長谷川博己主演のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』(毎週日曜20:00~)で、織田信長の妻となる帰蝶役に抜てきされた川口春奈。初の大河ドラマ、初の時代劇、初の乗馬と、“初”尽くしのプレッシャーのなか、川口は凛とした可憐な帰蝶像を作り上げた。「すべてが新鮮だった」と言う川口に、現場の撮影秘話を聞いた。

  • 『麒麟がくる』

    『麒麟がくる』で帰蝶を演じている川口春奈

時代は、明智光秀(長谷川博己)、斎藤道三(本木雅弘)、織田信長(染谷将太)など、戦国の英雄たちが群雄割拠する乱世。川口演じる帰蝶は、美濃の守護代である道三の娘で、光秀の従姉妹に当たる。帰蝶は、織田家と内通していた夫・土岐頼純を、道三に毒殺されたあと、信長と政略結婚をするという、波乱に満ちた生涯を送っていく。

■時代劇の所作に苦労「一つ一つが勉強に」

――まずは、初の大河ドラマに参加されたご感想から聞かせてください。

大河ドラマはもちろん時代劇も初めてだったので、着物を着て、かつらを被ってお芝居をすることすら不慣れで、いまでも慣れてきたのか、わからないところもあります。セット1つ取っても、ロケ1つの内容にしても、ものすごいスケールが大きくて、たくさんの方々が関わっていることを日々実感しています。自分にとってはすべてが新鮮です。

――時代劇が今回初めてということで、独特の所作も大変そうですが。

そうですね。相手によって動き方が変わるというお芝居も初めてでしたし、現代劇とは違った制限も出てくるのですが、一つ一つが勉強になりました。

――立て膝で座るというのも、独特の所作ですね。

見た目は地味ですが、慣れていないと難しい姿勢で、はじめは苦労しました。また、手の置く位置によって、リラックスしたり、緊張したりする表現ができると、所作の先生に教えていただきました。日々勉強できるし、発見も多いです。

――帰蝶を演じるにあたり、どんな点を意識されていますか?

帰蝶は激動の時代を生き抜いた女性で、すごく芯の強さがあり、とても賢い人。信長をコントロールしたり、凛とした強さがあり、自分の芯がぶれないような女性を演じてほしいと言われたので、そこは常に心掛けて演じています。

――美しく鮮やかな衣装も話題となっています。

本当にきれいで、色もパキッとしていますし、役柄によって色の系統が違うので、キャラクター像を作っていく上で、メイクと共に、役に切り替えられるスイッチにもなると感じています。

――帰蝶として戦国時代に入り込んでみて、いかがですか?

いまだに、すごいところにいるなと、不思議な感じです。でも、純粋にオンエアを観てうれしかったです。

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■長谷川博己に感謝 本木雅弘との共演も語る

――主演の長谷川博己さんの印象も聞かせてください。

本当に助けられています。「はじめまして」でしたが、インする前から温かい言葉をかけてくださったり、撮影に入ってからも気にかけてくださいました。いつも穏やかに現場にいらっしゃるので、とても安心感がありますし、周りのことも常に見渡して気にかけてくださるので、非常に感謝しています。

――道三役の本木雅弘さんも、凄みのある存在感が素晴らしいです。本木さん演じる父・道三は、いかがですか?

ものすごい威圧感やオーラがあり、なんだか見透かされているような感じがします。そこにいるだけで、自分が動かされるような気さえしました。

――帰蝶の夫、土岐頼純を道三が毒殺するシーンも迫力がありました。

帰蝶は途中で退出しましたが、その後ですごい事態になりましたね(苦笑)。でも、あの時代ではそういうことが当たり前にあったのだろうなと思います。いろいろな思いがありながら、私は一視聴者としてテレビで観ていましたが、ものすごい迫力で圧倒されました。

――大河ドラマに出たことで、周りからはどんな反響がありましたか?

普段は大河ドラマを観たことのない友人も「勉強しながら観るよ」と言ってくれたり、毎回楽しみに観てくださっているという方もいます。家族や友人も含め、みんなが気合いを入れて応援してくれているような気がします。

――『麒麟がくる』は、川口さんのキャリアにおいて、どんな作品になりそうですか?

今まで自分を知らなかった方々にも、大河を観て知っていただける機会だと思います。帰蝶の役は、間違いなく自分を成長させてくれる役だと思いますし、一生懸命やるのみです。この作品を通じて、多くのことを吸収できればいいなと思っています。

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■プロフィール
川口春奈(かわぐち・はるな)
1995年2月10日生まれ、長崎県出身。雑誌『ニコラ』のモデルとして活躍後、2009年に女優デビューし、ドラマ、映画、CMと幅広く活躍。主な近年の映画出演作は、『クリーピー 偽りの隣人』(16)、『にがくてあまい』(16)、『一週間フレンズ。』(17)、『九月の恋と出会うまで』(19)など。ドラマは日本テレビ『愛してたって秘密はある。』(17)、Amazonプライム『しろときいろ』(18)、テレビ朝日『ヒモメン』(18)、日本テレビ『イノセンス -冤罪弁護士-』(19)など。

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