トヨタ自動車の新型コンパクトカー「ヤリス」が好調な立ち上がりを見せている。2020年2月10日の発売から約1カ月が経過した3月9日現在、受注台数は月間販売目標(7,800台)の約5倍となる約3万7,000台を達成。内訳としては、ハイブリッド車の販売が約45%を占めているという。

  • トヨタの新型「ヤリス」

    トヨタの新型「ヤリス」

売れているのはどのグレード?

新型ヤリスは「ヴィッツ」の後継モデルとなるトヨタの新型コンパクトカー。「TNGA」(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)という考え方に基づき同社が開発した小型車向けの新規プラットフォーム「GA-B」を採用した初めてのクルマだ。ボディサイズは全長3,940mm、全幅1,695mm、全高1,500mm。ヴィッツに比べると全長が5mm短くなっている。

新型ヤリスには最新の技術がいくつも盛り込まれている。トヨタ車の中で、新型ヤリスが初めて採用する技術としては例えば、シフト操作をするだけでクルマが自動駐車してくれる高度駐車支援システム「Advanced Park」や、運転席および助手席が回転する「ターンチルトシート」などがある。SUVの「RAV4」が搭載している電気式4WDシステム「E-Four」を採用するのも、トヨタのコンパクトカーとしてはヤリスが初だ。

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大別すると、ヤリスには価格の低い順に「X」「G」「Z」という3つのグレードがある。その中で、パワートレインはガソリンエンジン車かハイブリッド車か、駆動方式は前輪駆動(2WD)か四輪駆動(4WD)か、トランスミッションはCVT(無段変速機、いわゆるオートマチック車)かMT(マニュアル車)かなど、いろいろな組み合わせが選べる。価格は139万5,000円~249万3,000円だ。この1カ月の受注状況としては、グレード別では「Z」と「G」がともに約30%となっていて、ハイブリッド車の内訳は約45%に達したという。