■総評

調査の結果、年収1,000万円以上のマイナビニュース会員のうちクレジットカードを持っている人は91.0%と、大多数がクレカ所持者であることがわかった。カードの所持枚数を聞くと、「1枚」が11.4%、「2枚」は18.3%、 「3枚」は21.6%と、半数以上(51.3%)が3枚以下となった。一方で、「10枚以上」カード持っているという人も8.4%いた。

持っているカードが何であるかを聞いたところ(複数選択可)、1位は50.2%を集めた「楽天カード」となった。以下、2位「JCBカード」(37.7%)、3位「Yahoo!Japanカード」(34.8%)、4位「イオンカード」(26.7%)、5位「三井住友カード」(26.0%)までがトップ5に入った。

所持しているカードの中で最も使っているものを訊ねると、1位「楽天カード」(21.6%)、2位「JCBカード」(12.1%)、3位「Yahoo!Japanカード」(10.6%)、4位「三井住友カード」(7.7%)、5位「JALカード」(5.9%)の順となった。所持してるカードの3位だった「イオンカード」は7位に順位を下げ、同じく5位だった「三井住友カード」は4位に、7位だった「JALカード」が5位にそれぞれ順位を上げている。また所持カードでは11位に過ぎなかった「アメリカン・エキスプレス・カード」が、最も使っているカードでは6位に躍進している。

そのカードを最も多く使っている理由としては、各カードに共通して「ポイントが貯まる」「利用しやすい」「ネットでよく使う」「信頼できる」などの声が寄せられた。上位のカードに見られる傾向として、「楽天カード」「Yahoo!Japanカード」「イオンカード」など流通系のカードでは「ポイント付与率/還元率」や「使い勝手の良さ」が、信販系の「JCBカード」では「提携店舗の多さ」「特典/サービスの良さ」が、銀行系の「三井住友カード」では「信頼性」が、交通系の「JALカード」は「マイルが貯まる」ことなどが高い評価につながっているようだ。

特にネット通販を主体とした流通系カードは日頃の通販利用でポイントが貯まりやすく、人気となっている。銀行系ではあるものの上記の「三井住友カード」も、もしかしたらAmazonと提携したカード「Amazon Mastercard」を発行していることも評価されているのかもしれない。

次に、高級クレジットカード(ゴールドカード、プラチナカード、ブラックカード)を持っているかどうかを聞いた。結果は「はい」が52.4%、「いいえ」は47.6%で、所持している人がやや多い。所持している枚数は、「1枚」が7割以上の71.3%。「2枚」は20.3%、「3枚」は4.2%で、「4枚以上」はごくわずかだった。

所持している高級クレジットカードの中で最も利用しているものは、1位「JCBカード」(18.2%)、2位「イオンカード」「JALカード」(各10.5%)、4位「dカード」(9.8%)、5位「楽天カード」(8.4%)が上位5つ。先に聞いた「所持しているカードの中で最も使っているもの」と比較すると、1位だった「楽天カード」が5位に下がり、2位の「JCBカード」がトップへ、3位の「Yahoo!Japanカード」は13位と大きく順位を下げた。4位だった「三井住友カード」が8位になる一方、5位だった「JALカード」は「イオンカード」と並んで2位に、7位の「dカード」は4位となっている。6位の「アメリカン・エキスプレス・カード」は順位を維持した。

その高級クレジットカードを最も多く使っている理由としては、先の回答にあった「ポイントが貯まる」「通販や実店舗で使い勝手がいい」などに加え、「各種サービスが受けられる」「マイルが貯まる」「空港ラウンジなどが利用できる」「信頼性が高い」「ステータスがある」など、高級カードならではと思えるコメントも見られた。特に海外旅行や海外出張と関連した評価ポイントは、高収入のビジネスパーソンなればこそといえるかもしれない。

今回は「年収1,000万円以上」に限定した調査であったため他の所得層との比較はできないが、「年収1,000万円以上」の人たちの高級クレジットカード所持率は5割を超え、かなり高率な印象だ。また、一般カードでは「楽天カード」の強さが際立っていたが、高級クレジットカードでは順位に大きな変動が見られ、そこも興味深い。

高級クレジットカードは商品購入時の使用では一般カードと大きな差異はないものの、コンシェルジェサービスや宿泊優待サービスなど提供されるサービスの質の高さや、旅行傷害保険自動付帯などでメリットを打ち出している。特に海外に出かける機会が多い場合には、充実した各種サービスやステータスの高さによる恩恵を感じている人は多いかもしれない。高級クレジットカードは、そのカードにふさわしい場所で大いにその実力を発揮しているようだ。

調査時期: 2020年3月9日
調査対象: 年収1,000万円以上のマイナビニュース会員
調査数: 300人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません