日本労働組合総連合会(連合)は11月15日、「社内ルールにおける男女差に関する調査」の結果を発表した。調査は10月2日~4日、全国の20歳~59歳の有職者を対象にインターネットで行われ、1,000名(男女各500名)の有効サンプルを集計した。

  • 服装や身だしなみについての決まりの有無

    服装や身だしなみについての決まりの有無

調査によると、勤め先に服装や身だしなみについての決まりが「ある」という人は57.1%、「ない」は42.9%。業種別では、「宿泊業、飲食サービス業」(86.7%)や「金融業、保険業」(71.4%)が多かった。

服装や身だしなみについての決まりがある人(571名)に対し、具体的にどんな決まりがあるのかを教えてもらったところ、「髪に関する決まり」があると回答した人の割合は41.9%、「入れ墨、タトゥ」に関しては40.3%、「ヒゲ」に関しては33.1%となった。

また、男女で異なる決まりがあるかを調査した結果、男性は「スーツを着用しなければならない」という決まりが「ある」と回答した人の割合は22.5%、「ネクタイをしなければならない」が25.3%、「ピアスをしてはならない」が36.5%という結果に。一方、女性は「化粧をしなければならない」という決まりが「ある」と回答した割合が21.9%だった。

「髪」に関する具体的な決まりを聞くと、「男性は長髪NG」「男性は黒色、女性はあまり派手ではない茶色」といった回答が多く挙がった。また、男女で異なる決まりのうち、『服装』に関しては「男性は作業着かスーツ、女性は私服」「男性はネクタイとジャケット必須、女性はジャケット着用任意」といった決まりが、『服装の色』については「制服のシャツの色が男性は水色、女性はピンク」「男性にはネイビー、女性にはシルバーの制服を貸与」など、『靴』に関しては「男性は革靴、女性はパンプス」男性は革靴、女性はヒールのあるもの」といった回答が目立ったほか、およそ2割(19.4%)の職場で、女性が履くパンプスのヒールの高さにまで決まりがあることがわかった。

  • 職場での旧姓・通称使用について

    職場での旧姓・通称使用について

次に、職場での旧姓(結婚前の名字)や通称の使用状況について調査を行った。その結果、「旧姓や通称の使用が認められている」という人は36.3%、「旧姓の使用のみ認められている」が9.2%、「(どちらも)認められていない」が7.1%となり、旧姓と通称のどちらも使用可能な職場が多いことが明らかに。旧姓・通称の使用がともに認められている割合が最も高かった業種は、「教育,学習支援業」で46.3%。次いで「公務」(45.9%)、「情報通信業」(42.9%)と続いた。

また、夫婦が望めば、結婚後もそれぞれ従前の姓を名乗ることを認める制度『選択的夫婦別姓』に対する認知度は、83.3%(知っている:46.8%、聞いたことがある:36.5%)。同制度の導入に向けた法改正に「賛成」の女性は49.4%、男性は39.8%と、女性の方が10ポイントほど高い結果に。

最後に、選択的夫婦別姓制度が導入された場合にどのようにしたいと思うかを問うと、「同姓がよい/同姓でよい」は40.7%、「別姓がよい/別姓でよい」は4.9%、「どちらでもよい」は39.6%、「わからない」は14.8%となった。