――諸田(敏)監督は『ジオウ』テレビシリーズからご一緒されていた方ですが、押田さんの主演作で組んでみたご感想はいかがですか。
諸田監督は、役者の自由にさせてくれることが多いのですが、ちゃんと見るべきところは見てくれていて、今回でも「ソウゴに核心を突かれるゲイツ」とか「怒りに任せて激高するゲイツ」といったシーンでは、僕とのコミュニケーションをしっかり取ってくださり、台本の読み合わせをしてくださいました。撮影はとても楽しく進みましたし、自信を持って取り組むことができました。
――平成仮面ライダーシリーズで活躍した歴代の「2号」ライダー……『仮面ライダーオーズ/OOO』の仮面ライダーバース/伊達明(演:岩永洋昭)、『仮面ライダー555(ファイズ)』の仮面ライダーカイザ/草加雅人(演:村上幸平)、『仮面ライダーW(ダブル)』の仮面ライダーアクセル/照井竜(演:木ノ本嶺浩)、『仮面ライダーディケイド』の仮面ライダーディエンド/海東大樹(演:戸谷公人)がゲスト出演しているのも大きな注目ポイントとして、発表されるとすぐに話題となりましたね。
みなさん印象的な活躍をされますので、ファンのみなさんは期待していただいて大丈夫です。僕が共演させてもらって、特に印象に残った方はアクセルの木ノ本さんです。物語のキーマンでもありますし、撮影が終わったあとご飯をご一緒させてもらったり、とても優しくしていただきました。演技も熱いですし、すごく影響を受けました。
――ゲイツ、ツクヨミ、ソウゴが同級生という設定なので、テレビシリーズでは考えられなかった"ほのかな恋愛模様"なんていう要素も盛り込まれているそうですが……。
そこは学園青春ドラマとしてはあってもおかしくないですから(笑)。テレビシリーズをやっているとき、ファンのみなさんがよく「ゲイツはツクヨミに特別な感情を抱いているのでは?」みたいな"想像"をされていたと聞きますが、今回は別の時空での物語ですから"もしも"の世界が形になって表れているかもしれません。そういった作劇がある程度自由にできるのが「仮面ライダーシリーズ」のいいところなんだと思います。
――そういえば、ふつうの高校生活を送っているゲイツは「明光院景都(みょうこういん・けいと)」という"本名"が設定されているとうかがいました。『令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』の入場者プレゼントとして配布された「学生証」にも「景都」の名前が記されていて、驚いたファンの方も多かったと聞いています。
そうです。「景都」が本名で、ゲイツはニックネームということになっています。ソウゴだけがゲイツと呼んでいるみたいなんですね。
――『ジオウ』テレビシリーズでは、ソウゴがウォズと出会ったことで「魔王」になる道が開かれていきますが、本作ではほぼ同じシチュエーションで、ゲイツが"白ウォズ"と遭遇したのがきっかけで「救世主」になることを示唆されますね。
シナリオを読んだとき、導入部分がテレビシリーズ第1話をなぞるような展開だったので、(奥野)壮=ソウゴと同じ雰囲気にならないように意識して演じました。やはり主人公が違うので、イメージが被ってしまわないようにしたかったんです。
――テレビシリーズではソウゴやゲイツの行く手を阻む「タイムジャッカー」の3人も、今回では同じ学校で共演する間柄となりました。ウール役の板垣李光人さん、オーラ役の紺野彩夏さん、スウォルツ役の兼崎健太郎さんとご一緒されるシーンはいかがでしたか。
テレビではソウゴ、ゲイツ、ツクヨミ、ウォズとタイムジャッカー3人は別行動が多く、7人が集まるシーンがほとんどなかったので、今回一緒に演技をすることができて単純に楽しかったですね。