時「ありがとう」って言わなきゃ。何のことかわからないだろうけど(笑)。

坂井:お笑いでは「キャラが被らない」って重要で、僕らはキャラが被らないんですよ。トンツカタンのほうが後輩なんですけど、僕らのほうが粗削りだったから選んでもらえたのかもしれないですね。『オールナイトニッポン0(ZERO)』はもしかしたら粗削りでも良いのかもしれない。

――今回の優勝で『オールナイトニッポン0(ZERO)』の単発パーソナリティ権を獲得したわけですが、冠ラジオは初めてですか。

金ちゃん:はじめてですね。

坂井:ラジオをやりたいなという気持ちはありました。『オールナイトニッポン0(ZERO)』は同期のニューヨークがやっていて、悔しかったですからね。

金ちゃん:その次、ランパンプスっていう後輩もやっていたんですけど、意外と2組ともそんなにハネず(笑)。

坂井:今だと霜降り(明星)がやってるよね。霜降りとは真逆のラジオにしていきたいし、やっぱりラジオファンを獲得していきたいです。(ラジオは)“人間”を出せるので。人間を好きになってもらうのはラジオが一番だと思いますし。

金ちゃん:そうだね。爆問さんのラジオ出た後、Twitterのフォロワーが2,000人くらいブワーっと増えたんです。でも、2回目出た時は100人くらいだったんですよ。だから、2,100人しかあのラジオ聴いてないんじゃないかな(笑)。多分、ラジオファンってそれくらいコアなんですよ。その2,100人はきっと僕らのことをすごい好きになってくれたと思いますし、コアなファンに向けて頑張りたいですね。

坂井:芸人の先輩にも言われていますよ。「ラジオでファンになった人は離れない」と。

■「佐久間さんを引きずりおろします(笑)」

――これから放送されるお2人の『オールナイトニッポン0(ZERO)』でやってみたいことはありますか。

金ちゃん:「ラジオと毒舌の融合」ですね。いろいろな先輩が爆問さんとのラジオを聴いてくれて「お前ら、めっちゃ面白いけど、あそこまでいってまたどんどん(毒舌を)求められてもキツいぞ。ちゃんとした道に戻れよ」みたいなことを言われていたんですよ。

坂井:なので、鬼越トマホークにしかできない『オールナイトニッポン0(ZERO)』を模索しようかなと思います。

――ちなみに、レギュラー化の野望はありますか。

坂井:今、空きがあるのどこ? 弱そうなところ。

金ちゃん:佐久間(宣行)さんだな(笑)。やっぱり、テレビプロデューサーなのにラジオやるって芸人の枠を1つ減らしてるじゃないですか。

坂井:佐久間さんって会うと「若手芸人のために」とか言ってるんですけど、「お前がラジオやってるのが一番ためになってないんだよ!」って(笑)。しかも自虐で「俺が『オールナイトニッポン』の記者会見やっても、テレビ東京だけ来ないんですよ」って、そんなの当たり前だろ! 裏切者なんだから! あの人の聴取率が上がるのと反比例して、『ゴッドタン』の視聴率落ちてるんだから(笑)。

金ちゃん:佐久間さんの枠でお願いします。

坂井:Creepy Nutsとかファンだもんな。ずっとやっててほしいもんな。

金ちゃん:そうです。だから、佐久間さんだけ引きずりおろします(笑)。