映画史の1ページに燦然と輝く大人気シリーズの最新作『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(12月20日公開)の公開に先立って、本作のJ.J.エイブラムス監督が来日。マイナビニュースのインタビューに応じた。エイブラムス監督がメガホンを取ることが判明して以降、さまざまな機会で監督は「ファンが満足する作品を目指す」と語り続けてきたが、はたして完結編の内容はいかに!? 「不思議なことに、完結編のフィナーレは早い段階で決まったよ」と笑顔で語る監督に、ホンネを聞いた。

  • 『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』

    『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』のJ.J.エイブラムス監督

――42年間続くサーガの一貫性も含めて、今作で一番注意したものとは?

ストーリーはネタバレになってしまうので言えないけれど、エピソード7とエピソード8から始まっての完結編という意味があると同時に、オリジナルの三部作で始まったもの、そこで生まれたアイデアをここで繋げて語ることも重要だったよ。いままでのことを包括しながらも、今現在に繋げていく作業が一番大事なことだった。

――作っている過程で一番興奮した瞬間は?

すぐに思い出すものは、俳優たちの演技だね。非常に掘り下げた、深い演技もあると思う。映像、ビジュアル的には、ILMの最高の仕事だと思っている。非常にエピックな物語で、ストーリーも壮大だけれど、とっても親密なシーンもけっこうあって、際どいところもあると思う。新しいキャラクターもクリーチャーも、イースターエッグもたくさんある。驚きもたくさんあるし、アクションも楽しいと思う。

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――夏にアメリカで開催したファンイベント「D23 Expo」では、とても満足がいくもので、観てもらうことが待ちきれないと、ファンが納得する映画になっていると言われていましたが、そのためにどういう努力を?

いい映画になっているかどうかは、ファンが決めることだけれど、ただ、僕は『スター・ウォーズ』に関わっていることと、才能あふれるキャスト、スタッフと仕事をしたことを誇りに思っている、そういう作品だよね。また、1本でも3本でもなく、9本を終わらせること、まとめてサーガを終わらせることの責任を感じていた。なんだか圧倒される瞬間もあったけれど、まわりを見渡してみると、ものすごい人たちと一緒に仕事をしていることに気づいてね。ストーリーはハラハラドキドキするし、面白いし、ちょっと予測もつかないところもあり、9本のまとめとしてみんなが「ああ、こうなるべきだね!」と思うような作品にしたかった。確かに早く観てほしいとは思うけれど、いい映画かどうか判断するのは、あくまでも皆さんですよ(笑)。

――ラストシーンは悩みましたか? もしくは何回も会議をするようなことも?

ふさわしい物語の構築は、すごく時間がかかった。でも非常に早くアイデア浮かんだ部分もあって、ラストは思っていたよりも早く決まったよ。これはすごく不思議なことだけれど、冒頭が一番悩ましかった。それってけっこうトリッキーだよね(笑)。

――どうして悩まれたのでしょう?

終わりの終わりは比較的ラクなもので、終わりの頭が、元になるところが非常に難しかった。いろいろな理由があって、やはり1本でも楽しめる映画にしたかった。知らない人が観ても、ちゃんと独立した作品にしたかった。まったく知らない人でも楽しめるようなね。でもそれと同時に、繋がっている物語だ。よくあるのが、続編だからキャラクターはつながっているだろうと思って始めちゃうことは危険だと思う。だから、そういうことを意識して、この映画1本でも冒頭、真ん中、終わりがあるようにしたかった。でも、9章の最後ということで、構成が難しかったよ。いろいろな疑問があってスタートするのではない感じがね。今回すごくチャレンジングなものになってしまったけど、上手くいったので、すごくハッピーな気持ちでいる。

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――振り返って、一番好きなキャラクターは何でしょうか?

全部好きだけれど、ハン・ソロだよ。彼が登場するシーンは最高だと思うし、ストーリーが巨大で、独特の存在感だよね。

――最後に『スター・ウォーズ』があなたにもたらしたもの、反対にあなただからこそ『スター・ウォーズ』にもたらせたことを教えてください。

僕は10才の頃から『スター・ウォーズ』に親しみ、いろいろなものを得たけれど、すべて何でも可能だということだ。キャラクターはみな負け犬的なところがあったけれど、信じられないような巨大な力に立ち向かう。友だちはまったく予想もしない場所で見つけられるもので、人生では何が一番重要か、冒険では何が怖いかとか、その一方で感動的で楽しかったりね。すべては何でも可能ということを『スター・ウォーズ』で知ったよ。

僕がこのシリーズにもたらしたことと言うと、やはりこの世界に対する熱意と愛情というものと、みなさんが本当にこの人たちを見ていたいと思う愛せるキャラクター、予測不可能でエモーショナルなドラマ、スペクタクルももちろんあるけれど、それだけでもなくて、キャラクターが信じられない状況に陥るということ、そういうところを常に意識していたと思う。

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■プロフィール
J.J.エイブラムス
1966年6月27日生まれ。アメリカ・ニューヨーク州出身。少年時代に映画製作に興味を持ち、10代から映画界に関わる。初期は脚本家としての活動も顕著で、ハリソン・フォード主演『心の旅』(91) 、メル・ギブソン主演『フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白』(93・兼製作総指揮)、マイケル・ベイ監督『アルマゲドン』(98)などで才能を発揮する。2001年、ブライアン・バークと共に制作会社バッド・ロボット・プロダクションズを立ち上げ、ABCにて「エイリアス」や「LOST」を製作。2005年、トム・クルーズが『M:i:III』の監督に呼び以後映画監督としても多忙となり、SF映画『スター・トレック』(09)、『SUPER8/スーパーエイト』(11)など、話題作を続々とリリース。記憶に新しい『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の監督を務め、世界的に影響力がある監督として多方面で活躍中。

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