今や世界規模での流行が現実のものとなっている新型コロナウイルス。その騒動に紛れてあまり目立たないが、今年も花粉症の季節がしっかりとやって来ている。例年、2月から4月にかけてが花粉飛散の活発な時期なので、今がまさにピークといえるだろう。

花粉症の症状に悩む人にとっては真に憂鬱なシーズンの到来だが、具体的には日常でどんなことで困っているのだろうか。そこで今回は、花粉症に悩むマイナビニュース会員361名に「花粉症によって困ること」を テーマにアンケート調査を実施。花粉症持ちであれば思わず共感せずにはいられないエピソードと共に、ご紹介しよう。

  • 花粉症によって困ることは?

    花粉症によって困ることは?

Q.花粉症によって困ることを教えてください

1位:目や鼻が気になって仕事や家事に集中できない(55.1%)

2位:倦怠感やだるさを感じ、やる気が出なくなる(35.5%)

3位:診察費や対策アイテム費など、お金がいろいろとかかる(31.3%)

4位:薬などを服用すると、日中に眠くなってしまう(30.7%)

5位:洗濯物や布団が外に干せない(26.6%)

■目や鼻が気になって仕事や家事に集中できない

・「くしゃみ、鼻水が止まらなくなり、仕事ができなくなってしまった」(52歳女性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)
・「会議中にくしゃみが止まらず、迷惑をかけたことがある」(46歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「仕事中に鼻水が落ちてくるので、マスクの中で鼻の穴にティッシュを詰めている。また、目がかゆくなるので目薬を使う」(63歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
・「外回りの営業なので、お客様の所に訪問中に目がかゆくなり、涙目で商談しなければなりません」(49歳男性/専門店/販売・サービス関連)
・「鼻水が止まらなくて箱ティッシュを手放せないし、モチベーションも上がらない」(40歳女性/サービス/事務・企画・経営関連)
・「とにかくくしゃみが止まらず、周りに迷惑がかかってないか気にはなるし、仕事中に何度も席を外すことが多くなってしまいます」(47歳男性/総合商社/事務・企画・経営関連)

■倦怠感やだるさを覚え、やる気が出なくなる

・「頭がボーっとする感じがする」(49歳女性/その他/専門サービス関連)
・「かゆみとだるさで、何もやる気が起きないことが続いた」(30歳男性/リース・レンタル/営業関連)
・「不愉快な気分が続く」(56歳男性/教育/IT関連技術職)
・「体がだるく、頭が重い」(50歳男性/インターネット関連/IT関連技術職)
・「一日中だるくなりますし、仕事の能率が上がらなくなりますね」(37歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)

■診察費や対策アイテム費など、お金がいろいろとかかる

・「専用の乾燥機を使っているのですが電気代が気になり、困っています」(35歳女性/警察・消防・自衛隊/公共サービス関連)

■薬などを服用すると、日中に眠くなってしまう

・「眠くて運転が危険」(50歳男性/ガラス・化学・石油/営業関連)
・「ランチの後、めっちゃ眠くなる」(43歳女性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)
・「薬で眠くて、あぶないあぶない」(38歳女性/サービス/その他・専業主婦等)
・「薬が効きすぎて、朝起きられない。昼間は眠く仕事にならない。車の運転は怖くてできない」(54歳男性/専門店/営業関連)

■洗濯物や布団が外に干せない

・「洗濯物が生乾きになる」(34歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「服や布団を干せない。室内を換気できない」(33歳男性/輸送用機器/販売・サービス関連)
・「布団や洗濯物を外に干してから、花粉をはたいて取り込む作業が面倒だと思う」(51歳女性/専門店/販売・サービス関連)
・「洗濯物が外に干せないので、子どもの保育園の着替えや寝具の洗濯が室内干しになり場所を取る」(32歳女性/金融総合グループ/事務・企画・経営関連)

■総評

調査の結果、「花粉症によって困ること」の1位は、55.1%を集めた「目や鼻が気になって仕事や家事に集中できない」となった。寄せられたコメントでは、「くしゃみ、鼻水が止まらず仕事ができない」「外回りの営業で、涙目で商談」「会議中にくしゃみを連発」「目がかゆくて仕事が進まない」などの悲痛な様子が綴られている。特に接客や商談など対面の場面では、普段よりもいっそう神経を使っていることだろう。「試験の時に、苦しすぎて集中できない」という受験生の声もあり、その過酷な状況に同情を禁じ得ない。

2位は、「倦怠感やだるさを覚え、やる気が出なくなる」(35.5%)がランクイン。「とにかくしんどい」「だるい」「頭が重い」「倦怠感が酷い」などシンプルな表現が目立つが、それがかえって症状のつらさをストレートに伝えていて印象的だ。

3位は「診察費や対策アイテム費など、お金がいろいろとかかる」(31.3%)。今回、「複数回答可」というかたちで回答してもらったため、単体でのコメントは少なかったのだが、目薬や点鼻薬、マスク、くしゃみや鼻水抑制のための薬代、診療費や通院費など花粉症にまつわるコストは多岐にわたる。空気清浄機や室内干し用の乾燥機の購入費や、その電気代なども含めれば家計に及ぼす影響はさらに甚大だ。加えて昨今は新型コロナウイルスの影響でマスクの品薄状態が続いているなど、いっそうの困難が襲っている。

新型コロナウイルスの影響という点では、今回のアンケートでは関連したコメントもいくつか見られた。「屋外では発症しないのですが、風通しの悪い屋内、特に図書館などでくしゃみが止まらなくなって周囲に迷惑をかけてしまいます。最近は新型コロナウイルスで神経質になっている人が多いので、なおさら気まずいです」(56歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)や、「通勤中にくしゃみをするとコロナと疑われて視線が痛い」(40歳女性/食品/技能工・運輸・設備関連)などがそれに当たる。

また直接的にコロナウイルスに触れたものではないが、「電車の中でくしゃみを必死にこらえていたら、優しそうな女の人が『どこかお体の具合でも悪いんですか?』と優しく聞いてきてくれたのですが、その瞬間、私の緊張の糸が切れて、そのまま、その女の人の顔面へ『ヘックショ~ンっ』とくしゃみをぶっかけてしまい、その直後、それまでの優しそうな雰囲気を豹変させて、ビンタを食らってしまったことがあった」(50歳男性/半導体・電子・電気機器/事務・企画・経営関連)という、花粉症持ちであればいつ遭遇してもおかしくない悲劇的な体験を語ってくれた人もいた。

今年は、例年に増して厳しい環境に置かれているであろう花粉症患者。なんとか無事に乗り切ってほしいと、切に願う。

※写真と本文は関係ありません

調査時期: 2020年3月7日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 361名(男性227名 女性134名)
調査方法: インターネットログイン式アンケート